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授業で習った形との対応

2026年10月15日5分で読めますAI生成教科書『虎の巻』第2部 第9章 2次元・3次元の実例:グラフェンの Dirac コーンと Si・GaAs のバンド図
目次
  1. グラフェンの分散の式
  2. 有効質量の式と直接・間接遷移
  3. 木下の層

AI 生成・木下が未勉強

ハミルトニアンの選び方で固体を考える 第2部 第9章 §2.9.6 ★★ 教科書に載るグラフェンの分散の式・有効質量の式・直接遷移と間接遷移の説明を、この章の Bloch ハミルトニアンと並べる

グラフェンの分散の式

学部の固体物理の教科書では、グラフェンの π\pi バンドを座標軸を決めたうえで

ε±(k)=±t1+4cos⁡3kya2cos⁡kxa2+4cos⁡2kxa2(2.9.20)\varepsilon _\pm(\bm{k})=\pm t\sqrt{1+4\cos\frac{\sqrt3k_ya}{2}\cos\frac{k_xa}{2}+4\cos^2\frac{k_xa}{2}}\tag{2.9.20}

と書くことが多い。この章の式 (2.9.8) で k⋅a1=kxa\bm{k}\cdot\bm{a}_1=k_xa、k⋅a2=kxa2+3kya2\bm{k}\cdot\bm{a}_2=\frac{k_xa}{2}+\frac{\sqrt3k_ya}{2} を入れ、cos⁡(k⋅a2)+cos⁡(k⋅(a2−a1))=2cos⁡3kya2cos⁡kxa2\cos(\bm{k}\cdot\bm{a}_2)+\cos(\bm{k}\cdot(\bm{a}_2-\bm{a}_1))=2\cos\frac{\sqrt3k_ya}{2}\cos\frac{k_xa}{2}、3+2cos⁡kxa=1+4cos⁡2kxa23+2\cos k_xa=1+4\cos^2\frac{k_xa}{2} を使うと式 (2.9.20) になる(例題 2.9.9)。式 (2.9.20) は答えの形だけを示しているのに対し、この章の形は 2×22\times2 の行列 (2.9.7) を経由している。行列の形の利点は、K で f=0f=0 となることが3つの位相の打ち消し合いとして見えること、質量項 σz\sigma_z や次近接の項を行列の要素として足せること、固有ベクトル(擬スピン)が得られることの3つである。グラフェンの格子定数の取り方は教科書によって違い、炭素どうしの距離 aCCa_{\mathrm{CC}} を aa と書く本もある。その場合は式 (2.9.20) の aa が 3aCC\sqrt3a_{\mathrm{CC}} に置き換わり、vF=3taCC/(2ℏ)v_{\mathrm F}=3ta_{\mathrm{CC}}/(2\hbar) と書かれる。

有効質量の式と直接・間接遷移

授業では有効質量を、1次元のバンド E(k)E(k) の曲率として

1m∗=1ℏ2d2Edk2\frac{1}{m^*}=\frac{1}{\hbar^2}\frac{\mathrm{d}^2E}{\mathrm{d} k^2}

と定義し、半導体の伝導帯を E=Ec+ℏ2k2/(2m∗)E=E_{\mathrm c}+\hbar^2k^2/(2m^*) と書く。3次元のこの章の言葉では、これは帯の端でのバンドの2階微分のテンソル (m∗−1)ij=ℏ−2∂2ε/∂ki∂kj(m^{*-1})_{ij}=\hbar^{-2}\partial^2\varepsilon /\partial k_i\partial k_j で、立方対称な Γ\Gamma の非縮退な端では定数倍の単位行列になり、Si の Δ\Delta 線上の谷のように対称性の低い点では楕円体 (2.9.17) になる。授業の「有効質量 m∗m^*」が1つの数で済むのは、前者の場合に限られる。

直接遷移と間接遷移は、授業では「EE-kk 図の上で、光の遷移は垂直な矢印、フォノンを伴う遷移は斜めの矢印」と説明される。この章では、矢印が垂直になる理由を光子の波数が Brillouin 域の 10−310^{-3} 程度しかないこととして数で確かめ(例題 2.9.5)、斜めの矢印の横の長さを Si の谷の位置 0.85×2π/a0.85\times2\pi/a として与えた。

例題 2.9.9 教科書の分散の式を導く ★★

オリジナル

  1. (1) 式 (2.9.8) の ∣f∣2\lvert f\rvert ^2 が式 (2.9.20) の根号の中に等しいことを示せ。
  2. (2) 式 (2.9.20) で k=(4π/(3a),0)\bm{k}=(4\pi/(3a),0) を入れ、根号の中が 00 になることを確かめよ。
  3. (3) k=(0,ky)\bm{k}=(0,k_y) の線の上で ∣f∣\lvert f\rvert を kyk_y の関数として書き、Γ\Gamma から kyk_y 方向に進んだときに ∣f∣=0\lvert f\rvert =0 となる点があるかを調べよ。
解答

(1) k⋅a2=kxa2+3kya2\bm{k}\cdot\bm{a}_2=\frac{k_xa}{2}+\frac{\sqrt3k_ya}{2}、k⋅(a2−a1)=−kxa2+3kya2\bm{k}\cdot(\bm{a}_2-\bm{a}_1)=-\frac{k_xa}{2}+\frac{\sqrt3k_ya}{2} なので、和積の公式から2cos⁡(k⋅a2)+2cos⁡(k⋅(a2−a1))=4cos⁡3kya2cos⁡kxa22\cos(\bm{k}\cdot\bm{a}_2)+2\cos(\bm{k}\cdot(\bm{a}_2-\bm{a}_1))=4\cos\frac{\sqrt3k_ya}{2}\cos\frac{k_xa}{2}。残りは 3+2cos⁡kxa=3+2(2cos⁡2kxa2−1)=1+4cos⁡2kxa23+2\cos k_xa=3+2(2\cos^2\frac{k_xa}{2}-1)=1+4\cos^2\frac{k_xa}{2} で、足すと式 (2.9.20) の根号の中になる。

(2) ky=0k_y=0、kxa/2=2π/3k_xa/2=2\pi/3 で cos⁡(2π/3)=−1/2\cos(2\pi/3)=-1/2 なので、1+4⋅1⋅(−12)+4⋅14=1−2+1=01+4\cdot1\cdot(-\frac12)+4\cdot\frac14=1-2+1=0。

(3) kx=0k_x=0 では ∣f∣2=5+4cos⁡3kya2≥1\lvert f\rvert ^2=5+4\cos\frac{\sqrt3k_ya}{2}\ge1 で、∣f∣\lvert f\rvert は 11 以上に保たれ、00 にならない。kyk_y 方向は Γ\Gamma から M(b2/2\bm{b}_2/2)へ向かう方向で、M で ∣f∣=1\lvert f\rvert =1 になる。Dirac 点は六角形の角にしかなく、辺の中点 M では2本のバンドが 2t2t だけ離れている。

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