実験計画法 第5章 §5.5
- 5.1-1 N=4⋅3⋅3=36。自由度は次のとおりである。
ϕT=35,ϕA=3,ϕB=2,ϕA×B=3⋅2=6,ϕe=4⋅3⋅(3−1)=24.
3+2+6+24=35=ϕT で一致する。2. 5.1-2 r=1 のとき、主効果を除いた残りの平方和を考える。
S残=i,j∑(xij−xˉi⋅−xˉ⋅j+xˉ)2
その期待値は、定理 5.2 の証明と同じ計算で次のようになる。
E(S残)=i,j∑(ab)ij2+(l−1)(m−1)σ2
組合せの内側のばらつき(Se に当たるもの)は、自由度が lm(r−1)=0 で存在しない。よって誤差分散だけを推定する平均平方が無い。
したがって、残りの平均平方の大きさが交互作用によるのか誤差によるのかを区別することができない。交互作用を検定することはできない。3. 5.1-3 行の平均は xˉ1⋅⋅=12、xˉ2⋅⋅=8 である。列の平均は 9, 10, 11、全体の平均は 10 である。よって
a^1=2,a^2=−2,b^1=−1,b^2=0,b^3=1.
交互作用は次のとおりである。
(ab)11(ab)12(ab)13=10−12−9+10=−1,=14−12−10+10=2,=12−12−11+10=−1,(ab)21(ab)22(ab)23=8−8−9+10=1,=6−8−10+10=−2,=10−8−11+10=1.
行の和も列の和も 0 になっている。4. 5.1-4 交互作用 (ab)ij は lm 個ある。制約は行の和が l 本、列の和が m 本ある。ただしこの中に1本の従属関係がある。
行の和の制約をすべて足すと ∑i,j(ab)ij=0 になる。列の和の制約をすべて足しても同じ式になるので、どれか1本はほかから導かれる。
従属関係がこれ以外に無いことを示す。左上の (l−1)(m−1) 個を自由に与える。これは i≤l−1 かつ j≤m−1 の範囲である。残りは次の順にただ1通りに決まる。
各行の最後:各列の最後:右下の隅:(ab)im=−j<m∑(ab)ij(i≤l−1),(ab)lj=−i<l∑(ab)ij(j≤m−1),(ab)lm=−j<m∑(ab)lj=i<l∑j<m∑(ab)ij.
このとき第 m 列の和も自動的に満たされる。
i<l∑(ab)im+(ab)lm=−i<l∑j<m∑(ab)ij+i<l∑j<m∑(ab)ij=0.
よって自由に決められる個数は lm−(l+m−1)=(l−1)(m−1) である。5. 5.2-1 uiA=xˉi⋅⋅−xˉ は、添字 j,k によらない。uijAB は添字 k によらない。そこで和を次の順にとる。
- (i) まず k について和をとる。これで r 倍になる。
- (ii) 次に i を固定して、j について和をとる。
i,j,k∑uiAuijAB=ri∑uiA(j∑uijAB).
括弧の中は次のように 0 になる。
j∑(xˉij⋅−xˉi⋅⋅−xˉ⋅j⋅+xˉ)=mxˉi⋅⋅−mxˉi⋅⋅−mxˉ+mxˉ=0.
ここで m1∑jxˉij⋅=xˉi⋅⋅ と m1∑jxˉ⋅j⋅=xˉ を使った。よって交差項は 0 である。6. 5.2-2 制約から次が成り立つ(A の主効果と交互作用は、i について和をとると消える)。
xˉ⋅j⋅−xˉ=bj+(εˉ⋅j⋅−εˉ)
εˉ⋅1⋅,…,εˉ⋅m⋅ は独立に、それぞれ分散 σ2/(lr) を持つ。εˉ はその平均である。
E(SB)=lrj∑bj2+2lrj∑bjE[εˉ⋅j⋅−εˉ]+lrEj∑(εˉ⋅j⋅−εˉ)2=lrj∑bj2+0+lr(m−1)lrσ2.
最後の項に (5.9) を n=m、τ2=σ2/(lr) で使った。よって E(SB)=lr∑jbj2+(m−1)σ2。7. 5.2-3 N=36。
- (a) 交互作用を残すと μ^=xˉij⋅。どちらの式でも ne=3 となる。
田口の式:伊奈の式:1/ne=(1+3+2+6)/36=12/36,1/ne=1/r=1/3.
2. (b) プールすると μ^=xˉi⋅⋅+xˉ⋅j⋅−xˉ。どちらの式でも ne=6 となる。
田口の式:伊奈の式:1/ne=(1+3+2)/36=6/36,1/ne=1/(mr)+1/(lr)−1/N1/ne=1/9+1/12−1/36=(4+3−1)/36=6/36.
8. 5.2-4 N=27 で、自由度と平均平方は次のとおりである。
ϕA=ϕB=2,VA=20,VB=6,ϕA×B=4,VA×B=2,ϕe=9⋅2=18,Ve=2.
検定の結果は次のとおりである。
- FA=10.0>3.555 なので、5% で有意。
- FB=3.0<3.555 なので、有意でない。
- FA×B=1.0<2.928 なので、有意でない。
FA×B=1.0≤2 なのでプールする。
Se′=36+8=44,ϕe′=22,Ve′=2.0.
プール後は次のようになる。
- FA=20/2=10.0>F2,22(0.01)=5.719 なので、A は 1% で有意。
- FB=6/2=3.0<F2,22(0.05)=3.443 なので、B は有意でない。
| 要因 | S | ϕ | V | F0 | 判定 |
| A | 40 | 2 | 20 | 10.0 | ∗∗ |
| B | 12 | 2 | 6 | 3.0 | |
| e′ | 44 | 22 | 2.0 | | |
| 計 | 96 | 26 | | | |
9.
5.2-5 重なりの無い2つの組合せの平均の差なので、分散は
2σ2/r、
1/ne=2/3。
t12(0.025)r2Ve=2.179×32×1.5=2.179×1=2.179.
信頼区間は 4.0±2.18、すなわち [1.82, 6.18]。10. 5.3-1 セルの和・行の和・列の和は次のとおりである。
T11⋅=12,T1⋅⋅=33,T12⋅=21,T2⋅⋅=42,T21⋅=24,T⋅1⋅=36,T22⋅=18,T⋅2⋅=39.
T=75、N=12 である。CT=752/12=468.75、∑x2=503。
STSASBSABSA×B=503−468.75=34.25,=6332+422−CT=475.5−468.75=6.75,=6362+392−CT=469.5−468.75=0.75,=3122+212+242+182−CT=495−468.75=26.25,=26.25−6.75−0.75=18.75,Se=34.25−26.25=8.00.
自由度は ϕA=ϕB=ϕA×B=1、ϕe=4⋅2=8 である。Ve=1.00 となる。
- FA=6.75:5.318<6.75<11.26 なので、5% で有意。
- FB=0.75:有意でない。
- FA×B=18.75>11.26:1% で有意。
B の主効果は有意でないが、交互作用が強い。そのため B の水準の選び方は、A の水準によって変わる。実際、A1 では B2 の方が大きい。A2 では B1 の方が大きい。11. 5.3-2 ne=2、Ve=1.167 である。誤差の自由度は 9 である。よって
t9(0.025)(1+21)Ve=2.262×1.5×1.167=2.262×1.323=2.992.
予測区間は 81.5±2.99、すなわち [78.51, 84.49]。母平均の信頼区間 [79.77,83.23] より広い。12. 5.3-3 Ve=10.5/9=1.1667、ST=212.94。
ρAρBρA×Bρe=(105.44−2×1.1667)/212.94=0.484,=(48.11−2×1.1667)/212.94=0.215,=(48.89−4×1.1667)/212.94=0.208,=(10.50+8×1.1667)/212.94=0.093.
合計は 1.000 になる。13. 5.3-4 点推定値は xˉ21⋅−xˉ22⋅=78.5−75.5=3.0。分散は 2σ2/r=σ2 なので
t9(0.025)22Ve=2.262×1.167=2.262×1.080=2.443.
信頼区間は 3.0±2.44、すなわち [0.56, 5.44]。区間が 0 を含まない。よって水準 A2 のもとでは、B1 の方が母平均が大きいと言える。これは、同じ有効反復数と t 分布による有意水準 5% の両側検定と同じ判定である。
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