実験計画法 第13章 §13.4
13.1-1 1次の文字が2個なので m=22=4、k=8/4=2。a,b は行の上位2桁なので、1次単位は No. 1・2、3・4、5・6、7・8 である。列の分類は次のとおりである。
- 1次の列:列[1]・[2]・[3](成分記号 a,b,ab)の3本(m−1=3)。
- 2次の列:列[4]〜[7](成分記号 c,ac,bc,abc)の4本(N−m=4)。
実際に第8章の L8 の表を見ると、列[1]〜[3]は No. 1・2 で同じ水準、3・4 で同じ水準…となり、列[4]〜[7]は各対の中で水準が入れ替わっている。2. 13.1-2 1次単位 l=1,…,4 を No. (2l−1,2l) とする。L8 の表から、No. 1〜8 での符号は次のとおりである。
列[3]: (+,+,−,−,−,−,+,+),列[6]: (+,−,−,+,+,−,−,+)
β=0 のとき xn=μ+δl(n)+εn である。u⊤1=0 により μ は消えるので
u3⊤x=2δ1−2δ2−2δ3+2δ4+(ε1+ε2−ε3−ε4−ε5−ε6+ε7+ε8),
u6⊤x=(δ1−δ1)+(−δ2+δ2)+(δ3−δ3)+(−δ4+δ4)+(ε1−ε2−ε3+ε4+ε5−ε6−ε7+ε8).
独立性から V[u3⊤x]=4⋅4σ(1)2+8σ(2)2=8(σ(2)2+2σ(1)2)、V[u6⊤x]=8σ(2)2。期待値は0なので E(S[3])=V[u3⊤x]/8=σ(2)2+2σ(1)2、E(S[6])=σ(2)2。列[3]では各1次単位の2つの符号が同じなので δl が2倍で残り、列[6]では逆符号なので打ち消し合う。3. 13.1-3 列[8]の成分記号は d である。列[13]は 13=8+4+1 なので acd である。C×D=d⋅acd=acd2=ac で列[5](8⊕13=5)に現れる。成分 ac は1次の文字だけなので1次の列である。
一般に2次の文字が d だけなら、2次の列の成分記号はすべて w1d の形である。ここで w1 は1次の文字の積で、空でもよい。2本の積は次のようになり、d が消える。
w1d⋅w1′d=w1w1′d2=w1w1′
したがって2次因子どうしの交互作用は必ず1次の列に現れ、1次誤差で検定することになる(w1=w1′ なら積は1になるが、それは2つの因子が同じ列にある場合で起こらない)。4. 13.1-4 設定は N=16, k=2, m=8 で、p1=3, p2=2 である。定理 13.4 より
V[μ^]=164(σ(2)2+2σ(1)2)+162σ(2)2=21σ(1)2+83σ(2)2.
推定値は V^=(4×6.0+2×1.5)/16=27/16=1.6875。等価自由度はϕ∗=272/(242/4+32/6)=729/(144+1.5)=729/145.5=5.01 で5に丸める。σ^(1)2=(Ve(1)−Ve(2))/k=(6.0−1.5)/2=2.25。5. 13.2-1 点推定値は xˉ(A1C1)−xˉ(A1C2)=55.25−49.5=5.75。各バッチには C1 と C2 が1本ずつ入る。そのため A1 の4バッチ l=1,…,4 について、差は同じバッチの中の差の平均で書ける。
xˉ(A1C1)−xˉ(A1C2)=41l=1∑4(xl,C1−xl,C2)
各項は次のように分かれ、δl が消える。
xl,C1−xl,C2=(効果の差)+(δl−δl)+(εl,C1−εl,C2)
よって分散は σ(2)2 だけで書ける。
V=161⋅4⋅2σ(2)2=2σ(2)2
列で言えば、符号が変わるのは C と A×C の2本の2次の列である。cj=±2 として (13.11) からも 2⋅4σ(2)2/16=σ(2)2/2 を得る。推定値は Ve(2)′/2=0.3125、0.3125=0.5590。ϕe(2)′=6 で
5.75±2.447×0.5590=5.75±1.37,4.38≤μ(A1C1)−μ(A1C2)≤7.12.
6. 13.2-2 誤差の平方和は Se(1)+Se(2)=15.5+3.5=19、自由度は9で、平均平方は Ve′′=19/9=2.111。F0(A)=110.25/2.111=52.22(分割法では28.45)、F0(C)=30.25/2.111=14.33(分割法では43.21)。定理 13.3 より E(Se(1)+Se(2))=4(σ(2)2+2σ(1)2)+5σ(2)2=9σ(2)2+8σ(1)2 なのでE(Ve′′)=σ(2)2+98σ(1)2。 1次の要因の検定の正しい分母は、σ(2)2+2σ(1)2 を推定する。それに比べて Ve′′ は小さすぎ、A のような1次の要因は有意に出やすくなる(第1種の誤りが増える)。2次の要因の検定の正しい分母は σ(2)2 を推定する。それに比べて Ve′′ は大きすぎ、2次の要因は有意に出にくくなる(検出力が落ちる)。さらに Se(1)+Se(2) は、2種類の倍率のカイ二乗の和である。そのため Ve′′ を分母にした分散比は、F 分布に従わない。7. 13.2-3 点推定値は xˉ(A1C1)−xˉ(A2C1)=55.25−47.0=8.25。2つの平均は別のバッチのもので、どちらも4つのバッチから1本ずつ取ったデータの平均である。そのため各平均の分散は下の第1式になり、両者は独立なので差の分散は第2式になる。
V[xˉ(AiC1)]=4σ(1)2+σ(2)2,V[差]=2σ(1)2+σ(2)2
列で見ると、符号が変わるのは A(1次)と A×C(2次)である。(13.11) からも次を得て、一致する。
164(σ(2)2+2σ(1)2)+164σ(2)2=2σ(1)2+σ(2)2
推定値は {(σ(2)2+2σ(1)2)+σ(2)2}/4 に代入して V^=(Ve(1)′+Ve(2)′)/4=(4.35+0.625)/4=1.24375。等価自由度は ϕ∗=4.9752/(4.352/5+0.6252/6)=24.75/(3.7845+0.0651)=6.43 で6に丸める。1.24375=1.1152 なので
8.25±2.447×1.1152=8.25±2.73,5.52≤μ(A1C1)−μ(A2C1)≤10.98.
13.2-1 の区間(幅 ±1.37)より広いのは、バッチ間の変動 σ(1)2 が入るからである。8. 13.2-4 列[10]は bd。A×D=a⋅bd=abd で列[11]、C×D=d⋅bd=b で列[2]に現れる。 A×D は d を含む2次の列に現れるので、2次誤差で検定できる。一方 C×D は1次の列[2]に落ちる。この列には B を置いたので、B と交絡する。 2次の文字が d だけのこの割り付けでは、2次因子を2つ置くと必ずこうなる(確認テスト 13.1-3)。因子 D を加えたいなら、1次の文字を2つに減らして k=4 とする必要がある。
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