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平均・中央値・最頻値

2026年10月17日8分で読めますAI生成教科書『資格試験』第2章 代表値と散らばりの指標
目次
  1. 度数分布表からの計算
  2. 確認テスト
  3. 木下の層

AI 生成・木下が未勉強

統計学の復習 第2章 §2.1 ★★ 3つの代表値の定義と、度数分布表からの計算

この章は、2級の対策本の第3章(さまざまな代表値)と第5章(分散と標準偏差)に当たる。

データ x1,…,xnx_1,\dots,x_n を数1つで要約する方法には、中心の位置を表す代表値と、中心のまわりの広がりを表す散らばりの指標の2種類がある。2級ではそれぞれの公式に数値を代入できれば得点になるが、1級の記述式では「なぜその式なのか」を問われる。そこでこの章では、平均・中央値・最頻値の3つを「データとのずれの測り方を決めたときに、ずれの合計を最小にする点」として統一的に導き直す。平均は2乗のずれの和を、中央値は絶対値のずれの和を、最頻値は一致しない個数を最小にする。この見方は、1級で推定量の良さを損失とリスクで測る枠組み(数理統計の解説 第10章 §10.1)の最も簡単な場合に当たる。

散らばりの指標では、偏差平方和 Sxx=∑(xi−xˉ)2S_{xx}=\sum(x_i-\bar x)^2 を中心に置き、nn で割る分散と n−1n-1 で割る不偏分散を最初から別の記号で書き分ける。2つの割り方の混同は、この先の区間推定・検定・回帰のすべてで計算違いの原因になるからである。あわせて、2群を合わせたときの分散が「群内の分散の平均」と「群平均の散らばり」の和に分かれることを示す。これは分散分析(第15章)の平方和の分解の、最も小さな形である。

この章の記号

データ(観測値)は小文字 x1,…,xnx_1,\dots,x_n で書き、確率変数 X1,…,XnX_1,\dots,X_n と区別する。

  • 平均 xˉ=1n∑i=1nxi\bar x=\frac1n\sum_{i=1}^n x_i、偏差 xi−xˉx_i-\bar x、偏差平方和 Sxx=∑i=1n(xi−xˉ)2S_{xx}=\sum_{i=1}^n(x_i-\bar x)^2。
  • nn で割る分散 σ^2=Sxx/n\hat\sigma^2=S_{xx}/n(この章では単に「分散」と呼ぶ)と、その平方根 σ^\hat\sigma(標準偏差)。
  • n−1n-1 で割る不偏分散 s2=Sxx/(n−1)s^2=S_{xx}/(n-1) と、その平方根 ss。s2s^2 は確率変数としての不偏分散 S2S^2(第9章)の実現値である。
  • 小さい順に並べ替えたデータ x(1)≤x(2)≤⋯≤x(n)x_{(1)}\le x_{(2)}\le\dots\le x_{(n)}、中央値 x~\tilde x。

定義 2.1(平均・中央値・最頻値)

データ x1,…,xnx_1,\dots,x_n について、次の3つを代表値と呼ぶ。

  • (1) 平均(算術平均)xˉ=1n∑i=1nxi\displaystyle \bar x=\frac1n\sum_{i=1}^n x_i。
  • (2) 中央値 x~\tilde x。並べ替えたデータで、nn が奇数なら真ん中の値 x((n+1)/2)x_{((n+1)/2)}、nn が偶数なら真ん中の2つの平均 12(x(n/2)+x(n/2+1))\frac12\bigl(x_{(n/2)}+x_{(n/2+1)}\bigr)。
  • (3) 最頻値 データの中で最も多く現れる値。度数分布表にまとめたデータでは、度数が最大の階級の階級値。

平均は、データの値をすべて足して個数で割った量である。偏差の和について、次の性質が成り立つ。

命題 2.2(偏差の和は0)

∑i=1n(xi−xˉ)=0\displaystyle\sum_{i=1}^n (x_i-\bar x)=0。

証明

∑i(xi−xˉ)=∑ixi−nxˉ=nxˉ−nxˉ=0\sum_i(x_i-\bar x)=\sum_i x_i-n\bar x=n\bar x-n\bar x=0。

この等式は、xˉ\bar x がデータの「重心」になっていることを表す。数直線上の点 xix_i に等しい重りを置くと、xˉ\bar x を支点にして左右の力のモーメントがつり合う。§2.5 では、この1本の等式があるために、偏差 xi−xˉx_i-\bar x の nn 個のうち自由に動けるものが n−1n-1 個しかないことを使う。

データを1次式で変換したときの代表値の変化も確かめておく。yi=axi+by_i=ax_i+b とおくと

yˉ=1n∑i(axi+b)=axˉ+b(2.1)\bar y=\frac1n\sum_i(ax_i+b)=a\bar x+b\tag{2.1}

である。中央値は、a>0a>0 なら並び順が変わらないので y~=ax~+b\tilde y=a\tilde x+b、a<0a<0 なら並び順が逆転するが、真ん中の位置は真ん中のままなので、やはり y~=ax~+b\tilde y=a\tilde x+b になる。最頻値も、値の対応が1対1なので同じ変換を受ける。単位を cm から m に変える、基準点をずらすといった操作では、3つの代表値は同じように変換される。

度数分布表からの計算

データが度数分布表でしか与えられないときは、各階級に入るデータをすべて階級値 ckc_k(階級の中央の値)に等しいとみなす。階級が KK 個、各階級の度数が fkf_k(∑kfk=n\sum_k f_k=n)なら

xˉ≈1n∑k=1Kfkck(2.2)\bar x\approx\frac1n\sum_{k=1}^K f_k c_k\tag{2.2}

である。これは階級値を度数で重み付けした加重平均になっている。階級の幅を hh とすると、各データと階級値のずれは h/2h/2 以下なので、真の平均と (2.2) の差も h/2h/2 以下に収まる(確認テスト 2.1-3)。

中央値は、累積度数が n/2n/2 を超える階級を探し、その階級の中ではデータが一様に散らばっていると仮定して線形補間する。その階級の下端を LL、その階級より前までの累積度数を FF、その階級の度数を ff とすると

x~≈L+n/2−Ff h(2.3)\tilde x\approx L+\frac{n/2-F}{f}\,h\tag{2.3}

となる。分子 n/2−Fn/2-F は「その階級の中で、あと何個進めば真ん中の順位に達するか」を表し、それを階級の度数 ff で割ると階級の中での位置の割合になる。

例題 2.1 度数分布表から3つの代表値を出す ★★

オリジナルある大学の学生40人の通学時間(分)を調べ、次の度数分布表を得た。階級は「0分以上10分未満」のように区切ってある。

階級(分)0–1010–2020–3030–4040–5050–60
階級値 ckc_k51525354555
度数 fkf_k21410743
  • (1) 階級値を用いて平均を求めよ。
  • (2) 中央値を (2.3) の線形補間で求めよ。
  • (3) 最頻値を求め、3つの代表値の大小を述べよ。
解答

(1) ∑kfkck=2⋅5+14⋅15+10⋅25+7⋅35+4⋅45+3⋅55=10+210+250+245+180+165=1060\sum_k f_kc_k=2\cdot5+14\cdot15+10\cdot25+7\cdot35+4\cdot45+3\cdot55=10+210+250+245+180+165=1060 なので、xˉ=1060/40=26.5\bar x=1060/40=26.5 分である。

(2) 累積度数は順に 2,16,26,33,37,402,16,26,33,37,40 である。n/2=20n/2=20 番目は累積度数が初めて20を超える 20–30 の階級に入る。L=20L=20、F=16F=16、f=10f=10、h=10h=10 を代入して

x~≈20+20−1610×10=24 分.\tilde x\approx 20+\frac{20-16}{10}\times10=24 \text{ 分}.

(3) 度数が最大(14)の階級は 10–20 なので、最頻値は階級値の 15 分である。大小は 最頻値 15<15< 中央値 24<24< 平均 26.526.5 となる。40分を超える学生が少数いて分布の右側に長い裾があり、その裾にある大きな値によって平均だけが大きくなっている(§2.2 で理由を述べる)。

図

図 2.1 例題 2.1 のヒストグラムと3つの代表値。右に裾の長い分布では、最頻値・中央値・平均の順に右へ並ぶことが多い。

確認テスト

オリジナル

  1. 2.1-1 データ 3,9,4,12,7,53,9,4,12,7,5 の平均と中央値を求めよ。
  2. 2.1-2 データ x1,…,xnx_1,\dots,x_n の平均が 5050 のとき、各データを1.1倍して3を加えた yi=1.1xi+3y_i=1.1x_i+3 の平均を求めよ。また、yiy_i の偏差の和 ∑i(yi−yˉ)\sum_i(y_i-\bar y) が0になることを、命題 2.2 を使わずに直接計算して確かめよ。
  3. 2.1-3 階級の幅が hh の度数分布表で、各データ xix_i をその階級の階級値 c(xi)c(x_i) に置き換えて求めた平均を xˉg=1n∑ic(xi)\bar x_{\mathrm g}=\frac1n\sum_i c(x_i) とする。∣xˉ−xˉg∣≤h/2\lvert \bar x-\bar x_{\mathrm g}\rvert \le h/2 を示せ。
  4. 2.1-4 あるクラス30人の平均点が62点、別のクラス20人の平均点が70点である。2クラスを合わせた50人の平均点を求めよ。また、2クラスの平均点の単純な平均 6666 点と一致しない理由を一言で述べよ。

木下の勉強ステータス

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