統計学の復習 第1章 §1.7
§1.1 変数の尺度
- 1.1-1 (a) 名義尺度。(b) 間隔尺度(0 ℃は「温度が無い」ではない)。(c) 比例尺度。(d) 順序尺度(段階の間隔は等しいと限らない)。(e) 間隔尺度(西暦 0 年は時間の始まりではなく、差の「何年後」は意味を持つが「2倍の年」は意味を持たない)。(f) 名義尺度(番号の大小や差に意味が無い)。
- 1.1-2 付け替えた値は axi+b なので、
(ax3+b)−(ax4+b)(ax1+b)−(ax2+b)=a(x3−x4)a(x1−x2)=x3−x4x1−x2
となり、b は差を取ると消え、a は約分で消える。比については x1=20、x2=10 に x↦59x+32 を施すと 20/10=2 が 68/50=1.36 に変わる。差の比は間隔尺度で意味を持ち、比は比例尺度でしか意味を持たない。3. 1.1-3 元のデータの中央値は (1+3)/2=2 で、g(2)=4 である。付け替えたデータ {1,9} の中央値は (1+9)/2=5 で、4 と一致しない。2つの値の平均を取る操作は一次変換としか可換でないので、偶数個のときの中央値は単調変換と可換でない。4. 1.1-4 (a) 平均は A が 3、B が 7/3≈2.33 で A が大きい。中央値は A が 3、B が 1 で A が大きい。(b) 付け替えると B={1,1,10} で、平均は 4 となり A の 3 より大きくなる。中央値は A が 3、B が 1 のままで大小は変わらない。順序の情報だけを使った符号化の付け替えで平均の大小が逆転したので、順序尺度で平均を比べた結論は符号化に依存する。中央値の比較は符号化によらない。
§1.2 データの集計とグラフ、クロス集計表
- 1.2-1 中心角は 360∘× 相対度数なので、360×0.45=162∘、360×0.30=108∘、360×0.15=54∘、360×0.10=36∘。合計は 360∘ になる。
- 1.2-2 行の条件付き相対度数は、男性 36/60=0.6・24/60=0.4、女性 24/40=0.6・16/40=0.4 で、両行で等しい。列の条件付き相対度数は、賛成 36/60=0.6(男)・24/60=0.4(女)、反対 24/40=0.6(男)・16/40=0.4(女)で、両列で等しい。期待度数は男性の賛成 60×60/100=36、反対 60×40/100=24、女性の賛成 40×60/100=24、反対 40×40/100=16 で、観測度数に一致する。この表では性別と賛否は(データの上で)独立で、性別によって賛否の構成は変わらない。
- 1.2-3 すべての列で nij/n⋅j=ri(j によらない)とする。nij=rin⋅j を j について足すと ni⋅=rin なので ri=ni⋅/n で、nij=ni⋅n⋅j/n となる。両辺を ni⋅ で割ると nij/ni⋅=n⋅j/n で、右辺は i によらない。よって行の条件付き相対度数もすべての行で等しい。独立の定義は行と列のどちらで述べても同じになる。
- 1.2-4 処置 A の軽症の患者数を m1、成功数を s1、重症の患者数を m2、成功数を s2 とすると、合計の成功率は
m1+m2s1+s2=m1+m2m1⋅m1s1+m1+m2m2⋅m2s2
で、層ごとの成功率 sk/mk を、その処置の患者のうち層 k が占める割合 mk/(m1+m2) で重み付けした平均である。A は重み (20/100,80/100)=(0.2,0.8) で 0.2×0.9+0.8×0.5=0.58、B は重み (0.8,0.2) で 0.8×0.8+0.2×0.3=0.70 となる。重みが処置ごとに違うので、層ごとの大小と合計の大小が一致するとは限らない。
§1.3 度数分布と累積相対度数分布、ヒストグラム
- 1.3-1 x<3 で 0、3≤x<5 で 1/4、5≤x<8 で 3/4、x≥8 で 1 である(5 が2個あるので x=5 で 2/4 だけ跳ぶ)。右連続なので Fn(5)=3/4 で、左からの極限は Fn(5−0)=1/4 である。跳びの大きさ 3/4−1/4=1/2 が x=5 の相対度数である。
- 1.3-2 高さは相対度数÷階級幅で、[0,10) は (10/50)/10=0.02、[10,30) は (20/50)/20=0.02 である。2つの長方形は同じ高さになる。度数をそのまま高さにすると [10,30) が2倍の高さに見えるが、単位幅あたりの割合は等しい。
- 1.3-3 (a) F4=0.80<0.90≤F5=0.92 なので階級 [40,60) にある。x0.9=40+0.120.90−0.80×20=40+16.67≈56.67 分。(b) 35 は階級 [30,40) の中にある。式 (1.3) から F~(35)=0.60+100.20(35−30)=0.70 で、約 70% である。
- 1.3-4 平均は、階級 j の上の密度 fj/hj を使って
μ=j∑hjfj∫aj−1ajxdx=j∑hjfj⋅2aj2−aj−12=j∑fj2aj−1+aj=j∑fjmj.
分散は、各階級で x−μ=(x−mj)+(mj−μ) と分けて2乗を展開する。
σ2=j∑hjfj∫aj−1aj[(x−mj)2+2(x−mj)(mj−μ)+(mj−μ)2]dx.
階級の中点のまわりの積分は ∫aj−1aj(x−mj)dx=0、∫aj−1aj(x−mj)2dx=2∫0hj/2t2dt=hj3/12 なので、σ2=∑jfj12hj2+∑jfj(mj−μ)2 となる。第1項が階級内のばらつき、第2項が階級値の間のばらつきである。
§1.4 ローレンツ曲線とジニ係数
- 1.4-1 (a) Lk=k/4 なので台形の上底と下底の和は 1/4,3/4,5/4,7/4 で、合計 4。G=1−41×4=0。(b) L0=⋯=L3=0、L4=1 なので和は 0+0+0+1=1。G=1−41×1=43。これは n=4 での最大値 1−1/4 である。
- 1.4-2 xi を cxi にすると ∑∣cxi−cxj∣=c∑∣xi−xj∣、xˉ は cxˉ になり、比は変わらない。xi を xi+c にすると差 ∣xi−xj∣ は変わらず、分母の xˉ が xˉ+c になるので、G は xˉ/(xˉ+c) 倍になる。例題 1.4 では xˉ=8 なので、4 を足すと G=0.43×128≈0.287 となる。
- 1.4-3 F(x)=x2(0<x<1)なので Q(u)=u、μ=∫012x2dx=2/3 である。
L(p)=23∫0pudu=23⋅32p3/2=p3/2,∫01p3/2dp=52,G=1−54=51.
検算として E∣X1−X2∣=∫01∫01∣x−y∣4xydxdy=4/15 を使うと、G=2⋅2/34/15=51 で一致する。4. 1.4-4 下に凸な関数 L は、区間 [0,1] の両端を結ぶ弦より下にある。すなわち p=(1−p)⋅0+p⋅1 と書くとL(p)≤(1−p)L(0)+pL(1)=(1−p)⋅0+p⋅1=p である。折れ線が下に凸であることは、傾き x(k)/xˉ が k について非減少であることから従う(傾きが非減少の折れ線は、どの2点を結ぶ弦よりも下にある)。
§1.5 箱ひげ図と幹葉図
- 1.5-1 n=10 なので中央値は5番目と6番目の平均 (12+13)/2=12.5。下半分 4,7,8,10,12 の中央値 Q1=8、上半分 13,15,18,21,40 の中央値 Q3=18。5数要約は (4,8,12.5,18,40)、IQR=10、柵は 8−15=−7 と 18+15=33 である。40>33 なので 40 が外れ値で、上のひげの端は柵の内側の最大値 21 である。
- 1.5-2 (a) 四分位数は μ±z0.25σ、IQR=2z0.25σ なので、上の柵は μ+(z0.25+2kz0.25)σ である。柵の外の確率が両側で 5% になるには、上の柵が μ+z0.025σ であればよい。0.6745(1+2k)=1.960 から k=21.960/0.6745−1=1.3491.960−0.6745≈0.953 である。(b) 一様分布 (0,1) では Q1=0.25、Q3=0.75、IQR=0.5 で、柵は 0.25−0.75=−0.5 と 0.75+0.75=1.5 である。値は (0,1) の中にしか無いので、柵の外に出る確率は 0 である。
- 1.5-3 データは 23,27,30,32,35,38,41,41,44,46,49,52,55,60 の14個である。中央値は7番目と8番目の平均 (41+41)/2=41。下半分 23,27,30,32,35,38,41 の中央値 Q1=32、上半分 41,44,46,49,52,55,60 の中央値 Q3=49。IQR=17、柵は 32−25.5=6.5 と 49+25.5=74.5 で、すべての値がその内側にあるので外れ値は無い。
- 1.5-4 平均は合計が Δ 増えるので Δ/n 増える。x(n)+Δ>x(n)≥x(n−1) なので、変えた値は依然として最大で、ほかの値の順位は変わらない。中央値は順位 (n+1)/2(奇数)または n/2 と n/2+1(偶数)の値で決まり、n≥3 ではどれも順位 n ではないので変わらない。Q1 は下半分(順位 1 から ⌊n/2⌋)だけで決まり、最大値を含まないので変わらない。上半分は順位の大きい m=⌊n/2⌋ 個で、Q3 はその中央値である。n≥6 なら m≥3 で、上半分の中央値は上半分の最大値(順位 n)を使わないので変わらない。 n=4 では上半分が x(3),x(4) の2個で、Q3=(x(3)+x(4))/2 は Δ/2 だけ増える。たとえば {1,2,3,4} の 4 を 6 にすると Q3 は 3.5 から 4.5 に変わる。四分位数が最大値に影響されないのは、上半分に3個以上のデータがあるときに限る。
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