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この章のまとめと試験での出方

2026年10月17日7分で読めますAI生成教科書『資格試験』第1章 データの種類と分布の表し方

AI 生成・木下が未勉強

統計学の復習 第1章 §1.6 ★★ 記述統計の道具を式で定義し直し、分位点・ジニ係数・外れ値の割合を分布から計算する

この章では、データの扱い方を決める尺度と、分布の形を表す4つの道具を式で定義した。尺度は「どの変換で情報が変わらないか」で区別し、代表値がその変換と可換かどうかで使える代表値が決まる(命題 1.2)。クロス集計表では、行の条件付き相対度数がすべての行で等しいことが独立の定義で、そのとき度数は期待度数 (1.1) に一致する。度数分布表からの分位点は、階級内一様の仮定のもとで累積相対度数の折れ線 (1.3) を逆に解いた値 (1.4) である。ジニ係数はローレンツ曲線の下の面積から G=1−2AG=1-2A で定義し、平均差による表示 (1.7) と一致する。箱ひげ図の 1.5 IQR1.5\,\mathrm{IQR} の柵は、正規分布では約 0.70%0.70\% の値だけを外れ値とする基準である(命題 1.9)。

2級では、この章の内容は「尺度の分類」「度数分布表から中央値・四分位数を読む」「箱ひげ図とヒストグラムの対応」「ジニ係数の計算」の形で、毎回1〜2問が出る。計算はどれも数分で終わるが、補間を忘れて階級値を答える、幅の違う階級の高さを度数のまま読む、ひげの端を柵の値と読む、という取り違えで落としやすい。

1級では記述統計そのものは問われない。この章の道具は、母集団の分布に置き換えた形で現れる。「累積分布関数を求める → 分位点関数を出す → 分位点・四分位範囲を母数で書く → ある事象の確率や期待値を計算する」という連鎖は、1級の統計数理で分布を1つ与えて順に計算させる小問の流れと同じである。経験分布関数 FnF_n と順序統計量の分布は、数理統計の解説 第5章 §5.4 で扱う。次の総合問題は、この章の道具を第4章(累積分布関数と期待値)・第6章(指数分布)・第7章(2変数の期待値)の道具と組み合わせて、この連鎖を1回通すものである。

総合問題 指数分布の所得モデルで、外れ値の割合とジニ係数を計算する ★★

オリジナルある集団の所得 XX が指数分布 Ex(λ)\mathrm{Ex}(\lambda)(密度 λe−λx\lambda\mathrm{e}^{-\lambda x}、x>0x>0、λ>0\lambda>0)に従うとする。

  1. (1) 累積分布関数 F(x)F(x) と分位点関数 Q(u)=F−1(u)Q(u)=F^{-1}(u) を求め、第1・第3四分位数と四分位範囲を λ\lambda で表せ。(使う道具:第4章 累積分布関数、本章 §1.3 分位点)
  2. (2) 1.5 IQR1.5\,\mathrm{IQR} の柵を求め、XX が柵の外に出る確率を求めよ。命題 1.9 の正規分布の場合と比べ、違いの理由を述べよ。(使う道具:本章 §1.5、第6章 指数分布)
  3. (3) ローレンツ曲線 L(p)L(p) を求め、ジニ係数 GG を求めよ。(使う道具:本章 (1.8))
  4. (4) X1,X2X_1,X_2 を独立に Ex(λ)\mathrm{Ex}(\lambda) に従う確率変数とする。∣a−b∣=a+b−2min⁡(a,b)\lvert a-b\rvert =a+b-2\min(a,b) と min⁡(X1,X2)\min(X_1,X_2) の分布を使って E∣X1−X2∣E\lvert X_1-X_2\rvert を求め、式 (1.9) から (3) と同じ GG が出ることを確かめよ。(使う道具:第7章 独立な2変数の確率、本章 (1.9))
解答

(1) x>0x>0 で F(x)=∫0xλe−λt dt=1−e−λxF(x)=\int_0^x\lambda\mathrm{e}^{-\lambda t}\,\mathrm{d} t=1-\mathrm{e}^{-\lambda x} である。1−e−λx=u1-\mathrm{e}^{-\lambda x}=u を xx について解くと Q(u)=−1λlog⁡(1−u)Q(u)=-\frac1\lambda\log(1-u) となる。

Q1=Q(1/4)=1λlog⁡43,Q3=Q(3/4)=log⁡4λ,IQR=log⁡4−log⁡(4/3)λ=log⁡3λ.Q_1=Q(1/4)=\frac1\lambda\log\frac43,\qquad Q_3=Q(3/4)=\frac{\log4}{\lambda},\qquad \mathrm{IQR}=\frac{\log4-\log(4/3)}{\lambda}=\frac{\log3}{\lambda}.

(2) 上の柵は Q3+1.5 IQR=log⁡4+1.5log⁡3λQ_3+1.5\,\mathrm{IQR}=\frac{\log4+1.5\log3}{\lambda} である。下の柵は log⁡(4/3)−1.5log⁡3λ=0.2877−1.6479λ<0\frac{\log(4/3)-1.5\log3}{\lambda}=\frac{0.2877-1.6479}{\lambda}<0 で、X>0X>0 なので下に外れる値は無い。上に外れる確率は P(X>c)=e−λcP(X>c)=\mathrm{e}^{-\lambda c} を使って

P(X>log⁡4+1.5log⁡3λ)=exp⁡(−log⁡4−1.5log⁡3)=14⋅33/2≈0.0481P\Bigl(X>\frac{\log4+1.5\log3}{\lambda}\Bigr)=\exp\bigl(-\log4-1.5\log3\bigr)=\frac{1}{4\cdot3^{3/2}}\approx0.0481

となり、λ\lambda によらない。正規分布の 0.70%0.70\% のおよそ7倍である。柵は Q1,Q3Q_1,Q_3 から左右対称に同じ幅で引くので、対称な分布を念頭に置いた基準である。右に長い裾を持つ指数分布では、上側に正規分布よりはるかに多くの値が出るので、異常でない値の約 4.8%4.8\% が外れ値と判定される。歪んだ分布のデータに箱ひげ図の基準をそのまま使うときは、外れ値の多さを分布の形のせいと区別する必要がある。

(3) μ=1/λ\mu=1/\lambda である。∫log⁡(1−u) du=−(1−u)log⁡(1−u)−u\int\log(1-u)\,\mathrm{d} u=-(1-u)\log(1-u)-u を使うと

L(p)=λ∫0p(−1λlog⁡(1−u))du=[(1−u)log⁡(1−u)+u]0p=p+(1−p)log⁡(1−p).L(p)=\lambda\int_0^p\Bigl(-\frac1\lambda\log(1-u)\Bigr)\mathrm{d} u=\Bigl[(1-u)\log(1-u)+u\Bigr]_0^p=p+(1-p)\log(1-p).

∫01(1−p)log⁡(1−p) dp\int_0^1(1-p)\log(1-p)\,\mathrm{d} p は v=1−pv=1-p と置いて ∫01vlog⁡v dv=[v22log⁡v−v24]01=−14\int_0^1v\log v\,\mathrm{d} v=\bigl[\frac{v^2}2\log v-\frac{v^2}4\bigr]_0^1=-\frac14 となる(v→+0v\to+0 で v2log⁡v→0v^2\log v\to0)。よって

∫01L(p) dp=12−14=14,G=1−2⋅14=12.\int_0^1L(p)\,\mathrm{d} p=\frac12-\frac14=\frac14,\qquad G=1-2\cdot\frac14=\frac12.

GG は λ\lambda によらない。λ\lambda を変えることは全員の所得を同じ倍率で変えることに当たり、ジニ係数は倍率で変わらないからである。

(4) M=min⁡(X1,X2)M=\min(X_1,X_2) とおく。独立性から P(M>t)=P(X1>t)P(X2>t)=e−2λtP(M>t)=P(X_1>t)P(X_2>t)=\mathrm{e}^{-2\lambda t} なので、M∼Ex(2λ)M\sim\mathrm{Ex}(2\lambda) で E[M]=12λE[M]=\frac{1}{2\lambda} である。∣a−b∣=a+b−2min⁡(a,b)\lvert a-b\rvert =a+b-2\min(a,b) は、a≥ba\ge b なら右辺が a+b−2b=a−ba+b-2b=a-b、a<ba<b なら b−ab-a になることから成り立つ。期待値の線形性から

E∣X1−X2∣=E[X1]+E[X2]−2E[M]=1λ+1λ−1λ=1λ.E\lvert X_1-X_2\rvert =E[X_1]+E[X_2]-2E[M]=\frac1\lambda+\frac1\lambda-\frac1\lambda=\frac1\lambda.

式 (1.9) に入れると G=1/λ2/λ=12G=\frac{1/\lambda}{2/\lambda}=\frac12 で、(3) と一致する。

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