母分散が未知のときの信頼区間
AI 生成・木下が未勉強
統計学の復習 第10章 §10.4 ★★★ 。 を に、 を に取り替える2か所が同時に起こり、自由度は
t 分布による区間
系 10.6 の はピボットなので、§10.1 と同じ手順で区間を作ることができる。 と置くと で、括弧の中を について解くと
となる。同値変形は §10.1 と同じで、 が に変わっただけである( なので不等号の向きは変わらない)。
定理 10.8(母分散が未知のときの母平均の信頼区間)
正規母集団 ( とも未知)からの大きさ の無作為標本について、
は の信頼係数 の信頼区間である。この信頼係数は近似でなく、どの でも厳密に である。
3部品で見ると、点推定値は のまま、臨界値が から に、標準誤差が から推定した標準誤差 に変わる。 を に置き換えたことと、臨界値を に変えたことは対になっている。 のぶれによって の裾が厚くなる分を、大きな臨界値で埋め合わせて、信頼係数を に保っている。 を に置き換えたまま を使うと、信頼係数は を下回る(確認テスト 10.4-4)。
区間 (10.12) の幅 は、式 (10.4) と違って を含むので、標本ごとに変わる確率変数である(図 10.1)。そのため、半幅を確実に 以下にする を、式 (10.5) のように調査前に決めることはできない。実務では、予備調査の を の代わりに式 (10.5) に入れて目安を出す。
t と z の使い分け
どちらを使うかは、母分散が既知か未知かの一点で決まる。問題文に「母標準偏差」「過去の記録から標準偏差が分かっている」とあれば既知で 、「標本標準偏差」「不偏分散」「不偏分散の平方根」が与えられていれば、標本から推定しているので未知で である。母集団が正規分布でなくても が大きいときは、中心極限定理と「 が に確率収束する」ことから の分布が で近似され、 を近似の区間として使う。正規母集団で が大きい場合は、 が に近い(、)ので、どちらを使ってもほぼ同じ区間になる。この近似の根拠の Slutsky の定理は数理統計の解説 第5章 §5.3 で扱う。
臨界値と標準誤差の4点検
区間を書く前に、次の4点を確かめる。
- か か。母分散が既知なら 、標本から推定したなら 。
- 自由度。1標本の母平均なら 。
- か か。両側の区間なら の列、片側の限界なら の列。
- 与えられた数が か か。「不偏分散」は 、「不偏分散の平方根」「標本標準偏差(不偏)」は 。標準誤差は で、 は にだけかかる。
最後に、半幅が標準誤差の約2倍( が小さければ2〜3倍)になっているかを見ると、臨界値の掛け忘れと ・ の取り違えを同時に見つけることができる。
さまざまな t の区間
信頼係数を変えるときは列を変え、片側の限界は を使う。下側信頼限界は 、上側信頼限界は で、どちらも信頼係数は である。導き方は式 (10.6) の を に、 を に取り替えるだけである。
例題 10.6 データから の区間を組む ★★★
オリジナルある果実10個の糖度(度)を測ったところ、次の値を得た。母集団は正規分布に従うとする。
母平均の 信頼区間を求めよ()。
解答
母分散は分かっていないので、 を使う。
点推定値。合計は なので である。
不偏分散。偏差 は で、合計が になることで計算を確かめる。偏差の二乗和は
で、、 である。
標準誤差と臨界値。、臨界値は自由度 の上側 点 である。
区間。半幅は で、
半幅 は標準誤差 の 倍で、自由度 の の臨界値と整合している。
例題 10.7 不偏分散が与えられたときの 区間 ★★★
オリジナル正規母集団から大きさ の標本を取ったところ、標本平均は 、不偏分散は であった。
- 母平均の 信頼区間を求めよ()。
- (1) で の代わりに を使った場合と、 を標準偏差と読んだ場合の半幅をそれぞれ求め、正しい半幅と比べよ。
解答
(1) 不偏分散が なので、標準偏差は である。標準誤差は 、半幅は で、
(2) を使うと半幅は で、正しい半幅より 狭い。 の臨界値は より必ず大きいので、取り違えると区間は必ず狭い側へずれる。 を標準偏差と読むと、標準誤差が 、半幅が になり、正しい値の7倍である。半幅 は標本平均 と同じ大きさで、桁の感覚から読み違いに気づくことができる。
確認テスト
オリジナル
- 10.4-1 次の各場合に、母平均の 区間の臨界値として と のどちらを使うか答え、 なら自由度も答えよ。(a) 正規母集団で母標準偏差が既知、。(b) 正規母集団で母分散が未知、。(c) 分布の形は分からず母分散も未知、。
- 10.4-2 正規母集団からの大きさ の標本で、標本平均が 、不偏分散の平方根が であった。母平均の 信頼区間を求めよ()。
- 10.4-3 正規母集団から得た5個のデータ から、母平均の 信頼区間を求めよ()。
- 10.4-4 (i) 正規母集団について、区間 (10.12) が を含む事象が と一致することを示し、信頼係数が厳密に であることを示せ。(ii) で、区間 (10.12) の臨界値を誤って にしたとき、その区間が を含む確率は ()である。 を使ってこの確率を求めよ。
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