tecktom.com

母分散の信頼区間

2026年10月17日9分で読めますAI生成教科書『資格試験』第11章 母比率と母分散の区間推定
目次
  1. ピボットから区間を作る
  2. 区間の形の読み方
  3. が既知のとき、標本分散で与えられたとき
  4. 正規性の仮定
  5. 確認テスト
  6. 木下の層

AI 生成・木下が未勉強

統計学の復習 第11章 §11.6 ★★★ ピボット (n−1)S2/σ2∼χn−12(n-1)S^2/\sigma^2\sim\chi^2_{n-1} を2つの点ではさみ、σ2\sigma^2 について解く。大きい方の点で割ったものが下端になり、区間は s2s^2 について非対称

ピボットから区間を作る

正規母集団 N(μ,σ2)\mathrm{N}(\mu,\sigma^2) から大きさ nn の標本をとり、母分散 σ2\sigma^2 の信頼区間を作る。定理 11.7 の

Q=(n−1)S2σ2∼χn−12Q=\frac{(n-1)S^2}{\sigma^2}\sim\chi^2_{n-1}

は、未知の σ2\sigma^2 を含むが、その分布 χn−12\chi^2_{n-1} は μ\mu にも σ2\sigma^2 にもよらない。このような量をピボットと呼ぶ。第10章の (Xˉ−μ)/(S/n)∼tn−1(\bar X-\mu)/(S/\sqrt n)\sim t_{n-1} も、母平均のピボットである。分布が母数によらないので、表から2つの点を引けば、QQ がその間に入る確率が母数を知らなくても決まる。

χn−12\chi^2_{n-1} の両側に確率 α/2\alpha/2 ずつを残すと

P ⁣(χn−12(1−α/2)≤(n−1)S2σ2≤χn−12(α/2))=1−αP\!\left(\chi^2_{n-1}(1-\alpha/2)\le\frac{(n-1)S^2}{\sigma^2}\le\chi^2_{n-1}(\alpha/2)\right)=1-\alpha

である。括弧の中の不等式を σ2\sigma^2 について解く。各辺は正なので逆数をとると不等号の向きが逆になり、

1χn−12(α/2)≤σ2(n−1)S2≤1χn−12(1−α/2)\frac1{\chi^2_{n-1}(\alpha/2)}\le\frac{\sigma^2}{(n-1)S^2}\le\frac1{\chi^2_{n-1}(1-\alpha/2)}

となる。各辺に正の (n−1)S2(n-1)S^2 を掛けて次を得る。

命題 11.8(母分散の信頼区間)

正規母集団から大きさ nn の標本を得て、不偏分散の実現値が s2s^2 のとき、母分散 σ2\sigma^2 の信頼係数 1−α1-\alpha の信頼区間は

[ (n−1)s2χn−12(α/2) ,  (n−1)s2χn−12(1−α/2) ](11.15)\left[\ \frac{(n-1)s^2}{\chi^2_{n-1}(\alpha/2)}\ ,\ \ \frac{(n-1)s^2}{\chi^2_{n-1}(1-\alpha/2)}\ \right]\tag{11.15}

である。(n−1)s2=∑(xi−xˉ)2(n-1)s^2=\sum(x_i-\bar x)^2 は偏差平方和である。母標準偏差 σ\sigma の区間は、両端の平方根をとって得られる。

正規近似の区間と違って、これは近似でなく正確な区間である(母集団が正規分布であれば)。σ\sigma の区間が両端の平方根でよいのは、x↦xx\mapsto\sqrt x が x>0x>0 で増加関数で、a≤σ2≤ba\le\sigma^2\le b と a≤σ≤b\sqrt a\le\sigma\le\sqrt b が同値だからである。

区間の形の読み方

区間 (11.15) には、母平均の区間と違う点が2つある。

第一に、大きい方の点で割ったものが下端になる。分子の (n−1)s2(n-1)s^2 は共通で、分母が大きいほど値は小さくなるからである。逆数をとったときに不等号の向きが変わったことの結果で、上側の点 χn−12(α/2)\chi^2_{n-1}(\alpha/2) が下端の分母、下側の点 χn−12(1−α/2)\chi^2_{n-1}(1-\alpha/2) が上端の分母に来る。区間を計算したら、下端が上端より小さいことを必ず確かめる。

第二に、区間は s2s^2 を中心に左右対称でなく、「s2±s^2\pm 何か」の形に書くことができない。χ2\chi^2 分布の上側の点は期待値 n−1n-1 から遠く、下側の点は近い(図 11.3)。逆数をとるとこの関係が入れ替わり、区間は s2s^2 より上の側に長く伸びる。母分散を小さく見積もった標本(s2s^2 がたまたま小さい)でも区間が真の値を含むように、上の側に余裕を持たせた形になっている。

なお、両側に α/2\alpha/2 ずつを残す区間(等裾の区間)は、χ2\chi^2 分布が非対称なので、信頼係数 1−α1-\alpha の区間のうちで長さが最短のものではない。長さを最短にする区間の求め方は数理統計の解説 第8章 §8.3 で扱う。2級と1級の計算問題では、等裾の区間 (11.15) を使う。

μ\mu が既知のとき、標本分散で与えられたとき

母平均 μ\mu が既知なら、(11.9) の ∑(Xi−μ)2/σ2∼χn2\sum(X_i-\mu)^2/\sigma^2\sim\chi^2_n をピボットにして、同じ手順で

[ ∑(xi−μ)2χn2(α/2) ,  ∑(xi−μ)2χn2(1−α/2) ](11.16)\left[\ \frac{\sum(x_i-\mu)^2}{\chi^2_n(\alpha/2)}\ ,\ \ \frac{\sum(x_i-\mu)^2}{\chi^2_n(1-\alpha/2)}\ \right]\tag{11.16}

を得る。自由度は nn である。データから xˉ\bar x を推定しなくてよいので、自由度が1つ多い。

落とし穴

問題文のばらつきの量が何で与えられているかを必ず確かめる。区間の分子に要るのは偏差平方和 ∑(xi−xˉ)2\sum(x_i-\bar x)^2 で、不偏分散 s2s^2 が与えられたら (n−1)s2(n-1)s^2、nn で割る標本分散 σ^2\hat\sigma^2 が与えられたら nσ^2n\hat\sigma^2、標準偏差 ss が与えられたら ss を2乗してから (n−1)(n-1) を掛ける。ss と s2s^2、nn と n−1n-1 の取り違えは、母分散の区間で最も多い失点の原因である。

正規性の仮定

母平均の区間は、母集団が正規分布でなくても、nn が大きければ中心極限定理によってほぼ正しい信頼係数を持つ。母分散の区間はそうならない。定理 11.7 は正規母集団に固有の性質で、母集団が正規分布でないと (n−1)S2/σ2(n-1)S^2/\sigma^2 の分散は 2(n−1)2(n-1) からずれる(S2S^2 の分散が母集団の4次のモーメントに依存するからである)。そのずれは nn を大きくしても消えない。たとえば母集団が指数分布のとき、95% のつもりの区間 (11.15) が σ2\sigma^2 を含む割合は、乱数による実験(各 nn で20万回)で n=10n=10 のとき約 76.5%76.5\%、n=30n=30 で約 71.4%71.4\%、n=100n=100 で約 69.0%69.0\% であり、nn が増えるほどむしろ名目の95% から離れる。正規母集団で同じ実験をすると、どの nn でも 95.0%95.0\% になる。母分散の区間を使う前に、ヒストグラムや Q-Q プロット(第16章)で正規性を確かめるのはこのためである。

例題 11.8 部品の寸法のばらつきの区間 ★★★

オリジナルある部品の長さは正規分布に従うとする。16個を測ったところ、標準偏差(不偏分散の平方根)は s=0.40s=0.40 mm だった。

  1. 母分散 σ2\sigma^2 の95% 信頼区間を求めよ(χ152(0.025)=27.488\chi^2_{15}(0.025)=27.488、χ152(0.975)=6.262\chi^2_{15}(0.975)=6.262)。
  2. 母標準偏差 σ\sigma の95% 信頼区間を求めよ。
  3. 区間が s2s^2 について非対称であることを数値で確かめよ。
解答

(1) 与えられたのは標準偏差なので、まず s2=0.402=0.16s^2=0.40^2=0.16 とする。偏差平方和は (n−1)s2=15×0.16=2.4(n-1)s^2=15\times0.16=2.4 である。(11.15) から

[2.427.488, 2.46.262]=[ 0.0873, 0.3833 ](mm2).\left[\frac{2.4}{27.488},\ \frac{2.4}{6.262}\right]=[\,0.0873,\ 0.3833\,]\quad(\text{mm}^2).

大きい方の点 27.48827.488 で割った方が下端になっている。

(2) 両端の平方根をとって [0.0873, 0.3833]=[ 0.2955, 0.6191 ][\sqrt{0.0873},\ \sqrt{0.3833}]=[\,0.2955,\ 0.6191\,] mm である。

(3) s2=0.16s^2=0.16 から下端までは 0.07270.0727、上端までは 0.22330.2233 で、上の側が3倍ほど長い。σ\sigma の区間でも、s=0.40s=0.40 から下へ 0.1050.105、上へ 0.2190.219 である。

例題 11.9 nn で割った分散が与えられたとき ★★

オリジナル正規母集団から12個の標本をとり、nn で割った標本分散 σ^2=112∑(xi−xˉ)2\hat\sigma^2=\frac1{12}\sum(x_i-\bar x)^2 が 2.52.5 だった。母分散の95% 信頼区間を求めよ(χ112(0.025)=21.920\chi^2_{11}(0.025)=21.920、χ112(0.975)=3.816\chi^2_{11}(0.975)=3.816)。

解答

偏差平方和は nσ^2=12×2.5=30n\hat\sigma^2=12\times2.5=30 である(不偏分散で書けば s2=30/11=2.727s^2=30/11=2.727 で、(n−1)s2=30(n-1)s^2=30 と同じ値になる)。自由度は n−1=11n-1=11 なので

[3021.920, 303.816]=[ 1.3686, 7.862 ].\left[\frac{30}{21.920},\ \frac{30}{3.816}\right]=[\,1.3686,\ 7.862\,].

11×2.5=27.511\times2.5=27.5 を分子にすると、区間を 11/1211/12 倍に縮めてしまう。分子は「偏差平方和」と覚え、与えられた量からそれを組み立て直すのが確実である。

確認テスト

オリジナル

  1. 11.6-1 母分散の区間 (11.15) で、上側の点 χn−12(α/2)\chi^2_{n-1}(\alpha/2) が下端の分母に来る理由と、区間が s2s^2 について上の側に長くなる理由を説明せよ。
  2. 11.6-2 正規母集団から20個をとり、偏差平方和が ∑(xi−xˉ)2=38\sum(x_i-\bar x)^2=38 だった。σ2\sigma^2 と σ\sigma の95% 信頼区間を求めよ(χ192(0.025)=32.852\chi^2_{19}(0.025)=32.852、χ192(0.975)=8.907\chi^2_{19}(0.975)=8.907)。
  3. 11.6-3 母平均が μ=50\mu=50 と分かっている正規母集団から10個をとり、∑(xi−50)2=25\sum(x_i-50)^2=25 だった。σ2\sigma^2 の95% 信頼区間を求めよ(χ102(0.025)=20.483\chi^2_{10}(0.025)=20.483、χ102(0.975)=3.247\chi^2_{10}(0.975)=3.247)。
  4. 11.6-4 品質管理では、ばらつきが「高々どれだけか」を保証したいので、片側の区間 σ2≤(n−1)s2/χn−12(1−α)\sigma^2\le(n-1)s^2/\chi^2_{n-1}(1-\alpha) を使う。この不等式が確率 1−α1-\alpha で成り立つことを示し、n=25n=25、s2=0.09s^2=0.09 のときの σ2\sigma^2 と σ\sigma の95% 上側信頼限界を求めよ(χ242(0.95)=13.848\chi^2_{24}(0.95)=13.848)。

木下の勉強ステータス

木下はまだこの記事を勉強していません。

AI(Claude)が書いた教材を、木下が勉強しながら公開しています。式と数値は検算していますが、誤りが残っているかもしれません。誤りのご指摘・削除のご依頼をいただければ直します。 連絡先:support@tecktom.com

← AI生成教科書『資格試験』の記事一覧へ