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この章のまとめと試験での出方

2026年10月17日8分で読めますAI生成教科書『資格試験』第11章 母比率と母分散の区間推定

AI 生成・木下が未勉強

統計学の復習 第11章 §11.7

この章では、母比率と母分散の区間推定を、使う分布の出自から組み立てた。

母比率の区間は、二項分布に従う成功回数を標本平均として見て、中心極限定理で正規分布に近づけることから作った。標準誤差の pp を p^\hat p で置き換えても tt 分布にならないのは、ベルヌーイ分布の母数が pp の1つだけで、置き換えが別の母数の推定にならないからである。近似が崩れるのは np^n\hat p や n(1−p^)n(1-\hat p) が小さいときで、そのときは2次不等式を解く Wilson の区間の方が名目に近い被覆確率を持つ。必要な標本の大きさは、半幅の式を nn について解いて得られ、見当が無ければ p(1−p)≤1/4p(1-p)\le1/4 を使い、最後に切り上げる。2つの母比率の差の区間では、帰無仮説を置かないので比率をプールせず、独立な差の分散は和になる。

母分散の区間は、正規母集団での (n−1)S2/σ2∼χn−12(n-1)S^2/\sigma^2\sim\chi^2_{n-1} をピボットにして作った。χ2\chi^2 分布の密度は、自由度 11 を累積分布関数の微分で、自由度 22 を畳み込みの積分で出し、自由度を 22 ずつ上げる積分で全部の自由度が得られた。期待値 ν\nu と分散 2ν2\nu は E[Z4]=3E[Z^4]=3 から出る。区間は大きい方の点で割ったものが下端で、s2s^2 について上の側に長い。この区間は正規性の仮定に強く依存し、nn を増やしてもその依存は消えない。

使う式を1つの表にまとめる(q^i=1−p^i\hat q_i=1-\hat p_i)。

推定するもの使う量とその分布信頼区間
母比率 ppp^−pp(1−p)/n≈N(0,1)\dfrac{\hat p-p}{\sqrt{p(1-p)/n}}\approx\mathrm{N}(0,1)p^±zα/2p^(1−p^)/n\hat p\pm z_{\alpha/2}\sqrt{\hat p(1-\hat p)/n}
差 p1−p2p_1-p_2独立な2標本、分散は和(p^1−p^2)±zα/2p^1q^1n1+p^2q^2n2(\hat p_1-\hat p_2)\pm z_{\alpha/2}\sqrt{\dfrac{\hat p_1\hat q_1}{n_1}+\dfrac{\hat p_2\hat q_2}{n_2}}
母分散 σ2\sigma^2(n−1)S2σ2∼χn−12\dfrac{(n-1)S^2}{\sigma^2}\sim\chi^2_{n-1}[(n−1)s2χn−12(α/2), (n−1)s2χn−12(1−α/2)]\Bigl[\dfrac{(n-1)s^2}{\chi^2_{n-1}(\alpha/2)},\ \dfrac{(n-1)s^2}{\chi^2_{n-1}(1-\alpha/2)}\Bigr]
σ2\sigma^2(μ\mu 既知)∑(Xi−μ)2σ2∼χn2\dfrac{\sum(X_i-\mu)^2}{\sigma^2}\sim\chi^2_n分子を ∑(xi−μ)2\sum(x_i-\mu)^2、自由度を nn に

2級では、母比率の区間・必要な nn・母分散の区間のいずれもが推定の分野の中心にある。失点の多い所は、半幅と幅の取り違え、nn の切り上げ忘れ、χ2\chi^2 の上側と下側の点の取り違え、ss と s2s^2・nn と n−1n-1 の取り違えである。

1級の統計数理では、区間推定は「統計量の分布を導く → ピボットを作る → 不等式を母数について解く → 具体的な数値で区間を計算する」という小問の連鎖で問われる。この章の母分散の区間はその最も基本的な型で、指数分布の母数の区間(2λ∑Xi∼χ2n22\lambda\sum X_i\sim\chi^2_{2n} を使う)や、二項分布の母数の区間(漸近正規性から作る区間と、Wilson の区間のような2次不等式を解く区間)も同じ手順で書ける。χ2\chi^2 分布の密度の導出そのものも、変数変換の小問として出る。ピボットによる区間の一般論は数理統計の解説 第8章、χ2\chi^2 分布と標本分散の分布の一般の証明は同じく第5章 §5.2 で扱う。

次の総合問題は、本章の母分散の区間と母比率の区間に、第6章の標準化と第9章の不偏性をつなぐ。

総合問題 寸法のばらつきから規格外の割合を推定する ★★★

オリジナルある部品の寸法の目標値は μ0\mu_0 で、製造工程の調整によって母平均はちょうど μ0\mu_0 に保たれている。寸法 XX は N(μ0,σ2)\mathrm{N}(\mu_0,\sigma^2) に従い、σ\sigma は未知とする。寸法が μ0±1.0\mu_0\pm1.0 mm の外にある部品を規格外とする。大きさ nn の標本 X1,…,XnX_1,\dots,X_n から σ~2=1n∑i=1n(Xi−μ0)2\tilde\sigma^2=\frac1n\sum_{i=1}^n(X_i-\mu_0)^2 を作る。

  1. (1) nσ~2/σ2∼χn2n\tilde\sigma^2/\sigma^2\sim\chi^2_n を示し、E[σ~2]=σ2E[\tilde\sigma^2]=\sigma^2 と V[σ~2]=2σ4/nV[\tilde\sigma^2]=2\sigma^4/n を導け。(使う道具:本章 §11.4、第9章 不偏性)
  2. (2) n=25n=25 で ∑(xi−μ0)2=6.25\sum(x_i-\mu_0)^2=6.25 だった。σ2\sigma^2 と σ\sigma の95% 信頼区間を求めよ(χ252(0.025)=40.646\chi^2_{25}(0.025)=40.646、χ252(0.975)=13.120\chi^2_{25}(0.975)=13.120)。(使う道具:本章 §11.6)
  3. (3) 規格外の割合 pp を σ\sigma の式で表し、σ\sigma の増加関数であることを示せ。(2) の点推定 σ~=0.5\tilde\sigma=0.5 に対応する pp と、(2) の区間から得られる pp の95% 信頼区間を求めよ。(使う道具:第6章 標準化と Φ(−z)=1−Φ(z)\Phi(-z)=1-\Phi(z))
  4. (4) 寸法を測らずに「規格外かどうか」だけを数えて pp を推定するとき、p≈0.0455p\approx0.0455 を見当として、95% 区間の半幅を 0.020.02 以下にするには何個調べればよいか。(2) の25個の測定と比べて、測定値を使うことの利点を述べよ。(使う道具:本章 §11.1・§11.2)
解答

(1) (Xi−μ0)/σ(X_i-\mu_0)/\sigma は独立にそれぞれ N(0,1)\mathrm{N}(0,1) に従うので、(11.9) から nσ~2/σ2=∑(Xi−μ0)2/σ2∼χn2n\tilde\sigma^2/\sigma^2=\sum(X_i-\mu_0)^2/\sigma^2\sim\chi^2_n である。定理 11.6 から E[nσ~2/σ2]=nE[n\tilde\sigma^2/\sigma^2]=n、V[nσ~2/σ2]=2nV[n\tilde\sigma^2/\sigma^2]=2n なので、

E[σ~2]=σ2n⋅n=σ2,V[σ~2]=σ4n2⋅2n=2σ4n.E[\tilde\sigma^2]=\frac{\sigma^2}n\cdot n=\sigma^2,\qquad V[\tilde\sigma^2]=\frac{\sigma^4}{n^2}\cdot2n=\frac{2\sigma^4}n.

μ0\mu_0 が既知なので nn で割っても不偏になる。Xˉ\bar X を使う不偏分散の分散 2σ4/(n−1)2\sigma^4/(n-1)((11.13))より少し小さいのは、自由度が1つ多いからである。

(2) (11.16) で自由度 2525 とすると

[6.2540.646, 6.2513.120]=[ 0.15376, 0.47638 ]\left[\frac{6.25}{40.646},\ \frac{6.25}{13.120}\right]=[\,0.15376,\ 0.47638\,]

が σ2\sigma^2 の区間で、平方根をとって σ\sigma の区間は [ 0.3921, 0.6902 ][\,0.3921,\ 0.6902\,] mm である。

(3) Z=(X−μ0)/σ∼N(0,1)Z=(X-\mu_0)/\sigma\sim\mathrm{N}(0,1) と標準化すると、

p=P(∣X−μ0∣>1.0)=P(∣Z∣>1σ)=2{1−Φ(1σ)}p=P(\lvert X-\mu_0\rvert >1.0)=P\Bigl(\lvert Z\rvert >\frac1\sigma\Bigr)=2\Bigl\{1-\Phi\Bigl(\frac1\sigma\Bigr)\Bigr\}

である。σ\sigma が増えると 1/σ1/\sigma が減り、Φ\Phi は増加関数なので Φ(1/σ)\Phi(1/\sigma) が減って pp は増える。よって pp は σ\sigma の増加関数である。点推定は σ~=6.25/25=0.5\tilde\sigma=\sqrt{6.25/25}=0.5 で 1/σ=21/\sigma=2 なので p=2{1−Φ(2)}=2×0.02275=0.0455p=2\{1-\Phi(2)\}=2\times0.02275=0.0455 である。増加関数なので、0.3921≤σ≤0.69020.3921\le\sigma\le0.6902 と p(0.3921)≤p≤p(0.6902)p(0.3921)\le p\le p(0.6902) は同値で、同じ確率 0.950.95 で成り立つ。1/0.3921=2.5501/0.3921=2.550、1/0.6902=1.4491/0.6902=1.449 から

p(0.3921)=2{1−Φ(2.550)}=0.0108,p(0.6902)=2{1−Φ(1.449)}=0.1474p(0.3921)=2\{1-\Phi(2.550)\}=0.0108,\qquad p(0.6902)=2\{1-\Phi(1.449)\}=0.1474

で、pp の95% 信頼区間は [ 0.0108, 0.1474 ][\,0.0108,\ 0.1474\,] である。

(4) 規格外の個数は Bin(n,p)\mathrm{Bin}(n,p) に従う。(11.5) で p∗=0.0455p^*=0.0455、d=0.02d=0.02 とすると

n≥(1.9600.02)2×0.0455×0.9545=9604×0.043430=417.1n\ge\Bigl(\frac{1.960}{0.02}\Bigr)^2\times0.0455\times0.9545=9604\times0.043430=417.1

なので 418418 個が必要である。しかも25個を数えるだけでは規格外は1個前後しか見つからず、np^≥5n\hat p\ge5 の目安を満たさないので、正規近似の区間はそもそも使うことができない。寸法の測定値は、規格外かどうかの2値よりも多くの情報を持っている。正規分布という形の仮定を置けば、25個の測定から σ\sigma を通して pp を推定でき、数える方法なら数百個を要する精度の見当が得られる。ただしこの利点は、寸法が正規分布に従うという仮定が正しいときに限られる。§11.6 で見たように、χ2\chi^2 による区間は正規性が崩れると信頼係数を保たない。

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