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自己相関

2026年10月17日6分で読めますAI生成教科書『資格試験』第16章 実験計画と時系列・データの諸話題
目次
  1. 標本自己相関係数
  2. 自己相関を持つ系列の例
  3. 確認テスト
  4. 木下の層

AI 生成・木下が未勉強

統計学の復習 第16章 §16.8 ★★ 時点を hh だけずらした値どうしの相関が自己相関で、並べた図がコレログラム。季節変動があれば周期のラグで山ができ、独立な系列なら ±2/n\pm2/\sqrt n の範囲に収まる

標本自己相関係数

時系列では、隣り合う時点の値が似ていることが多い。この性質を、時点を hh だけずらした値の組 (yt,yt+h)(y_t,y_{t+h}) の相関で測る。hh をラグ(時差)と呼ぶ。

定義 16.10(標本自己共分散・標本自己相関係数)

時系列 y1,…,yny_1,\dots,y_n の平均を yˉ\bar y とする。ラグ hh の標本自己共分散と標本自己相関係数を

ch=1n∑t=1n−h(yt−yˉ)(yt+h−yˉ),rh=chc0(16.17)c_h=\frac1n\sum_{t=1}^{n-h}(y_t-\bar y)(y_{t+h}-\bar y),\qquad r_h=\frac{c_h}{c_0}\tag{16.17}

と定める。c0=1n∑(yt−yˉ)2c_0=\frac1n\sum(y_t-\bar y)^2 は nn で割った分散である。rhr_h をラグ hh に対して棒で並べた図をコレログラムと呼ぶ。

この定義は、第14章の相関係数を2つの系列 (y1,…,yn−h)(y_1,\dots,y_{n-h}) と (y1+h,…,yn)(y_{1+h},\dots,y_n) に当てはめたものと少し違う。平均には系列全体の yˉ\bar y を使い、分母は nn のまま、分散も全体の c0c_0 を使う。hh が nn に比べて小さければ、ふつうの相関係数とほぼ同じ値になる。分母を n−hn-h でなく nn にしておくと、∣rh∣≤1\lvert r_h\rvert \le1 が保証され、hh の大きい(組の数の少ない)rhr_h が不安定に大きくなることを防げる。

コレログラムの形から、系列の性質を読み取ることができる。

  • 傾向(右上がりなど)のある系列では、離れた時点どうしも「両方とも平均より上」または「両方とも下」になりやすいので、rhr_h は正で、hh とともにゆっくり減る。
  • 周期 LL の季節変動のある系列では、h=L,2L,…h=L,2L,\dots で同じ季節どうしが組になるので、rhr_h がその位置で山になる。
  • 互いに独立な系列(ホワイトノイズ)では、h≥1h\ge1 の rhr_h は 00 の近くに散らばり、nn が大きいとき近似的に N(0,1/n)\mathrm{N}(0,1/n) に従う。そのため ±1.96/n\pm1.96/\sqrt n(約 ±2/n\pm2/\sqrt n)の範囲を目安の線としてコレログラムに引き、それを超える rhr_h を「自己相関がある」ことの手がかりとする。この近似の根拠は1級の範囲で、ここでは結果だけを使う。

自己相関を持つ系列の例

自己相関がどのように生じるかを、2つの簡単な系列で計算しておく。以下、ete_t は互いに独立で平均 00、分散 σ2\sigma^2 とする。母集団での自己相関(理論値)を ρ(h)=Cov(yt,yt+h)/V[yt]\rho(h)=\mathrm{Cov}(y_t,y_{t+h})/V[y_t] と書く。

命題 16.11(移動平均した系列の自己相関)

yt=(et−1+et+et+1)/3y_t=(e_{t-1}+e_t+e_{t+1})/3 のとき、ρ(1)=2/3\rho(1)=2/3、ρ(2)=1/3\rho(2)=1/3、h≥3h\ge3 で ρ(h)=0\rho(h)=0 である。

証明

V[yt]=3σ2/9=σ2/3V[y_t]=3\sigma^2/9=\sigma^2/3 である(命題 16.9 (3))。yty_t と yt+1=(et+et+1+et+2)/3y_{t+1}=(e_t+e_{t+1}+e_{t+2})/3 は ete_t と et+1e_{t+1} の2つを共有し、異なる ee どうしの共分散は 00 なので、共分散の双線形性(第7章)から Cov(yt,yt+1)=2σ2/9\mathrm{Cov}(y_t,y_{t+1})=2\sigma^2/9 である。よって ρ(1)=(2σ2/9)/(σ2/3)=2/3\rho(1)=(2\sigma^2/9)/(\sigma^2/3)=2/3。yt+2y_{t+2} とは et+1e_{t+1} の1つだけを共有するので ρ(2)=(σ2/9)/(σ2/3)=1/3\rho(2)=(\sigma^2/9)/(\sigma^2/3)=1/3、h≥3h\ge3 では共有する ee が無いので ρ(h)=0\rho(h)=0 である。

この命題は、移動平均で均した系列には、元の系列が独立でも見かけの自己相関が生じることを示している。移動平均した値どうしは同じデータを共有しているからである。移動平均した系列のコレログラムを読むときは、この見かけの相関を割り引く。

もう1つの典型は、今期の値が前期の値に引きずられる系列 yt=ϕyt−1+ety_t=\phi y_{t-1}+e_t(∣ϕ∣<1\lvert \phi\rvert <1、1次の自己回帰)で、ρ(h)=ϕh\rho(h)=\phi^h とラグとともに指数的に減る(確認テスト 16.8-4)。自己回帰の系列や、より一般の確率過程は数理統計の解説 第12章で扱う。

例題 16.8 短い系列の自己相関 ★★

オリジナル6時点の系列 3, 5, 4, 6, 8, 73,\ 5,\ 4,\ 6,\ 8,\ 7 について、

  1. c0c_0、c1c_1、c2c_2 と r1r_1、r2r_2 を求めよ。
  2. ±1.96/n\pm1.96/\sqrt n の目安の線と比べて、r1r_1 をどう解釈するかを述べよ。
解答

(1) yˉ=33/6=5.5\bar y=33/6=5.5 で、偏差は dt=−2.5, −0.5, −1.5, 0.5, 2.5, 1.5d_t=-2.5,\ -0.5,\ -1.5,\ 0.5,\ 2.5,\ 1.5 である。

c0=6.25+0.25+2.25+0.25+6.25+2.256=17.56=2.917c_0=\frac{6.25+0.25+2.25+0.25+6.25+2.25}6=\frac{17.5}6=2.917

である。ラグ1の積の和は

(−2.5)(−0.5)+(−0.5)(−1.5)+(−1.5)(0.5)+(0.5)(2.5)+(2.5)(1.5)=1.25+0.75−0.75+1.25+3.75=6.25\begin{aligned} &(-2.5)(-0.5)+(-0.5)(-1.5)+(-1.5)(0.5)+(0.5)(2.5)+(2.5)(1.5)\\ &\quad=1.25+0.75-0.75+1.25+3.75=6.25 \end{aligned}

で c1=6.25/6=1.042c_1=6.25/6=1.042、ラグ2の積の和は

(−2.5)(−1.5)+(−0.5)(0.5)+(−1.5)(2.5)+(0.5)(1.5)=3.75−0.25−3.75+0.75=0.5(-2.5)(-1.5)+(-0.5)(0.5)+(-1.5)(2.5)+(0.5)(1.5)=3.75-0.25-3.75+0.75=0.5

で c2=0.5/6=0.083c_2=0.5/6=0.083 である。よって r1=6.25/17.5=0.357r_1=6.25/17.5=0.357、r2=0.5/17.5=0.029r_2=0.5/17.5=0.029 となる(分母の nn は約分で消える)。

(2) 1.96/6=0.801.96/\sqrt6=0.80 で、r1=0.357r_1=0.357 はこの範囲に収まる。この系列は右上がりに見えるが、6点しかないので、独立な系列でもこの程度の r1r_1 はよく現れる。自己相関があると言うことはできない。目安の線は 1/n1/\sqrt n に比例するので、自己相関の有無を判断するには数十点以上の長さが要る。

確認テスト

オリジナル

  1. 16.8-1 例題 16.7 の12時点の生産量の標本自己相関係数は、r1=0.438r_1=0.438、r2=−0.059r_2=-0.059、r3=0.202r_3=0.202、r4=0.348r_4=0.348 だった。r4r_4 が r2r_2、r3r_3 より大きい理由を述べよ。
  2. 16.8-2 系列 4,6,5,3,2,44,6,5,3,2,4 の r1r_1 と r2r_2 を求めよ。
  3. 16.8-3 yt=(et+et+1)/2y_t=(e_t+e_{t+1})/2 のとき、ρ(1)\rho(1) と ρ(2)\rho(2) を求めよ。命題 16.11 と同じ方法でよい。
  4. 16.8-4 yt=ϕyt−1+ety_t=\phi y_{t-1}+e_t(∣ϕ∣<1\lvert \phi\rvert <1、ete_t は過去の yy と独立)で、V[yt]V[y_t] と Cov(yt,yt+h)\mathrm{Cov}(y_t,y_{t+h}) が tt によらないとする。V[yt]=σ2/(1−ϕ2)V[y_t]=\sigma^2/(1-\phi^2) と ρ(h)=ϕh\rho(h)=\phi^h を示せ。

木下の勉強ステータス

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