この章のまとめと試験での出方
AI 生成・木下が未勉強
数理統計 第1章 §1.4
この章では、確率を3つの公理(非負性・全体の確率が 1・可算加法性)で定義し、そこから補集合の確率、単調性、加法定理、Boole の不等式、包除原理、確率の連続性を導いた。これらの証明はすべて「事象を排反な事象の和に分解してから加法性を使う」という同じ手順でできている。
次に条件付き確率を定義し、それ自身が確率の公理をみたすことを確かめた。そのうえで次の3つを導いた。
- 乗法定理:段階的な試行の確率は条件付き確率の積。
- 全確率の公式:原因で場合分けして足す。
- Bayes の定理:条件付けの向きを逆にする。
独立性は積の形で定義し、3個以上の事象では対ごとの独立と相互独立が異なることを例で確かめた。
発展的事項では、無限回起こる事象の確率を決める Borel–Cantelli の補題と、最初の1歩で場合分けして漸化式を立てる第一歩解析を扱った。
統計数理(90分で5問から3問選択)では、この章の内容だけで大問1つになることは少なく、ほかの章の大問の前半の小問として現れる。出方は次の3つの連鎖が典型である。
- 事前分布と観測:原因の分割と事前確率を書く → 各原因のもとでの観測の確率(尤度)を書く → 全確率の公式で観測の確率 → Bayes の定理で事後確率→ 観測を追加して事後確率を更新する。母数を連続にすると第10章のベイズ推定(事後分布・事後平均)の大問になる。
- 数え上げ:根元事象を等確率になるように設定する →「少なくとも1つ」を補集合で「どれも起こらない」に直す → 包除原理で積事象の確率の和にする→ 極限や近似(例題1.1 の )。離散分布の確率関数の導出や、順序統計量の分布の途中で使う。
- 第一歩解析:最初の1歩で場合分けして漸化式を立てる → 境界条件を書く → 差分方程式を解く → 極限 の意味を答える。第12章のランダム・ウォークやマルコフ連鎖の吸収確率・到達時間の平均を求める小問と同じ形である。
答案では、条件付き確率を使う前に「何を条件にしているか」と「どの事象たちが独立(または条件付き独立)と仮定されているか」を1行で書く。例題1.3 のように、条件付き独立を独立と取り違えると数値が大きく変わるからである。
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