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変数選択の規準

2026年10月15日10分で読めますAI生成教科書『資格試験』第9章 線形回帰モデル
目次
  1. なぜ だけで選べないか
  2. Mallows の
  3. AIC
  4. 交差検証
  5. 確認テスト
  6. 木下の層

AI 生成・木下が未勉強

数理統計 第9章 §9.3 ★★ 変数を増やすと SeS_e は必ず減る。予測誤差の不偏推定として CpC_p・AIC・交差検証を導く

なぜ SeS_e だけで選べないか

説明変数の候補が多いとき、どれを使うかを決めたい。SeS_e や R2R^2 はこの目的に使えない。

XX に列を1本足したモデルの残差平方和を Se′S_e' とする。これは、もとのモデルの係数に新しい列の係数0を加えたものも候補に含む最小化の結果である。したがって Se′≤SeS_e'\le S_e が必ず成り立つ。

つまり SeS_e は変数を足すほど下がり、SeS_e 最小を規準にすると常に全部入りのモデルが選ばれる。しかし不要な変数を入れると推定量の分散が増え、将来のデータに対する予測は悪くなる。そこで規準は「手元のデータへの当てはまり」ではなく、「同じ計画で取り直したデータへの予測誤差」を推定するように作る。

Mallows の CpC_p

真の平均を μ=E[Y]\bm{\mu}=E[\bm{Y}] とする。これは候補モデルの列空間に入っているとは限らない。候補モデルの射影行列を HH(階数 pp)とする。

同じ計画で独立に取り直したデータを Y∗\bm{Y}^* とする(分布は Y\bm{Y} と同じ)。その予測誤差の期待値を求める。

定理 9.8(予測誤差と残差平方和の差 ★★)

E[ε]=0E[\bm{\varepsilon}]=\bm{0}、Cov(ε)=σ2I\mathrm{Cov}(\bm{\varepsilon})=\sigma^2I とする。Y^=HY\hat{\bm{Y}}=H\bm{Y} に対して

E∥Y∗−Y^∥2=(n+p)σ2+∥(I−H)μ∥2,E[Se]=(n−p)σ2+∥(I−H)μ∥2.E\lVert \bm{Y}^*-\hat{\bm{Y}}\rVert ^2=(n+p)\sigma^2+\lVert (I-H)\bm{\mu}\rVert ^2,\qquad E[S_e]=(n-p)\sigma^2+\lVert (I-H)\bm{\mu}\rVert ^2 .

したがって E∥Y∗−Y^∥2=E[Se]+2pσ2E\lVert \bm{Y}^*-\hat{\bm{Y}}\rVert ^2=E[S_e]+2p\sigma^2。

証明

予測の誤差を3項に分ける。

Y∗−Y^=(Y∗−μ)+(μ−Hμ)−H(Y−μ).\bm{Y}^*-\hat{\bm{Y}}=(\bm{Y}^*-\bm{\mu})+(\bm{\mu}-H\bm{\mu})-H(\bm{Y}-\bm{\mu}).

第1項は Y\bm{Y} と独立で、平均は 0\bm{0} である。第3項も平均 0\bm{0}、第2項は定数である。よって交差項の期待値はすべて0になり、

E∥Y∗−Y^∥2=nσ2+∥(I−H)μ∥2+E∥Hε∥2,E∥Hε∥2=Tr⁡(Hσ2IH⊤)=pσ2.E\lVert \bm{Y}^*-\hat{\bm{Y}}\rVert ^2=n\sigma^2+\lVert (I-H)\bm{\mu}\rVert ^2+E\lVert H\bm{\varepsilon}\rVert ^2,\qquad E\lVert H\bm{\varepsilon}\rVert ^2=\operatorname{Tr}(H\sigma^2I H^\top)=p\sigma^2 .

E[Se]E[S_e] は E[Y⊤(I−H)Y]=σ2Tr⁡(I−H)+μ⊤(I−H)μE[\bm{Y}^\top(I-H)\bm{Y}]=\sigma^2\operatorname{Tr}(I-H)+\bm{\mu}^\top(I-H)\bm{\mu} から出る。

予測誤差を σ2\sigma^2 で割って nn を引いた量は、次のとおりである。

E[Se]σ2−n+2p.\frac{E[S_e]}{\sigma^2}-n+2p .

この σ2\sigma^2 に、全変数を入れたモデルの σ^full2\hat\sigma^2_{\mathrm{full}} を代入して推定したもの

Cp=Seσ^full2−n+2p(9.11)C_p=\frac{S_e}{\hat\sigma^2_{\mathrm{full}}}-n+2p\tag{9.11}

を Mallows の CpC_p と呼び、これが最小のモデルを選ぶ。偏りのないモデル((I−H)μ=0(I-H)\bm{\mu}=\bm{0})では E[Se]=(n−p)σ2E[S_e]=(n-p)\sigma^2 である。よって Cp≈pC_p\approx p となる。CpC_p が pp より大きく離れたモデルは、必要な変数が抜けていることを示す。

AIC

第6章 §6.4 で導入した赤池情報量規準は、kk 個の母数をもつモデルの最大対数尤度 ℓ(θ^)\ell(\hat\theta) を使って次で定義される。

AIC=−2ℓ(θ^)+2k.\mathrm{AIC}=-2\ell(\hat\theta)+2k .

将来のデータに対する期待対数尤度を ℓ(θ^)\ell(\hat\theta) だけで推定すると、kk だけ上に偏る。AIC はこれを補正したものである。

正規線形モデルの母数は、係数ベクトルの pp 個と σ2\sigma^2 の1個である。よって k=p+1k=p+1 である。最大対数尤度は、命題 9.1 の式に σ^ML2=Se/n\hat\sigma^2_{\mathrm{ML}}=S_e/n を入れて

ℓ(β^,σ^ML2)=−n2log⁡(2πSen)−12(Se/n)Se=−n2log⁡(2πSen)−n2.\ell(\hat{\bm{\beta}},\hat\sigma^2_{\mathrm{ML}})=-\frac n2\log\Bigl(2\pi\frac{S_e}{n}\Bigr)-\frac{1}{2(S_e/n)}S_e=-\frac n2\log\Bigl(2\pi\frac{S_e}{n}\Bigr)-\frac n2 .

よって

AIC=nlog⁡Sen+n(log⁡2π+1)+2(p+1).(9.12)\mathrm{AIC}=n\log\frac{S_e}{n}+n(\log2\pi+1)+2(p+1) .\tag{9.12}

同じデータでモデルを比べるときは n(log⁡2π+1)n(\log 2\pi+1) は共通なので、nlog⁡(Se/n)+2(p+1)n\log(S_e/n)+2(p+1) を比べれば足りる。log⁡n\log n を罰則に使う BIC は −2ℓ(θ^)+klog⁡n-2\ell(\hat\theta)+k\log n である。n≥8n\ge8 では AIC より強く変数の追加を罰する。

落とし穴

AIC の比較で定数を省いてよいのは、nn と応答 Y\bm{Y} が全モデルで同じときだけである。応答を log⁡Y\log Y に変換したモデルと YY のままのモデルを比べるときは、変換のヤコビアンの分まで尤度が変わる。このとき定数を省いた式を並べても比較にならない。

交差検証

観測 ii を除いた n−1n-1 個で当てはめる。その当てはめで観測 ii を予測した誤差を、次のように書く。

e(i)=Yi−xi⊤β^(i).e_{(i)}=Y_i-\bm{x}_i^\top\hat{\bm{\beta}}_{(i)} .

その2乗和 PRESS=∑e(i)2\mathrm{PRESS}=\sum e_{(i)}^2 を規準にするのが、1つ抜き交差検証である。nn 回当てはめ直す必要はなく、次の公式で1回の当てはめから計算できる。

命題 9.9(1つ抜き残差の公式)

計画行列の第 ii 行を xi⊤\bm{x}_i^\top とする。HH の対角成分は hii=xi⊤(X⊤X)−1xih_{ii}=\bm{x}_i^\top(X^\top X)^{-1}\bm{x}_i である。このとき

e(i)=ei1−hii.e_{(i)}=\frac{e_i}{1-h_{ii}} .

証明

A=X⊤XA=X^\top X とおく。第 ii 行を除くと次のようになる。

X(i)⊤X(i)=A−xixi⊤,X(i)⊤Y(i)=X⊤Y−xiYi.X_{(i)}^\top X_{(i)}=A-\bm{x}_i\bm{x}_i^\top,\qquad X_{(i)}^\top\bm{Y}_{(i)}=X^\top\bm{Y}-\bm{x}_iY_i .

Sherman–Morrison の公式

(A−xx⊤)−1=A−1+A−1xx⊤A−11−x⊤A−1x(A-\bm{x}\bm{x}^\top)^{-1}=A^{-1}+\frac{A^{-1}\bm{x}\bm{x}^\top A^{-1}}{1-\bm{x}^\top A^{-1}\bm{x}}

を使うと

xi⊤(A−xixi⊤)−1=xi⊤A−1+hii xi⊤A−11−hii=xi⊤A−11−hii.\bm{x}_i^\top(A-\bm{x}_i\bm{x}_i^\top)^{-1}=\bm{x}_i^\top A^{-1}+\frac{h_{ii}\,\bm{x}_i^\top A^{-1}}{1-h_{ii}}=\frac{\bm{x}_i^\top A^{-1}}{1-h_{ii}} .

したがって

xi⊤β^(i)=xi⊤A−1(X⊤Y−xiYi)1−hii=Y^i−hiiYi1−hii,\bm{x}_i^\top\hat{\bm{\beta}}_{(i)}=\frac{\bm{x}_i^\top A^{-1}(X^\top\bm{Y}-\bm{x}_iY_i)}{1-h_{ii}}=\frac{\hat Y_i-h_{ii}Y_i}{1-h_{ii}},

e(i)=Yi−Y^i−hiiYi1−hii=Yi−Y^i1−hii=ei1−hii.e_{(i)}=Y_i-\frac{\hat Y_i-h_{ii}Y_i}{1-h_{ii}}=\frac{Y_i-\hat Y_i}{1-h_{ii}}=\frac{e_i}{1-h_{ii}} .

hiih_{ii} の平均は p/np/n なので、次の近似が成り立つ。

PRESS≈Se(1−p/n)2≈Se(1+2pn).\mathrm{PRESS}\approx\frac{S_e}{(1-p/n)^2}\approx S_e\Bigl(1+\frac{2p}{n}\Bigr).

σ2\sigma^2 を Se/nS_e/n で置き換えてみる。すると CpC_p と同じ罰則 2p2p が現れる。3つの規準は、予測誤差の推定という同じ考えを別の近似で実現したものである。

例題 9.4 AIC と CpC_p によるモデル選択 ★★

オリジナルn=20n=20 のデータに、4つの入れ子のモデルを当てはめた。切片だけのモデルから、説明変数を1つずつ足したものである。次の残差平方和を得た(pp は切片を含む係数の数)。

pp1234
SeS_e50.030.027.527.0
  1. 各モデルの AIC(定数 n(log⁡2π+1)n(\log2\pi+1) を除いたもの)を求め、選ばれるモデルを答えよ。
  2. p=4p=4 のモデルを全変数のモデルとして CpC_p を計算し、選ばれるモデルを答えよ。
解答
  1. 20log⁡(Se/20)+2(p+1)20\log(S_e/20)+2(p+1) を計算する。

p=1:20log⁡2.5+4=18.326+4=22.33,p=2:20log⁡1.5+6=8.109+6=14.11,p=3:20log⁡1.375+8=6.369+8=14.37,p=4:20log⁡1.35+10=6.002+10=16.00.\begin{aligned}p&=1: & 20\log2.5+4&=18.326+4=22.33,\\ p&=2: & 20\log1.5+6&=8.109+6=14.11,\\ p&=3: & 20\log1.375+8&=6.369+8=14.37,\\ p&=4: & 20\log1.35+10&=6.002+10=16.00 .\end{aligned}

最小は p=2p=2 で、このモデルが選ばれる。2. σ^full2=27.0/(20−4)=1.6875\hat\sigma^2_{\mathrm{full}}=27.0/(20-4)=1.6875。Cp=Se/1.6875−20+2pC_p=S_e/1.6875-20+2p は次のとおり。

p=1:29.63−20+2=11.63,p=2:17.78−20+4=1.78,p=3:16.30−20+6=2.30,p=4:16.00−20+8=4.00.\begin{aligned}p&=1: & 29.63-20+2&=11.63, & p&=2: & 17.78-20+4&=1.78,\\ p&=3: & 16.30-20+6&=2.30, & p&=4: & 16.00-20+8&=4.00 .\end{aligned}

最小は p=2p=2 で、AIC と同じモデルが選ばれる。選ばれたモデルの Cp=1.78C_p=1.78 は p=2p=2 に近い。これも、このモデルの偏りが小さいことと整合している。

確認テスト

オリジナル

  1. 9.3-1 自由度調整済み決定係数

Rˉ2=1−Se/(n−p)SYY/(n−1)\bar R^2=1-\frac{S_e/(n-p)}{S_{YY}/(n-1)}

を考える。説明変数を1つ足したとき、Rˉ2\bar R^2 が増えるための必要十分条件は、足した変数の係数の FF 統計量が1より大きいことである。これを示せ(F=t2F=t^2 である)。2. 9.3-2 n=30n=30 で、入れ子の3つのモデル(p=2,3,4p=2,3,4)の残差平方和が 120、96、92 であった。定数を除いた AIC で選ばれるモデルを答えよ。3. 9.3-3 説明変数を1つ足して pp から p+1p+1 にしたとき、AIC(式 (9.12))が下がる条件を求めたい。足した変数の FF 統計量 F=(Se−Se′)/{Se′/(n−p−1)}F=(S_e-S_e')/\{S_e'/(n-p-1)\} で表せ。また nn が大きいとき、この条件がおよそ F>2F>2 になることを示せ。4. 9.3-4 確認テスト 9.2-1 のてこ比を使い、単回帰で hiih_{ii} が最大になるのはどの観測か答えよ。また hii→1h_{ii}\to1 のとき1つ抜き残差 e(i)e_{(i)} がどうなるかを、命題 9.9 から説明せよ。

木下の勉強ステータス

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