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減衰のある振動:無次元量の物理的な意味

2026年10月15日3分で読めますAI生成教科書『基礎理論』第4章 何がわかるのか:力学の例
目次
  1. 無次元量の物理的な意味
  2. 運動方程式との対応
  3. 木下の層

AI 生成・木下が未勉強

次元解析入門 第4章 §4.3 ★★ 無次元量を「何と何の比か」と読む論法は、実験の考察で何度も使う

質量 mm の物体がばね(弾性力 −kx-kx)と速度に比例する抵抗(−ax˙-a\dot x)を受けて振動する。周期 τ\tau の形を次元解析で調べる。第3章の例のとおり、量は m,k,a,τm,k,a,\tau の4つ、次元行列の階数は2なので、無次元量は2個である。

求めたい τ\tau は Π1\Pi_1 にだけ入れ、ばね弾性に対する抵抗の効果を表す量は a,m,ka,m,k だけで Π2\Pi_2 に作る。

Π1=τkm,Π2=amk,τ=mk  ϕ ⁣(amk).\Pi_1 = \tau\sqrt{\frac{k}{m}},\qquad \Pi_2 = \frac{a}{\sqrt{mk}},\qquad \tau = \sqrt{\frac{m}{k}}\;\phi\!\left(\frac{a}{\sqrt{mk}}\right).

無次元量の物理的な意味

振動の時間スケールを τ\tau、振幅の大きさを xx とすると、慣性力 mx¨m\ddot x はおよそ mx/τ2mx/\tau^2、ばね弾性力は kxkx、抵抗力 ax˙a\dot x はおよそ ax/τax/\tau の大きさを持つ。これらの比をとると

Π12=kτ2m=kxmx/τ2=ばね弾性力慣性力,Π2=ax/τkx∣τ=m/k=抵抗力ばね弾性力\Pi_1^2 = \frac{k\tau^2}{m} = \frac{kx}{mx/\tau^2} = \frac{\text{ばね弾性力}}{\text{慣性力}},\qquad \Pi_2 = \frac{a x/\tau}{kx}\bigg|_{\tau=\sqrt{m/k}} = \frac{\text{抵抗力}}{\text{ばね弾性力}}

となる。Π1\Pi_1 は単振動の特徴(ばね弾性力と慣性力のつり合い)を、Π2\Pi_2 はばね弾性力に対する抵抗の強さを表す。Π2≪1\Pi_2\ll1(a≪mka\ll\sqrt{mk})なら抵抗は無視でき、Π1\Pi_1 だけで決まる単振動、すなわち τ∝m/k\tau\propto\sqrt{m/k} になると予想できる。

運動方程式との対応

運動方程式 mx¨=−kx−ax˙m\ddot x=-kx-a\dot x を x¨+2γx˙+ω02x=0\ddot x+2\gamma\dot x+\omega_0^2x=0 と書くと、ばねだけのときの角振動数は ω0=k/m\omega_0=\sqrt{k/m}(周期の逆数の目安)、減衰率は γ=a/(2m)\gamma=a/(2m)(寿命の逆数)であり、

γω0=a2mk=Π22\frac{\gamma}{\omega_0} = \frac{a}{2\sqrt{mk}} = \frac{\Pi_2}{2}

となる。Π2\Pi_2 は「減衰の速さ」と「振動の速さ」の比にほかならない。γ<ω0\gamma<\omega_0 のとき解はx=Ae−γtcos⁡(ωt+φ)x=A\mathrm{e}^{-\gamma t}\cos(\omega t+\varphi)、ω=ω01−(Π2/2)2\omega=\omega_0\sqrt{1-(\Pi_2/2)^2} なので、次元解析で残った関数は

ϕ(Π2)=2π1−Π22/4\phi(\Pi_2) = \frac{2\pi}{\sqrt{1-\Pi_2^2/4}}

と決まる。Π2=2\Pi_2=2 が臨界減衰で、これより大きいと振動せずに減衰する(過減衰)。

Π2=a/mk\Pi_2=a/\sqrt{mk}運動の様子何が無視できるか
0.010.01ほとんど減らずに何十回も振動する摩擦による減衰
11数回振動しながら減衰するどちらも無視できない
1010振動せず、ゆっくり元に戻る(過減衰)振動

第2.4節で述べたように、「抵抗 aa が大きい」という言い方には意味がなく、意味を持つのは γ≫ω0\gamma\gg\omega_0、つまり Π2≫1\Pi_2\gg1 という比較である。

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