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小孔から流出する液体の速さ

2026年10月15日3分で読めますAI生成教科書『基礎理論』第4章 何がわかるのか:力学の例

AI 生成・木下が未勉強

次元解析入門 第4章 §4.4 ★ 質量の次元を持つ量が1つだけ、という構造を見抜けばすぐに解ける

小孔からの流出速度の見取り図

用語の確認:次元マトリクス=次元行列(第3章)。以下 Δh≡H−h\Delta h\equiv H-h と書く。
何を聞かれているか:(1) 4つの量の次元の指数を行列に並べる。(2) 無次元量の個数と形を求め、vv が何にどう依存するかを述べる。
手順:① 次元を書く ② 次元行列 ③ 階数3を小行列式で示す ④ 4−3=14-3=1 個 ⑤ Π=vaΔhbρcgd\Pi=v^a\Delta h^b\rho^c g^d の連立方程式 ⑥ v=CgΔhv=C\sqrt{g\Delta h} ⑦ 考察(ρ\rho が消える・平方根)。
使う定石:M\mathsf{M} を持つ量が1つだけなら、その量は無次元量に入らない(第4.1節)。
理論的背景:第3.4節の手順。係数はベルヌーイの定理で決まる。

解答

(1) 各量の次元は [ v ]=LT−1\left[\,v\,\right]=\mathsf{L}\mathsf{T}^{-1}、[ Δh ]=L\left[\,\Delta h\,\right]=\mathsf{L}、[ ρ ]=ML−3\left[\,\rho\,\right]=\mathsf{M}\mathsf{L}^{-3}、[ g ]=LT−2\left[\,g\,\right]=\mathsf{L}\mathsf{T}^{-2} なので、

vΔhρgM0010L11−31T−100−2\begin{array}{c|cccc} & v & \Delta h & \rho & g\\\hline M & 0 & 0 & 1 & 0\\ L & 1 & 1 & -3 & 1\\ T & -1 & 0 & 0 & -2 \end{array}

(2) Δh,ρ,g\Delta h,\rho,g の列の小行列式はdet⁡(0101−3100−2)=2≠0\det\begin{pmatrix}0&1&0\\1&-3&1\\0&0&-2\end{pmatrix}=2\neq0 なので階数は3であり、Π\Pi 定理より独立な無次元量は 4−3=14-3=1 個である。

Π=va(Δh)bρcgd\Pi=v^{a}(\Delta h)^{b}\rho^{c}g^{d} とおくと、無次元の条件は

M: c=0,L: a+b−3c+d=0,T: −a−2d=0.M:\ c=0,\qquad L:\ a+b-3c+d=0,\qquad T:\ -a-2d=0 .

a=2a=2 とすると d=−1d=-1、b=−1b=-1、c=0c=0 となり、

Π=v2g Δh.\Pi = \frac{v^2}{g\,\Delta h}.

無次元量が1個だけなので、物理法則 F(Π)=0F(\Pi)=0 は Π\Pi が定数であることを意味し、

v=Cg(H−h)(C は無次元の定数)v = C\sqrt{g(H-h)}\qquad(C\text{ は無次元の定数})

となる。

考察。

  • 流出速度は液体の密度によらない。4つの量のうち質量の次元を持つのは ρ\rho だけなので、MM の指数の条件が c=0c=0 を強制する。水銀でも水でも、同じ高さからは同じ速さで出てくる。
  • 流出速度は液面からの深さの平方根に比例する。深さを4倍にすると速さは2倍になる。
  • 定数 CC は次元解析では決まらない。粘性を無視したベルヌーイの定理(液面と小孔でエネルギー保存)12ρv2=ρgΔh\tfrac12\rho v^2=\rho g\Delta h から C=2C=\sqrt2、つまり v=2g(H−h)v=\sqrt{2g(H-h)} となる(トリチェリの定理)。これは高さ H−hH-h から自由落下した物体の速さと同じであり、密度によらないことも自由落下と同じ理由(重力も慣性も質量に比例する)で理解できる。

検算:[ v2/(gΔh) ]=L2T−2/(LT−2⋅L)=1\left[\,v^2/(g\Delta h)\,\right]=\mathsf{L}^2\mathsf{T}^{-2}/(\mathsf{L}\mathsf{T}^{-2}\cdot\mathsf{L})=1。Δh=0.5\Delta h=0.5 m なら v≈3.13v\approx3.13 m/s。

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