確率論入門 第6章 §6.5
6.1 の解答
- 6.1-1 値は 0 か 1 しかなく、02=0, 12=1 なので X2=X である。よって E[X2]=E[X]=p で、
V[X]=E[X2]−E[X]2=p−p2=p(1−p)=41−(p−21)2
となる。最大は p=21 のときで、最大値は 41 である。2. 6.1-2 (a) k≥1 について
P(X=k−1)P(X=k)=e−λλk−1/(k−1)!e−λλk/k!=kλ
である。この比は k<λ で 1 より大きく、k>λ で 1 より小さい。よって確率は k≤λ の範囲で増え、その後は減る。
λ=3.5 とする。比は3のとき 3.5/3>1、4のとき 3.5/4<1 である。よって最大を与えるのは k=3 で、
P(X=3)=e−3.5⋅63.53≈0.2158
である。(b) 次の恒等式が成り立つ(右辺を展開すると X3−3X2+2X+3X2−3X+X=X3)。
X3=X(X−1)(X−2)+3X(X−1)+X
命題 6.6 の階乗モーメントを使うと、E[X3]=λ3+3λ2+λ である。3. 6.1-3 非負整数値の X を考える。k≥1 なら k=∑n=0k−11 なので、非負の項の和の順序を入れ替えて
E[X]=k≥1∑kP(X=k)=k≥1∑n=0∑k−1P(X=k)=n≥0∑k>n∑P(X=k)=n≥0∑P(X>n)
を得る(両辺が ∞ の場合も含めて成り立つ)。X∼Geo(p) なら P(X>n)=(1−p)n だから、
E[X]=n≥0∑(1−p)n=1−(1−p)1=p1
である。4. 6.1-4 G(n)=P(X>n) と置く。X≥1 なので G(0)=1 である。仮定は G(m+n)=G(m)G(n) と書き直せる。q=G(1) と置くと、帰納法で G(n)=qn である。
q=P(X>1)>0 は仮定から成り立つ。q=1 なら、すべての番号で P(X>n)=1 となる。すると P(X<∞)=limnP(X≤n)=0 となり、X が実数値であることに反する。よって 0<q<1 で、p=1−q と置くと
P(X=k)=G(k−1)−G(k)=qk−1−qk=(1−p)k−1p(k≥1)
となり、X∼Geo(p) である。
6.2 の解答
- 6.2-1 平均と2乗の平均は
E[X]=∫abb−axdx=2(b−a)b2−a2=2a+b,E[X2]=3(b−a)b3−a3=3a2+ab+b2
なので
V[X]=3a2+ab+b2−4(a+b)2=124a2+4ab+4b2−3a2−6ab−3b2=12(b−a)2.
Y=a+(b−a)U の分布関数は
P(Y≤y)=P(U≤b−ay−a)=⎩⎨⎧0b−ay−a1(y≤a)(a<y<b)(y≥b)
である。これは密度 b−a11(a,b) の分布関数なので Y∼U(a,b) である。2. 6.2-2 ϕ′(z)=−zϕ(z) を使って、m≥1 について
E[Z2m]=∫Rz2m−1⋅zϕ(z)dz=[−z2m−1ϕ(z)]−∞∞+(2m−1)∫Rz2m−2ϕ(z)dz=(2m−1)E[Z2m−2]
である(境界項は ϕ が多項式より速く減るので 0)。E[Z0]=1 から順に、
E[Z2]=1,E[Z4]=3,E[Z6]=15
である。X−μ=σZ と書けるので(命題 6.12)、E[(X−μ)4]=σ4E[Z4]=3σ4 である。3. 6.2-3 (6.19) で k=−1 と置く。条件 −1>−α は α>1 と同値である。Γ(α)=(α−1)Γ(α−1) から
E[X1]=Γ(α)λ−1Γ(α−1)=α−1λ
である。Ga(3,2) なら E[1/X]=2/2=1 である。これは 1/E[X]=2/3 より大きく、第10章の Jensen の不等式 E[1/X]≥1/E[X] の例になっている。4. 6.2-4 (a) y>0 について P(cX>y)=P(X>y/c)=e−(λ/c)y である。0 以下の y では 1 である。これは Ex(λ/c) の裾の確率なので、cX∼Ex(λ/c) である。(b) X>0 なので、⌈X⌉ は正の整数値をとる。正の整数 k について、{⌈X⌉=k}={k−1<X≤k} だから
P(⌈X⌉=k)=e−λ(k−1)−e−λk=(e−λ)k−1(1−e−λ)
で、p=1−e−λ の幾何分布の確率関数 (6.6) に一致する。5. 6.2-5 (6.27) で σ1=σ2=1, μ1=μ2=0 とした密度を使う。命題 6.19 (2) から X∼N(0,1) なので、fX(x)=ϕ(x) である。指数部分について x2−2ρxy+y2=(y−ρx)2+(1−ρ2)x2 が成り立つので
fX(x)f(x,y)=2π1e−x2/22π1−ρ21exp(−2(1−ρ2)(y−ρx)2−2x2)=2π(1−ρ2)1exp(−2(1−ρ2)(y−ρx)2)
となる。これは N(ρx,1−ρ2) の密度である。次に W=Y−ρX と置く。行列 B=(1−ρ01) を使うと、(X,W)⊤=B(X,Y)⊤ である。命題 6.19 (2) から、(X,W) は2変量正規分布に従い、共分散行列は
B(1ρρ1)B⊤=(1001−ρ2)
である。∣ρ∣<1 なのでこれは正則な対角行列で、命題 6.19 (4) から2つは独立である。
条件付き密度の結果は、Y=ρX+W という分解とも合っている。X=x を固定すれば Y=ρx+W である。そして W∼N(0,1−ρ2) は X と独立だからである。
6.3 の解答
- 6.3-1 (a) 命題 6.23 から X+Y∼Po(5) である。よって
P(X+Y=2)=e−5⋅252=12.5e−5≈0.0842
である。(b) 0≤k≤n について、独立性から
P(X=k∣X+Y=n)=P(X+Y=n)P(X=k)P(Y=n−k)=e−5n!5ne−2k!2ke−3(n−k)!3n−k=(kn)(52)k(53)n−k
で、Bin(n,2/5) の確率関数である。合計が n と分かったとき、各事象が1つ目の側に入る確率がレートの比 2/5 になっている。2. 6.3-2 定理 6.24 から和は Ga(3,2) に従う。(6.32) で λt=2, n=3 と置くと
P(X1+X2+X3≤1)=1−e−2(1+2+222)=1−5e−2≈0.3233.
3. 6.3-3 定理 6.26 で a1=2, a2=−1 と置く。平均は 2⋅1−(−2)=4、分散は 4⋅4+1⋅5=21 である。よって 2X−Y∼N(4,21) である。標準化して
P(2X−Y<0)=Φ(210−4)=1−Φ(214)≈1−Φ(0.873)≈0.191.
4. 6.3-4 二項係数を階乗で書いて整理すると
(nN)(kK)(n−kN−K)=(kn)⋅N(N−1)⋯(N−n+1)K(K−1)⋯(K−k+1)⋅(N−K)(N−K−1)⋯(N−K−n+k+1)
となる。右辺の分数は、分子と分母にそれぞれ n 個の因子を持つ。分子と分母の因子を前から順に組にして比をとる。K/N→p で i,k が固定されていることから
N−iK−i→p(0≤i<k),N−k−iN−K−i→1−p(0≤i<n−k)
となる。比の積は pk(1−p)n−k に近づく。よって確率関数は (kn)pk(1−p)n−k に近づく。5. 6.3-5 χn2=Ga(2n,21) なので、(6.20) から次を得る。
E[Q]=1/2n/2=n,V[Q]=1/4n/2=2n
系 6.27 の表し方からも、同じ値を得る。確認テスト 6.2-2 から E[Zi2]=1、V[Zi2]=E[Zi4]−1=2 であり、その個数倍になる。n=2 なら Q∼Ex(21) である。よって 0 以上の点で P(Q>x)=e−x/2 である。
AI(Claude)が書いた教材を、木下が勉強しながら公開しています。式と数値は検算していますが、誤りが残っているかもしれません。誤りのご指摘・削除のご依頼をいただければ直します。 連絡先:support@tecktom.com