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何を近似したか・何の実験の量で確かめるか

2026年10月15日8分で読めますAI生成教科書『虎の巻』第14章 境界での反射と屈折
目次
  1. 置いた近似
  2. 何の実験の量で確かめるか
  3. 木下の層

AI 生成・木下が未勉強

光学と量子エレクトロニクス 第14章 §14.5 ★★ 近似は2つ(物質を局所的な誘電関数と鋭い境界で表す・金属を Drude の自由電子で閉じる)。測る量は Brewster 角・臨界角・偏光解析の ψ\psi と Δ\Delta・表面プラズモンの共鳴角

置いた近似

この章の計算そのものは、平面の境界と平面波について Maxwell 方程式を解いただけで、その範囲では近似を含まない。近似は物質のモデルの側にある。

1つ目は、物質を各点の誘電関数 εr(ω)\varepsilon_{\mathrm r}(\omega) で表し、境界で εr\varepsilon_{\mathrm r} が階段状に跳ぶとしたことである。本当の物質は原子の並びで、境界には数原子層の遷移の層がある。巨視的な D=εE\bm{D}=\varepsilon\bm{E} は、原子の間隔 aa より大きく波長より小さい範囲で場を平均したもので、a/λa/\lambda が小さいほど良く合う。可視光では a/λ∼10−3a/\lambda\sim10^{-3} で、境界の遷移の層の影響は反射率に a/λa/\lambda の程度の補正としてしか入らない。ただし Brewster 角の近くでは rpr_{\mathrm p} の主要な項が消えるので、この補正が残り、反射率は厳密には 00 にならない。

近似の裏付け

型 B(極限) | 小さいもの a/λ→0a/\lambda\to0(原子の間隔と波長の比) | 証明 要確認(周期的な媒質の楕円型方程式の均質化は第V巻第9章で証明済み。境界の遷移の層を含めた光の周波数の Maxwell 方程式に当てはめる前提は確かめていない) | 行き先 近似の数理 第9章

2つ目は、金属を Drude の誘電関数で表したことである。Drude のモデルは、電子の衝突を1つの緩和時間 1/γ1/\gamma で置き換えて運動方程式を閉じたもので(第13章)、さらに εm\varepsilon_{\mathrm m} が波数によらない(局所的)とした。表面プラズモンの kspk_{\mathrm{sp}} が ωsp\omega_{\mathrm{sp}} の近くで大きくなると、場が変わる長さ 1/ksp1/k_{\mathrm{sp}} が電子の平均自由行程や Fermi 波長に近づき、εm\varepsilon_{\mathrm m} の波数依存(非局所性)が無視できなくなる。図 14.3 の kx→∞k_x\to\infty の部分は、このモデルの適用範囲の外である。

近似の裏付け

型 C(閉じる) | 小さいもの 電子の衝突を1つの緩和時間 1/γ1/\gamma で置き換え、応答を局所的とする(小さいパラメータなし) | 証明 C 型=内部の評価なし | 行き先 近似の数理 第8章

このほか、媒質が磁化しないこと(μ=μ0\mu=\mu_0)を仮定した。光の周波数では磁気双極子の応答が電気双極子の応答に比べてずっと小さいので、自然の物質ではこの仮定が成り立つ。有限の太さのビームは平面波の重ね合わせで、全反射の位相 ϕ(kx)\phi(k_x) が kxk_x によって変わるために、反射したビームは境界に沿ってわずかに横にずれる(Goos–Hänchen のずれ)。この章ではビームの太さの効果を扱わない。

何の実験の量で確かめるか

Fresnel の係数を確かめる最も直接の量は、反射率の角度依存(図 14.1)である。中でも Brewster 角は p 偏光の反射が 00 になる角として鋭く決まり、tan⁡θB=n2/n1\tan\theta_{\mathrm B}=n_2/n_1 から屈折率を読むことができる。臨界角も屈折率を測る量になる。屈折率 npn_{\mathrm p} が既知のプリズムに液体を接して全反射の起こり始める角 θc\theta_{\mathrm c} を測れば、n=npsin⁡θcn=n_{\mathrm p}\sin\theta_{\mathrm c} である(例えば np=1.515n_{\mathrm p}=1.515, θc=60.0∘\theta_{\mathrm c}=60.0^\circ なら n=1.312n=1.312)。屈折計の多くはこの原理による。

吸収のある媒質では εr2\varepsilon_{\mathrm r2} が複素数で、実部と虚部の2つを決めるには反射率だけでは足りない。そこで s と p の反射係数の比

ρ=rprs=tan⁡ψ eiΔ(14.15)\rho=\frac{r_{\mathrm p}}{r_{\mathrm s}}=\tan\psi\,\mathrm{e}^{\mathrm{i}\Delta}\tag{14.15}

を、振幅の比 tan⁡ψ\tan\psi と位相差 Δ\Delta の2つの実数として測る。これを偏光解析(エリプソメトリー)と呼ぶ。入射光を既知の偏光にして、反射光の偏光の楕円の形から ψ\psi と Δ\Delta を読む。媒質1が真空で媒質2が十分厚いとき、式 (14.4), (14.5) を εr2\varepsilon_{\mathrm r2} について解くと

εr2=sin⁡2θ1[1+tan⁡2θ1(1−ρ1+ρ)2](14.16)\varepsilon_{\mathrm r2}=\sin^2\theta_1\Bigl[1+\tan^2\theta_1\Bigl(\frac{1-\rho}{1+\rho}\Bigr)^2\Bigr]\tag{14.16}

となり、1つの入射角での測定から複素誘電関数が決まる。波長を変えて測れば εr2(ω)\varepsilon_{\mathrm r2}(\omega) が得られ、それを第11章・第13章の振動子のモデルと比べる。Δ\Delta の符号は時間の因子と rpr_{\mathrm p} の流儀で変わるので、この本の流儀(e−iωt\mathrm{e}^{-\mathrm{i}\omega t}、rpr_{\mathrm p} は磁場の比)で読む。

例題 14.7 偏光解析で金属の誘電関数を読む ★★

オリジナル真空から入射角 70∘70^\circ で金属の表面に光を当て、ψ=44.68∘\psi=44.68^\circ, Δ=−121.20∘\Delta=-121.20^\circ を得た。

  1. (1) 式 (14.16) から εr2\varepsilon_{\mathrm r2} を求めよ。
  2. (2) ψ\psi が 45∘45^\circ に近いのはなぜか。
  3. (3) 式 (14.16) を導け。
解答

(1) ρ=tan⁡44.68∘ e−i 121.20∘\rho=\tan44.68^\circ\,\mathrm{e}^{-\mathrm{i}\,121.20^\circ} を入れると εr2=−20.1+0.54i\varepsilon_{\mathrm r2}=-20.1+0.54\mathrm{i} となる(測った角度の丸めのため、小数第2位に ±0.02\pm0.02 程度の幅がある)。14.4節の例題 14.6 の模型の金属と同じ値である。

(2) ∣εm∣\lvert \varepsilon_{\mathrm m}\rvert が大きいと k2z≈εmk0k_{2z}\approx\sqrt{\varepsilon_{\mathrm m}}k_0 は k1zk_{1z} よりずっと大きく、rs≈−1r_{\mathrm s}\approx-1, rp≈+1r_{\mathrm p}\approx+1 に近づく。良い金属はどの偏光もほぼ完全に反射するので ∣ρ∣≈1\lvert \rho\rvert \approx1、ψ≈45∘\psi\approx45^\circ になり、誘電関数の情報は主に ψ\psi の 45∘45^\circ からのずれと Δ\Delta に入る。

(3) εr1=1\varepsilon_{\mathrm r1}=1 とし、c=cos⁡θ1c=\cos\theta_1, s=sin⁡θ1s=\sin\theta_1, w=k2z/k0=ε−s2w=k_{2z}/k_0=\sqrt{\varepsilon-s^2}(ε=εr2\varepsilon=\varepsilon_{\mathrm r2})と書く。rs=(c−w)/(c+w)r_{\mathrm s}=(c-w)/(c+w), rp=(εc−w)/(εc+w)r_{\mathrm p}=(\varepsilon c-w)/(\varepsilon c+w) なので

1−ρ1+ρ=rs−rprs+rp=(c−w)(εc+w)−(εc−w)(c+w)(c−w)(εc+w)+(εc−w)(c+w)=(1−ε)cwεc2−w2.\frac{1-\rho}{1+\rho}=\frac{r_{\mathrm s}-r_{\mathrm p}}{r_{\mathrm s}+r_{\mathrm p}} =\frac{(c-w)(\varepsilon c+w)-(\varepsilon c-w)(c+w)}{(c-w)(\varepsilon c+w)+(\varepsilon c-w)(c+w)} =\frac{(1-\varepsilon)cw}{\varepsilon c^2-w^2}.

分母は εc2−ε+s2=s2(1−ε)\varepsilon c^2-\varepsilon+s^2=s^2(1-\varepsilon) なので、(1−ρ)/(1+ρ)=cw/s2(1-\rho)/(1+\rho)=cw/s^2。2乗して w2=ε−s2w^2=\varepsilon-s^2 を使うと((1−ρ)/(1+ρ))2=c2(ε−s2)/s4\bigl((1-\rho)/(1+\rho)\bigr)^2=c^2(\varepsilon-s^2)/s^4 となり、これを ε\varepsilon について解くと式 (14.16) を得る。

木下の勉強ステータス

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