tecktom.com

授業で習った形との対応

2026年10月15日6分で読めますAI生成教科書『虎の巻』第2部 第2章 Gibbs の変分原理
目次
  1. 熱力学:内部の変数についての自由エネルギー最小
  2. 統計力学:Gibbs–Bogoliubov の不等式
  3. Landau の展開
  4. 木下の層

AI 生成・木下が未勉強

相対エントロピーから情報と物理を組み立てる 第2部 第2章 §2.2.6 ★★ 熱力学の自由エネルギー最小・Gibbs–Bogoliubov の不等式・Weiss の平均場・Landau の展開は、どれもこの章の変分原理の特別な場合

熱力学:内部の変数についての自由エネルギー最小

熱力学の授業では、温度と体積を決めた系の平衡は、内部の変数 ξ\xi(反応の進み具合・2つの部分への分け方など)について Helmholtz の自由エネルギー F(T,V,ξ)F(T,V,\xi) が最小になる点だと習う。この章の言葉では、ξ\xi を決めた制限つきの平衡分布 pξp_\xi を試す分布にした Gibbs の変分原理で、F(T,V,ξ)=F[pξ]F(T,V,\xi)=F[p_\xi] である。pξp_\xi は全部の分布の一部しか動かないが、ξ\xi を自由に動かせば真の平衡を含むので、最小値は FeqF_{\mathrm{eq}} に等しい。授業の形は「平衡では dF=0\mathrm{d} F=0」で、この章の形は「F[pξ]−Feq=kBT D(pξ ∥ peq)≥0F[p_\xi]-F_{\mathrm{eq}}= k_{\mathrm B} T\,D(p_\xi\,\|\,p_{\mathrm{eq}})\ge0」である。後者からは、最小値からどれだけ離れているかまで分かる。

統計力学:Gibbs–Bogoliubov の不等式

統計力学の授業では、扱いやすいハミルトニアン H0H_0 と、その Gibbs 分布での平均 ⟨⋅⟩0\langle \cdot \rangle _0・自由エネルギー F0F_0 を使って

F≤F0+⟨H−H0⟩0(2.2.21)F\le F_0+\langle H-H_0 \rangle _0\tag{2.2.21}

という Gibbs–Bogoliubov の不等式を習う。H0H_0 の Gibbs 分布 p0p_0 を試す分布として式 (2.2.2) に入れると、kBT H(p0)=⟨H0⟩0−F0k_{\mathrm B} T\,H(p_0)=\langle H_0 \rangle _0-F_0 から

F[p0]=⟨H⟩0−kBT H(p0)=F0+⟨H−H0⟩0F[p_0]=\langle H \rangle _0- k_{\mathrm B} T\,H(p_0)=F_0+\langle H-H_0 \rangle _0

となり、不等式 (2.2.21) は F[p0]≥FeqF[p_0]\ge F_{\mathrm{eq}} そのもので、差は kBT D(p0 ∥ peq)k_{\mathrm B} T\,D(p_0\,\|\,p_{\mathrm{eq}}) である。Weiss の平均場は H0=−heff∑jsjH_0=-h_{\mathrm{eff}}\sum_js_j と選んだ場合で、p0p_0 は式 (2.2.13) の独立な分布 qmq_m(m=tanh⁡βheffm=\tanh\beta h_{\mathrm{eff}})になる。授業では「有効な磁場 heff=zJ0m+hh_{\mathrm{eff}}=zJ_0m+h を自己無撞着に決める」と習う式 (2.2.15) が、この章では F[qm]F[q_m] の停留条件として出た。

Landau の展開

h=0h=0 の式 (2.2.14) の二値エントロピーを mm で展開すると hb(1+m2)=ln⁡2−m22−m412−O(m6)h_{\mathrm b}\bigl(\frac{1+m}2\bigr)=\ln2-\frac{m^2}{2}-\frac{m^4}{12}-\mathcal{O}(m^6) なので

F[qm]N=−kBTln⁡2+12kB(T−Tc) m2+kBT12m4+O(m6),kBTc=zJ0(2.2.22)\frac{F[q_m]}{N}=- k_{\mathrm B} T\ln2+\frac12 k_{\mathrm B}(T-T_{\mathrm c})\,m^2+\frac{ k_{\mathrm B} T}{12}m^4+\mathcal{O}(m^6),\qquad k_{\mathrm B} T_{\mathrm c}=zJ_0\tag{2.2.22}

を得る。授業で習う Landau の自由エネルギー a(T−Tc)m2+bm4a(T-T_{\mathrm c})m^2+bm^4 の係数がこれで決まり、a=kB/2a= k_{\mathrm B}/2、b=kBT/12>0b= k_{\mathrm B} T/12>0 である。T<TcT<T_{\mathrm c} で最小を与える m∗2=3(Tc−T)/Tm^{*2}=3(T_{\mathrm c}-T)/T は、Landau 理論の m∗∝(Tc−T)1/2m^*\propto(T_{\mathrm c}-T)^{1/2} の形になる。Landau の自由エネルギーは「秩序変数 mm を決めた分布の自由エネルギー」と習うが、この章の読み方では、試す分布を1つの変数 mm で指定される族に限った F[qm]F[q_m] である。

例題 2.2.6 4次のポテンシャルの粒子を調和振動子で近似する ★★

オリジナル1次元で位置 xx にある粒子が、ポテンシャル V(x)=ax4V(x)=ax^4(a>0a>0)の中で温度 TT の熱浴と接している。運動の部分は試す分布でも厳密な分布でも同じなので、位置の分布だけを考える。試す分布を、ばね定数 KK の調和振動子の Gibbs 分布(平均 00・分散 kBT/Kk_{\mathrm B} T/K の正規分布)に限る。

  1. (1) Gibbs–Bogoliubov の不等式 (2.2.21) の右辺(位置の部分)を KK の関数として書き、最小にする KK を求めよ。
  2. (2) kBT=a=1k_{\mathrm B} T=a=1 の単位で、上界と厳密な値 −kBTln⁡∫e−βax4dx- k_{\mathrm B} T\ln\int\mathrm{e}^{-\beta ax^4}\mathrm{d} x を比べ、試す分布と厳密な分布の相対エントロピーを求めよ。
解答

(1) 位置の部分の自由エネルギーは F0=−kBTln⁡2πkBT/KF_0=- k_{\mathrm B} T\ln\sqrt{2\pi k_{\mathrm B} T/K}。正規分布で ⟨x2⟩0=kBT/K\langle x^2 \rangle _0= k_{\mathrm B} T/K、⟨x4⟩0=3(kBT/K)2\langle x^4 \rangle _0=3( k_{\mathrm B} T/K)^2 なので

f(K)=F0+⟨ax4−12Kx2⟩0=−kBT2ln⁡2πkBTK+3a(kBT)2K2−kBT2.f(K)=F_0+\langle ax^4-\tfrac12Kx^2 \rangle _0=-\frac{ k_{\mathrm B} T}{2}\ln\frac{2\pi k_{\mathrm B} T}{K}+\frac{3a( k_{\mathrm B} T)^2}{K^2}-\frac{ k_{\mathrm B} T}{2}.

KK で微分して kBT2K−6a(kBT)2K3=0\frac{ k_{\mathrm B} T}{2K}-\frac{6a( k_{\mathrm B} T)^2}{K^3}=0 から K=12akBTK=\sqrt{12a k_{\mathrm B} T}。

(2) K=12≈3.464K=\sqrt{12}\approx3.464 で f=−12ln⁡2π3.464+14−12≈−0.5477f=-\frac12\ln\frac{2\pi}{3.464}+\frac14-\frac12\approx-0.5477。厳密な値は ∫−∞∞e−x4dx=12Γ(14)≈1.8128\int_{-\infty}^{\infty}\mathrm{e}^{-x^4}\mathrm{d} x=\frac12\Gamma\bigl(\frac14\bigr)\approx1.8128 から −ln⁡1.8128≈−0.5949-\ln1.8128\approx-0.5949。上界は厳密な値より 0.04720.0472 だけ高く、これが D(p0 ∥ peq)≈0.047D(p_0\,\|\,p_{\mathrm{eq}})\approx0.047 nat である。最適な KK は kBTk_{\mathrm B} T に依存し、温度が上がるほど硬いばねで近似することになる。4次のポテンシャルは原点から離れるほど急に立ち上がるので、熱で広く動く高温ほど、それを抑える硬いばねが必要になる。

ほかの巻では

木下の勉強ステータス

木下はまだこの記事を勉強していません。

AI(Claude)が書いた教材を、木下が勉強しながら公開しています。式と数値は検算していますが、誤りが残っているかもしれません。誤りのご指摘・削除のご依頼をいただければ直します。 連絡先:support@tecktom.com

← AI生成教科書『虎の巻』の記事一覧へ