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授業で習った形との対応

2026年10月15日6分で読めますAI生成教科書『虎の巻』第6部 第2章 量子 Fourier 変換と位相推定
目次
  1. 離散 Fourier 変換と FFT
  2. スペクトルの漏れ
  3. 時間とエネルギー
  4. Ramsey 干渉
  5. 木下の層

AI 生成・木下が未勉強

相対エントロピーから情報と物理を組み立てる 第6部 第2章 §6.2.6 ★★ 離散 Fourier 変換とスペクトルの漏れ・時間とエネルギーの関係・Ramsey 干渉と、この章の式を並べる

離散 Fourier 変換と FFT

信号処理の授業では、長さ TT の数列 xkx_k の離散 Fourier 変換(DFT)を

Xm=∑k=0T−1xk e−2πikm/T,xk=1T∑m=0T−1Xm e2πikm/TX_m=\sum_{k=0}^{T-1}x_k\,\mathrm{e}^{-2\pi\mathrm{i} km/T},\qquad x_k=\frac1T\sum_{m=0}^{T-1}X_m\,\mathrm{e}^{2\pi\mathrm{i} km/T}

と書く。この章の QFT (6.2.1) は、行列としては逆 DFT に T\sqrt T を掛けたユニタリ版で、規格化の因子を前後に 1/T1/\sqrt T ずつ振り分けた形である。FFT は、DFT の行列を「偶数番目と奇数番目に分ける」操作で log⁡2T\log_2T 段の積に分解し、演算を O(Tlog⁡T)\mathcal{O}(T\log T) にする。QFT の積の形 (6.2.2) は、同じ分解を量子ビットごとのテンソル積として書いたもので、FFT の各段が回路の HH と制御回転の列に対応する。FFT では各段で TT 個の数をすべて更新するので TT に比例した演算が要るが、量子回路では TT 個の振幅が1つの状態に入っているので、1つのゲートで全部の振幅が同時に更新される。

スペクトルの漏れ

単一の周波数の信号 xk=e2πiφkx_k=\mathrm{e}^{2\pi\mathrm{i}\varphi k}(k=0,…,T−1k=0,\dots,T-1)を DFT すると、

∣Xm∣2T2=sin⁡2(πT(φ−m/T))T2sin⁡2(π(φ−m/T))\frac{\lvert X_m\rvert ^2}{T^2}=\frac{\sin^2(\pi T(\varphi-m/T))}{T^2\sin^2(\pi(\varphi-m/T))}

で、位相推定の分布 (6.2.8) と同じ式になる。φ\varphi が周波数の格子 m/Tm/T に乗らないと、隣の周波数へ 1/(Tδ)21/(T\delta)^2 の裾で漏れる。信号処理ではこれをスペクトルの漏れと呼び、矩形の窓で信号を切り出したことが原因だと習う。格子のちょうど中間の周波数でピークの高さが (2/π)2(2/\pi)^2 倍(10log⁡10(π2/4)=3.9210\log_{10}(\pi^2/4)=3.92 dB)に下がることは scalloping loss と呼ばれ、定理 6.2.6 (i) の 4/π24/\pi^2 と同じ数である。信号処理では窓関数(Hann 窓など)で裾を下げる。量子の側でも、補助の量子ビットの初期状態を一様な重ね合わせでなく窓をかけた重ね合わせにすると、裾を下げて二乗平均誤差を改善することができる。

時間とエネルギー

U^=e−iH^τ/ℏ\hat U=\mathrm{e}^{-\mathrm{i}\hat H\tau/\hbar} のとき、固有値 EE の固有状態の位相は φ=−Eτ/(2πℏ) mod 1\varphi=-E\tau/(2\pi\hbar)\bmod1 である。位相推定は時間 τ\tau の発展を合わせて T−1T-1 回、すなわち合計の時間 ttot=(T−1)τt_{\mathrm{tot}}=(T-1)\tau の発展を使い、位相を 1/T1/T の精度で読む。エネルギーに直すと

ΔE≈2πℏTτ≈2πℏttot,\Delta E\approx\frac{2\pi\hbar}{T\tau}\approx\frac{2\pi\hbar}{t_{\mathrm{tot}}},

となり、授業で習う時間とエネルギーの関係 ΔE Δt≳ℏ\Delta E\,\Delta t\gtrsim\hbar、あるいは Fourier 解析の帯域幅の関係 Δω Δt≳2π\Delta\omega\,\Delta t\gtrsim2\pi と同じ形である。有限の時間しか観測しなければ周波数(エネルギー)は時間の逆数の精度でしか決まらない、という古典の信号処理の制約が、そのまま位相推定の精度の限界になっている。位相の折り返し(φ\varphi は  mod 1\bmod1 でしか決まらない)は、エネルギーが 2πℏ/τ2\pi\hbar/\tau の幅の中でしか区別できないことを意味し、サンプリングの間隔 τ\tau で決まる Nyquist の周波数の制約に当たる。

Ramsey 干渉

反復位相推定の1段(図 6.2.4)は、原子時計で使う Ramsey 干渉と同じ構造である。Ramsey 干渉では、π/2\pi/2 パルス(HH に当たる)で重ね合わせを作り、自由に時間 τ\tau だけ発展させて位相 ω0τ\omega_0\tau をためる(制御 U^\hat U の書き戻しに当たる)。もう一度 π/2\pi/2 パルスを当てて占有を測ると、確率 (1+cos⁡ω0τ)/2(1+\cos\omega_0\tau)/2 の干渉縞が得られる。待ち時間を2倍、4倍と伸ばすと縞は細かくなるが、どの縞にいるかが分からなくなる。Kitaev の継ぎ合わせは、短い待ち時間の結果でどの縞かを決め、長い待ち時間の結果で縞の中の位置を決める、という時計の調整と同じ手順である。

例題 6.2.6 FFT と QFT の数え方・DFT の漏れ ★

オリジナル

  1. (1) n=30n=30 量子ビット(T=230T=2^{30})について、FFT の演算の数 Tlog⁡2TT\log_2T と、QFT の Hadamard と制御回転の数を比べよ。QFT が FFT の代わりにならない理由を述べよ。
  2. (2) 長さ 88 の信号 xk=e2πik/3x_k=\mathrm{e}^{2\pi\mathrm{i} k/3} を DFT したとき、∣X3∣2/64\lvert X_3\rvert ^2/64 と ∣X2∣2/64\lvert X_2\rvert ^2/64 を求め、例題 6.2.3 の (2) と比べよ。
解答

(1) FFT は 230×30=3.2×10102^{30}\times30=3.2\times10^{10} 回の演算、QFT は 30⋅31/2=46530\cdot31/2=465 個のゲート(と SWAP 15 個)。しかし QFT の出力は 2302^{30} 個の振幅を持つ量子状態で、測れば1つの mm が出るだけである。すべての XmX_m を知るには振幅の推定を何度もくり返す必要があり、そのくり返しの回数が FFT の利点を打ち消す。QFT が役に立つのは、出力の分布が少数の mm に集中し、1つの mm を知れば十分な問題に限られる。

(2) xk=e2πiφkx_k=\mathrm{e}^{2\pi\mathrm{i}\varphi k}、φ=1/3\varphi=1/3 で、∣Xm∣2/64\lvert X_m\rvert ^2/64 は式 (6.2.8) の P(m ∣ 1/3)P(m\,|\,1/3) と同じ式なので、∣X3∣2/64=0.6878\lvert X_3\rvert ^2/64=0.6878、∣X2∣2/64=0.1749\lvert X_2\rvert ^2/64=0.1749。例題の位相推定の確率と一致する。DFT の向きの符号は e−2πikm/T\mathrm{e}^{-2\pi\mathrm{i} km/T}、位相推定の逆 QFT も e−2πikm/T\mathrm{e}^{-2\pi\mathrm{i} km/T} を掛けて足すので、同じ添字 mm が同じ周波数を指す。

ほかの巻では

木下の勉強ステータス

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