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授業で習った形との対応

2026年10月15日7分で読めますAI生成教科書『虎の巻』第1部 第3章 汎関数と変分(数学だけ)
目次
  1. 1次まで展開する書き方
  2. 多変数の微分との対応表
  3. 木下の層

AI 生成・木下が未勉強

解析力学から様々な理論分野を組み立てる 第1部 第3章 §1.3.6 ★★ 「δq\delta q の1次まで展開する」教科書の書き方は第1変分と同じもの。違いは何を定義とし何を導くかにある

1次まで展開する書き方

学部の解析力学の教科書の多くは、変分を次のように書く。経路を q→q+δqq\to q+\delta q と少しずらし、LL を δq\delta q と δq˙\delta\dot q について1次まで Taylor 展開して

δS=S[q+δq]−S[q]=∫t1t2(∂L∂qδq+∂L∂q˙δq˙)dt(2次以上を捨てる)(1.3.20)\delta S=S[q+\delta q]-S[q]=\int_{t_1}^{t_2}\Bigl(\frac{\partial L}{\partial q}\delta q+\frac{\partial L}{\partial \dot q}\delta\dot q\Bigr)\mathrm{d} t\qquad(\text{2次以上を捨てる})\tag{1.3.20}

とし、「δ\delta と ddt\frac{\mathrm{d} }{\mathrm{d} t} は交換する」として δq˙=ddtδq\delta\dot q=\frac{\mathrm{d} }{\mathrm{d} t}\delta q と置き換える。

この章の第1変分 (1.3.9) で同じ量を計算すると、ddϵL(q+ϵη,q˙+ϵη˙,t)∣ϵ=0\frac{\mathrm{d} }{\mathrm{d} \epsilon}L(q+\epsilon\eta,\dot q+\epsilon\dot\eta,t)\big|_{\epsilon=0} を連鎖律で計算して

δS=ϵ∫t1t2(∂L∂qη+∂L∂q˙η˙)dt=∫t1t2(∂L∂qδq+∂L∂q˙ddtδq)dt\delta S=\epsilon\int_{t_1}^{t_2}\Bigl(\frac{\partial L}{\partial q}\eta+\frac{\partial L}{\partial \dot q}\dot\eta\Bigr)\mathrm{d} t=\int_{t_1}^{t_2}\Bigl(\frac{\partial L}{\partial q}\delta q+\frac{\partial L}{\partial \dot q}\frac{\mathrm{d} }{\mathrm{d} t}\delta q\Bigr)\mathrm{d} t

となり、式 (1.3.20) と同じ式が出る。違いは2つある。1つ目は「2次以上を捨てる」の扱いで、教科書の書き方では δq\delta q がどれだけ小さければよいかを決めないまま展開を打ち切っているが、第1変分は ϵ\epsilon についての微分として定義されているので、打ち切りの近似を含まない。2つ目は δq˙=ddtδq\delta\dot q=\frac{\mathrm{d} }{\mathrm{d} t}\delta q で、教科書では規則として与えられることが多いが、この章では「δ\delta は tt を止めた ϵ\epsilon 微分」から混合偏微分の等しさとして導いた(式 (1.3.10))。導いたので、時刻をずらす変分(第1部の後の章で Noether の定理を時間の並進に当てるときに出る)ではこの規則をそのまま使えないことも分かる。

式 (1.3.20) の ∂L/∂q\partial L/\partial q は「q˙\dot q を止めて qq だけ動かす」偏微分である。経路の上では qq を動かすと q˙\dot q も動くが、その分は第2項 (∂L/∂q˙)δq˙(\partial L/\partial\dot q)\delta\dot q に入っている。「qq と q˙\dot q は独立か」という疑問は、LL の偏微分では独立(LL は3変数の普通の関数)、経路の変分では独立でない(δq˙\delta\dot q は δq\delta q で決まる)と答えられる。

多変数の微分との対応表

この章で作った道具と、多変数の微分積分の道具の対応をまとめる。左の列の添字 ii についての和が、右の列では tt についての積分になる。

多変数関数 f(x1,…,xN)f(x_1,\dots,x_N)汎関数 F[q]F[q]
変数添字つきの数 xix_i時刻ごとの値 q(t)q(t)
動かす向きh=(h1,…,hN)h=(h_1,\dots,h_N)許される向き η(t)\eta(t)
1次の変化df=∑i∂f∂xidxi\mathrm{d} f=\sum_i\frac{\partial f}{\partial x_i}\mathrm{d} x_iδF=∫δFδq(t)δq(t) dt\delta F=\int\frac{\delta F}{\delta q(t)}\delta q(t)\,\mathrm{d} t
変数自身の微分∂xj∂xi=δij\frac{\partial x_j}{\partial x_i}=\delta_{ij}δq(t′)δq(t)=δ(t−t′)\frac{\delta q(t')}{\delta q(t)}=\delta(t-t')
停留∂f∂xi=0\frac{\partial f}{\partial x_i}=0(NN 本の式)δFδq(t)=0\frac{\delta F}{\delta q(t)}=0(tt ごとの式=微分方程式)
最小かどうかHesse 行列が正定値2次の変分 δ2F>0\delta^2F>0

停留の条件が、多変数では NN 本の代数方程式だったのに対して、汎関数では tt ごとに1本ずつの方程式、すなわち微分方程式になる。変分問題の答えが微分方程式の解として求まるのはこのためで、次の章ではその微分方程式の一般形を出す。

場の理論の教科書では、時刻 tt の代わりに空間の点 x\bm{x} や時空の点を変数にして δϕ(x)/δϕ(y)=δ(3)(x−y)\delta\phi(\bm{x})/\delta\phi(\bm{y})=\delta^{(3)}(\bm{x}-\bm{y}) のように書く。これは式 (1.3.13) の tt を x\bm{x} に置き換えただけで、この章の定義がそのまま使える(第2部第5章)。

例題 1.3.6 有限次元の連鎖律と汎関数の連鎖律 ★★

オリジナル

  1. (1) NN 変数の関数 g(x)=(∑jxj2)2g(x)=\bigl(\sum_jx_j^2\bigr)^2 の偏微分 ∂g/∂xi\partial g/\partial x_i を求めよ。
  2. (2) [0,1][0,1] 上の汎関数 G[q]=(∫01q(t)2 dt)2G[q]=\Bigl(\int_0^1q(t)^2\,\mathrm{d} t\Bigr)^2 の汎関数微分を、(1) と対応づけて求めよ。
  3. (3) q(t)=tq(t)=t, η(t)=sin⁡πt\eta(t)=\sin\pi t で ddϵG[q+ϵη]∣ϵ=0\frac{\mathrm{d} }{\mathrm{d} \epsilon}G[q+\epsilon\eta]\big|_{\epsilon=0} を直接計算し、(2) の結果と一致することを確かめよ。
解答

(1) 連鎖律で ∂g/∂xi=2(∑jxj2)⋅2xi=4(∑jxj2)xi\partial g/\partial x_i=2\bigl(\sum_jx_j^2\bigr)\cdot2x_i=4\bigl(\sum_jx_j^2\bigr)x_i。

(2) F1[q]=∫q2 dtF_1[q]=\int q^2\,\mathrm{d} t とおくと G=Φ(F1)G=\Phi(F_1), Φ(u)=u2\Phi(u)=u^2 で、合成の規則と例 (b) から

δGδq(t)=Φ′(F1)δF1δq(t)=2F1[q]⋅2q(t)=4(∫01q2 dt′)q(t).\frac{\delta G}{\delta q(t)}=\Phi'(F_1)\frac{\delta F_1}{\delta q(t)}=2F_1[q]\cdot2q(t)=4\Bigl(\int_0^1q^2\,\mathrm{d} t'\Bigr)q(t).

(1) の ∑j\sum_j を ∫dt′\int\mathrm{d} t' に、xix_i を q(t)q(t) に置き換えた形になっている。積分の中の変数は t′t' と書き、外の tt と区別した。

(3) u(ϵ)=∫01(t+ϵsin⁡πt)2 dtu(\epsilon)=\int_0^1(t+\epsilon\sin\pi t)^2\,\mathrm{d} t とおくと G=u2G=u^2, dGdϵ=2u dudϵ\frac{\mathrm{d} G}{\mathrm{d} \epsilon}=2u\,\frac{\mathrm{d} u}{\mathrm{d} \epsilon}。u(0)=13u(0)=\frac13, dudϵ∣0=2∫01tsin⁡πt dt=2⋅1π\frac{\mathrm{d} u}{\mathrm{d} \epsilon}\big|_0=2\int_0^1t\sin\pi t\,\mathrm{d} t=2\cdot\frac1\pi なので dGdϵ∣0=2⋅13⋅2π=43π\frac{\mathrm{d} G}{\mathrm{d} \epsilon}\big|_0=2\cdot\frac13\cdot\frac2\pi=\frac{4}{3\pi}。(2) からは ∫014⋅13⋅tsin⁡πt dt=43⋅1π=43π\int_0^1 4\cdot\frac13\cdot t\sin\pi t\,\mathrm{d} t=\frac43\cdot\frac1\pi=\frac{4}{3\pi} となり、一致する。

木下の勉強ステータス

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