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出てくるもの(1):電荷の保存は方程式が解けるための条件

2026年10月15日8分で読めますAI生成教科書『虎の巻』第2部 第8章 ゲージ不変性という制約
目次
  1. 結合の項のゲージ変換
  2. 第2部第7章の電荷の保存との関係
  3. 点電荷の場合
  4. 木下の層

AI 生成・木下が未勉強

解析力学から様々な理論分野を組み立てる 第2部 第8章 §2.8.3 ★★★ 結合の項 −JμAμ-J^\mu A_\mu がゲージ不変であることと、源の電荷が保存することは同じ条件である

結合の項のゲージ変換

作用 (2.8.2) のうち源との結合の項 S結合=−1c∫JμAμ d4xS_{\mathrm{結合}}=-\frac1c\int J^\mu A_\mu\,\mathrm{d}^4x はゲージ変換 (2.8.4) で

S結合 ⟶ S結合+1c∫Jμ∂μΛ d4x=S結合+1c∫∂μ(JμΛ)d4x−1c∫Λ ∂μJμ d4x(2.8.12)S_{\mathrm{結合}}\ \longrightarrow\ S_{\mathrm{結合}}+\frac1c\int J^\mu\partial_\mu\Lambda\,\mathrm{d}^4x =S_{\mathrm{結合}}+\frac1c\int\partial_\mu\bigl(J^\mu\Lambda\bigr)\mathrm{d}^4x-\frac1c\int\Lambda\,\partial_\mu J^\mu\,\mathrm{d}^4x\tag{2.8.12}

と変わる。右辺の2項目は全微分なので、Λ\Lambda が有界な領域の外で 00 なら消える。3項目は、Λ\Lambda を勝手に選べるので、

∂μJμ=∂ρ∂t+∇⋅J=0(2.8.13)\partial_\mu J^\mu=\frac{\partial \rho}{\partial t}+\nabla\cdot\bm{J}=0\tag{2.8.13}

が各点で成り立つときに限り、すべての Λ\Lambda で消える。つまり、作用全体がゲージ不変であることと源の電荷が保存すること(連続の方程式)は同値である。

同じ結論は運動方程式の側からも出る。Maxwell 方程式 (2.8.3) の両辺の発散を取ると、左辺は恒等式 (2.8.11) で 00 になるので

μ0 ∂νJν=∂ν∂μFμν=0(2.8.14)\mu_0\,\partial_\nu J^\nu=\partial_\nu\partial_\mu F^{\mu\nu}=0\tag{2.8.14}

を得る。源を外から与えるとき、それが連続の方程式を満たしていなければ、Maxwell 方程式を満たす AμA_\mu は1つも無い。定理 2.8.1 で言えば、作用全体の Euler–Lagrange 式は Eν=1μ0∂μFμν−Jν\mathcal E^\nu=\frac{1}{\mu_0}\partial_\mu F^{\mu\nu}-J^\nu で、その発散は −∂νJν-\partial_\nu J^\nu である。定理の仮定(作用がゲージ不変)が成り立つためには、これが 00 でなければならない。

第2部第7章の電荷の保存との関係

第2部第7章では、荷電粒子の場(複素数の場 ψ\psi)の Lagrangian 密度が大域的な位相の取り替え ψ→eiqΛ/ℏψ\psi\to\mathrm{e}^{\mathrm{i} q\Lambda/\hbar}\psi(Λ\Lambda は定数)で変わらないことから、第1定理で電流 JμJ^\mu とその保存を出した。ゲージ変換を電磁場と物質の両方に当てる場合(Aμ→Aμ−∂μΛA_\mu\to A_\mu-\partial_\mu\Lambda と ψ→eiqΛ(x)/ℏψ\psi\to\mathrm{e}^{\mathrm{i} q\Lambda(x)/\hbar}\psi を同時に行う。記法の正本 §3 の流儀)、Λ\Lambda が定数のものは電磁場を動かさず ψ\psi の位相だけを回すので、第2部第7章の大域的な変換はゲージ変換の特別な場合である。物質の作用がゲージ不変であれば、第2定理から ∂νJν\partial_\nu J^\nu は物質の Euler–Lagrange 式の組み合わせに恒等的に等しくなり、物質が運動方程式に従えば 00 になる。したがって2つの道は、保存則の出どころを別の角度から見ている。第1定理は「物質が運動方程式に従えば電荷が保存する」と言い、第2定理は「電荷が保存しなければ電磁場の方程式が解けない」と言う。局所的なゲージ不変性を出発点にして相互作用の形を決める見方(ゲージ原理)は、第5部第5章で量子場について扱う。

点電荷の場合

点電荷が経路 r(t)\bm{r}(t) を動くとき、電荷密度と電流密度は ρ=q δ(3)(x−r(t))\rho=q\,\delta^{(3)}(\bm{x}-\bm{r}(t))、J=qr˙ δ(3)(x−r(t))\bm{J}=q\dot{\bm{r}}\,\delta^{(3)}(\bm{x}-\bm{r}(t)) で、

∂ρ∂t=−qr˙⋅∇δ(3)(x−r(t))=−∇⋅J\frac{\partial \rho}{\partial t}=-q\dot{\bm{r}}\cdot\nabla\delta^{(3)}(\bm{x}-\bm{r}(t))=-\nabla\cdot\bm{J}

なので連続の方程式は自動的に満たされる。これを結合の項に入れると −1c∫JμAμd4x=∫(−qϕ+qr˙⋅A)dt-\frac1c\int J^\mu A_\mu\mathrm{d}^4x=\int(-q\phi+q\dot{\bm{r}}\cdot\bm{A})\mathrm{d} t となり、粒子の作用 (2.8.1) の相互作用の部分に一致する。そのゲージ変換は式 (2.8.7) から q[Λ(r(t),t)]t1t2q\bigl[\Lambda(\bm{r}(t),t)\bigr]_{t_1}^{t_2} で、世界線の両端の値しか残らない。世界線が途中で途切れる(電荷が消える)と、その端で Λ\Lambda の値が残ってゲージ不変性が破れる。ゲージ不変性は「電荷の世界線は途切れない」という要求として読むこともできる。

例題 2.8.3 増えていく点電荷と、それを補う電流 ★★★

オリジナル原点にある点電荷の大きさが q(t)=q0+αtq(t)=q_0+\alpha t(α\alpha は定数)で増えていく。

  1. (1) 電流が J=0\bm{J}=0 のままなら、Maxwell 方程式が解を持たないことを示せ。
  2. (2) 電流密度 J=−α4πr2 er\bm{J}=-\dfrac{\alpha}{4\pi r^2}\,\bm{e}_r(er\bm{e}_r は動径方向の単位ベクトル)を足すと、連続の方程式 (2.8.13) が満たされることを示せ。
  3. (3) (2) の源に対して、E=q(t)4πε0r2er\bm{E}=\dfrac{q(t)}{4\pi\varepsilon_0r^2}\bm{e}_r、B=0\bm{B}=0 が Gauss の法則と Ampère–Maxwell の法則を満たすことを確かめよ。
解答

(1) J=0\bm{J}=0 なら ∂νJν=∂tρ=α δ(3)(x)≠0\partial_\nu J^\nu=\partial_t\rho=\alpha\,\delta^{(3)}(\bm{x})\neq0 で、解が存在するための条件 (2.8.14) が破れる。具体的には、Gauss の法則から原点を囲む球面の E\bm{E} の流束は q(t)/ε0q(t)/\varepsilon_0 で時間とともに増える。Ampère–Maxwell の法則の発散を取ると0=∇⋅(∇×B)=μ0ε0 ∂t(∇⋅E)=μ0α δ(3)(x)0=\nabla\cdot(\nabla\times\bm{B})=\mu_0\varepsilon_0\,\partial_t(\nabla\cdot\bm{E})=\mu_0\alpha\,\delta^{(3)}(\bm{x}) となり矛盾する。

(2) r>0r>0 では ∇⋅J=1r2∂∂r(r2Jr)=1r2∂∂r(−α4π)=0\nabla\cdot\bm{J}=\frac{1}{r^2}\frac{\partial }{\partial r}\bigl(r^2J_r\bigr)=\frac{1}{r^2}\frac{\partial }{\partial r}\Bigl(-\frac{\alpha}{4\pi}\Bigr)=0。原点を囲む半径 rr の球面から出ていく電流は 4πr2Jr=−α4\pi r^2J_r=-\alpha で、毎秒 α\alpha の電荷が外から原点へ流れ込む。したがって ∇⋅J=−α δ(3)(x)\nabla\cdot\bm{J}=-\alpha\,\delta^{(3)}(\bm{x}) で、∂tρ+∇⋅J=αδ(3)−αδ(3)=0\partial_t\rho+\nabla\cdot\bm{J}=\alpha\delta^{(3)}-\alpha\delta^{(3)}=0。

(3) Gauss の法則:半径 rr の球面の流束は 4πr2⋅q(t)4πε0r2=q(t)ε04\pi r^2\cdot\frac{q(t)}{4\pi\varepsilon_0r^2}=\frac{q(t)}{\varepsilon_0} で、中の電荷 q(t)q(t) に合う。Ampère–Maxwell の法則:B=0\bm{B}=0 なので左辺は 00、右辺は

μ0J+μ0ε0∂E∂t=μ0(−α4πr2+ε0⋅α4πε0r2)er=0.\mu_0\bm{J}+\mu_0\varepsilon_0\frac{\partial \bm{E}}{\partial t}=\mu_0\Bigl(-\frac{\alpha}{4\pi r^2}+\varepsilon_0\cdot\frac{\alpha}{4\pi\varepsilon_0r^2}\Bigr)\bm{e}_r=0 .

流れ込む電流と変位電流 ε0∂tE\varepsilon_0\partial_t\bm{E} がちょうど打ち消し合う。電荷が保存するように源を直したので、方程式は解を持つ。

木下の勉強ステータス

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