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授業で習った形との対応

2026年10月15日5分で読めますAI生成教科書『虎の巻』第3部 第7章 平均場
目次
  1. Weiss の分子場と Curie–Weiss の法則
  2. van der Waals の式
  3. 木下の層

AI 生成・木下が未勉強

解析力学から様々な理論分野を組み立てる 第3部 第7章 §3.7.6 ★★ 教科書の「分子場 λM\lambda M を仮定する」「圧力と体積を補正する」が、自由エネルギーの最小化からどの係数で出るか

Weiss の分子場と Curie–Weiss の法則

固体物理や統計力学の授業では、強磁性を次のように導入することが多い。磁化 MM を持つ物質の中の磁気モーメントは、外部の磁場 BB に加えて磁化に比例する「分子場」λM\lambda M も加わると仮定し、常磁性の式の BB を B+λMB+\lambda M に置き換える。スピン 12\frac12 の NN 個の原子なら

M=NμBtanh⁡μB(B+λM)kBT.(3.7.25)M=N\mu_{\mathrm B}\tanh\frac{\mu_{\mathrm B}(B+\lambda M)}{ k_{\mathrm B} T}.\tag{3.7.25}

MM が小さいとき1次まで展開して M=NμB2kBT(B+λM)M=\frac{N\mu_{\mathrm B}^2}{ k_{\mathrm B} T}(B+\lambda M) を MM について解くと

MB=CT−θ,C=NμB2kB,θ=λC(3.7.26)\frac{M}{B}=\frac{C}{T-\theta},\qquad C=\frac{N\mu_{\mathrm B}^2}{ k_{\mathrm B}},\qquad\theta=\lambda C\tag{3.7.26}

で、これが授業で習う Curie–Weiss の法則である。

この章の式と並べる。M=NμBmM=N\mu_{\mathrm B}m、b=μBBb=\mu_{\mathrm B}B とおけば、式 (3.7.25) は式 (3.7.11) と同じ形で、分子場の項の対応は

μBλM=zJm⟺λ=zJNμB2.\mu_{\mathrm B}\lambda M=zJm\qquad\Longleftrightarrow\qquad\lambda=\frac{zJ}{N\mu_{\mathrm B}^2}.

授業の形では λ\lambda は実験から決める定数として外から入るが、この章では λ\lambda が交換の強さ JJ と配位数 zz から決まり、その由来は「隣のスピンを平均で置き換えた1体の有効 Hamiltonian」 (3.7.12) である。磁化率の対応は M/B=NμB2χM/B=N\mu_{\mathrm B}^2\chi で、式 (3.7.16) の χ=1/(kB(T−Tc))\chi=1/( k_{\mathrm B}(T-T_{\mathrm c})) から θ=Tc=zJ/kB\theta=T_{\mathrm c}=zJ/ k_{\mathrm B} となる。平均場の近似の中では、高温側の磁化率から読む温度 θ\theta と、自発磁化が現れる温度 TcT_{\mathrm c} が一致する。

授業の形で見えにくいことが2つある。1つ目は、分子場の仮定が「どういう分布を選んだことにあたるか」で、この章の答えは「格子点ごとの積の分布の中で自由エネルギーを最小にした」である。これにより、自由エネルギー (3.7.10) が上界であること、解が複数あるときは FMFF_{\mathrm{MF}} の小さいほうを選ぶこと、比熱の跳びが32NkB\frac32N k_{\mathrm B} になることが、仮定を追加せずに出る。2つ目は、捨てたものが隣どうしの相関であることで、そこから1・2次元で近似が崩れる理由を読み取ることができる。

van der Waals の式

授業では van der Waals の式を

(P+aN2V2)(V−Nb)=NkBT\Bigl(P+\frac{aN^2}{V^2}\Bigr)(V-Nb)=N k_{\mathrm B} T

と書き、「分子の大きさの分だけ体積を減らし、分子間の引力の分だけ圧力を補正する」と説明することが多い。この章の式 (3.7.23) はこれと同じ式で、2つの補正がそれぞれ別の近似から出ることが分かる。aN2/V2aN^2/V^2 は引力の尾の平均場、すなわち QNQ_N の中の exp⁡(βaN2/V)\exp(\beta aN^2/V) で、aa は式 (3.7.22) の積分で u(r)u(r) から決まる。V−NbV-Nb は剛体の芯の排除体積で、平均場とは別の、密度の低い所での近似である。

例題 3.7.6 分子場の大きさ ★★

オリジナル平均場の近似の Ising 模型で、Curie 温度が Tc=600 KT_{\mathrm c}=600\,\mathrm K の架空の強磁性体を考える。磁気モーメントの大きさは μB=9.274×10−24 J T−1\mu_{\mathrm B}=9.274\times10^{-24}\,\mathrm{J\,T^{-1}}、kB=1.381×10−23 J K−1k_{\mathrm B}=1.381\times10^{-23}\,\mathrm{J\,K^{-1}} とする。

  1. T=0T=0 で全部のスピンがそろったとき(m=1m=1)、分子場 zJmzJm を磁場に換算した値 Bm=zJ/μBB_{\mathrm m}=zJ/\mu_{\mathrm B} を求めよ。
  2. 隣の原子までの距離を 0.25 nm0.25\,\mathrm{nm} として、隣の原子の磁気モーメント μB\mu_{\mathrm B} が作る双極子の磁場の大きさを μ04πμBr3\frac{\mu_0}{4\pi}\frac{\mu_{\mathrm B}}{r^3} で見積もり、(1) と比べよ。
解答

(1) zJ=kBTczJ= k_{\mathrm B} T_{\mathrm c} なので Bm=kBTc/μB=1.381×10−23×600/9.274×10−24=893 TB_{\mathrm m}= k_{\mathrm B} T_{\mathrm c}/\mu_{\mathrm B}=1.381\times10^{-23}\times600/9.274\times10^{-24}=893\,\mathrm T。

(2) μ04π=10−7 T m A−1\frac{\mu_0}{4\pi}=10^{-7}\,\mathrm{T\,m\,A^{-1}} なので 10−7×9.274×10−24/(0.25×10−9)3=0.059 T10^{-7}\times9.274\times10^{-24}/(0.25\times10^{-9})^3=0.059\,\mathrm T。(1) の分子場はこれの約 1.5×1041.5\times10^4 倍である。数百度の Curie 温度を説明する結合は、磁気双極子の間の磁気的な力では4桁足りない。JJ の起源は電子の波動関数の重なりと Pauli の原理による交換相互作用で、これは磁気的な力でなく Coulomb の力の量子力学的な効果である(ハミルトニアンの選び方で固体を考える 第5部第2章)。

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