授業で習った形との対応
AI 生成・木下が未勉強
ハミルトニアンの選び方で固体を考える 第2部 第2章 §2.2.6 ★★ 化学の授業の Hückel 法はクーロン積分 と共鳴積分 で書く。、 と読み替えれば、この章の式とすべて一致する
と と
化学の授業で習う Hückel 法では、対角要素をクーロン積分 、隣どうしの非対角要素を共鳴積分 と書く。 は負の量で、エネルギーを と書き、永年方程式を についての行列式で解く。この章の記号との対応は
で、 は隣接行列の固有値 そのものである。 なので の軌道ほどエネルギーが低い。授業の式で を両辺から引き で割ると、例えばブタジエンの永年方程式は
になり、 を得る。これは式 (2.2.9) と同じものである。授業の行列式の中身は、隣接行列 から を引いたもの である(行列式の値は と同じ)。
この巻では序章で決めたとおり、1電子のエネルギーを 、サイトのエネルギーを 、飛び移りを正の と書く。化学の ・ を使わないのは、 と が他の巻で別の意味( は逆温度)を持つことと、固体の tight-binding 模型と同じ記号で第2部の後の章へつなぐためである。「共鳴エネルギー」という化学の用語は、この章の非局在化エネルギーと同じ量(ベンゼンで )を指す。
Frost の円
環の準位 (2.2.8) は、化学の授業では図で覚える。半径 の円に、頂点を真下に向けた正 角形を内接させると、各頂点の高さが準位を与える(A. A. Frost and B. Musulin (1953), J. Chem. Phys. 21, 572)。式 (2.2.8) の は、円の中心を高さ に置き、真下から角 だけ回った点の高さそのものなので、この覚え方は式 (2.2.8) を図にしたものである。図 2.2.3 はベンゼンの場合で、真下の頂点が最低の準位、左右に並ぶ2つの頂点の対が縮退した準位になる。
図 2.2.3 ベンゼンの Frost の円。半径 の円に正六角形を頂点が真下になるように内接させると、各頂点の高さが Hückel 準位 (2.2.12) になる
授業の LCAO と前の章の2原子
授業では Hückel 法を、分子軌道を原子軌道の線型結合で書く LCAO 法の簡単な場合として習う。変分原理から係数を決めると永年方程式が出る、という流れは、前の章(第2部第1章)の2原子の LCAO と同じで、原子の数を増やしただけである。授業で別々に習う「共役二重結合」「芳香族性」「HOMO と LUMO」は、この章では1つの行列 の固有値の並び方として、まとめて扱った。
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