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授業で習った形との対応

2026年10月15日7分で読めますAI生成教科書『虎の巻』第4部 第1章 自由電子気体と Sommerfeld 展開

AI 生成・木下が未勉強

ハミルトニアンの選び方で固体を考える 第4部 第1章 §4.1.6 ★★ 統計力学の授業の Fermi 積分 fν(z)f_\nu(z) と熱的 de Broglie 波長で書いた理想 Fermi 気体は、この章の D(ε)D(\varepsilon ) と Sommerfeld 展開と同じものを別の変数で書いたもの。固体物理の授業の C=γT+βLT3C=\gamma T+\beta_{\mathrm L}T^3 は4.1.5節の式

統計力学の理想 Fermi 気体。統計力学の授業では、理想 Fermi 気体の大分配関数を

ln⁡Ξ=∑k,σln⁡(1+z e−βεk),z=eβμ\ln\Xi=\sum_{\bm{k},\sigma}\ln\bigl(1+z\,\mathrm{e}^{-\beta\varepsilon _{\bm{k}}}\bigr),\qquad z=\mathrm{e}^{\beta\mu}

と書き、k\bm{k} の和を積分に直して

nλT3gs=f3/2(z),PλT3gskBT=f5/2(z),fν(z)=1Γ(ν)∫0∞xν−1 dxz−1ex+1,λT=h2πmkBT(4.1.20)\frac{n\lambda_T^3}{g_s}=f_{3/2}(z),\qquad \frac{P\lambda_T^3}{g_s k_{\mathrm B} T}=f_{5/2}(z),\qquad f_\nu(z)=\frac{1}{\Gamma(\nu)}\int_0^\infty\frac{x^{\nu-1}\,\mathrm{d} x}{z^{-1}\mathrm{e}^x+1},\qquad \lambda_T=\frac{h}{\sqrt{2\pi m k_{\mathrm B} T}}\tag{4.1.20}

と習うことが多い(gs=2g_s=2 はスピンの縮重度、λT\lambda_T は熱的 de Broglie 波長、fν(z)=−Liν(−z)f_\nu(z)=-\mathrm{Li}_\nu(-z))。この章の (4.1.8) の第1式に D(ε)D(\varepsilon ) (4.1.5) を入れ、x=βεx=\beta\varepsilon と置いたものが第1式である。実際、n=kF3/(3π2)n=k_{\mathrm F}^3/(3\pi^2) と λT\lambda_T の定義からnλT3/2=43π(TF/T)3/2n\lambda_T^3/2=\frac{4}{3\sqrt\pi}(T_{\mathrm F}/T)^{3/2} で、図 4.1.2 の厳密な値はこの式を zz について解いたものである。

授業の式の読み方は「nλT3n\lambda_T^3 が気体の縮退の度合いを表す」である。nλT3≪1n\lambda_T^3\ll1 なら z≪1z\ll1 で fν(z)≈zf_\nu(z)\approx z となり、古典的な理想気体(Boltzmann 分布)に戻る。nλT3≫1n\lambda_T^3\gg1 なら z≫1z\gg1 で強く縮退している。この章の言葉では、nλT3∝(TF/T)3/2n\lambda_T^3\propto(T_{\mathrm F}/T)^{3/2} なので、「縮退している」は「T≪TFT\ll T_{\mathrm F}」と同じことである。

Fermi 積分の低温展開。授業では、z≫1z\gg1 での漸近形

fν(z)=(ln⁡z)νΓ(ν+1)[1+ν(ν−1)π26(ln⁡z)−2+ν(ν−1)(ν−2)(ν−3)7π4360(ln⁡z)−4+⋯ ](4.1.21)f_\nu(z)=\frac{(\ln z)^\nu}{\Gamma(\nu+1)}\Bigl[1+\nu(\nu-1)\frac{\pi^2}{6}(\ln z)^{-2}+\nu(\nu-1)(\nu-2)(\nu-3)\frac{7\pi^4}{360}(\ln z)^{-4}+\cdots\Bigr]\tag{4.1.21}

を使って低温の性質を出すことが多い。これは (4.1.9) を H(x)=xν−1/Γ(ν)H(x)=x^{\nu-1}/\Gamma(\nu)、μ→ln⁡z\mu\to\ln z(kBTk_{\mathrm B} T を単位にした化学ポテンシャル)に当てたものそのものである。実際 G(ln⁡z)=(ln⁡z)ν/Γ(ν+1)G(\ln z)=(\ln z)^\nu/\Gamma(\nu+1)、H′(ln⁡z)=(ν−1)(ln⁡z)ν−2/Γ(ν)H'(\ln z)=(\nu-1)(\ln z)^{\nu-2}/\Gamma(\nu) で、π26H′/G=ν(ν−1)π26(ln⁡z)−2\frac{\pi^2}{6}H'/G=\nu(\nu-1)\frac{\pi^2}{6}(\ln z)^{-2} になる。授業の「Fermi 積分の低温展開」と固体物理の「Sommerfeld 展開」は、同じ定理を違う変数で書いたものである。

状態密度の数え方。固体物理の教科書には、状態密度を1スピンあたりで書くもの、試料全体(体積 VV を掛けたもの)で書くもの、1原子あたりで書くものがある。この章は単位体積・両スピンで数えた。1スピンあたりで書いた教科書では Pauli の磁化率が 2μ0μB2D1スピン(εF)2\mu_0\mu_{\mathrm B}^2D_{1\text{スピン}}(\varepsilon _{\mathrm F}) と係数 22 を付けて現れるので、式を比べるときは数え方を先に確かめる。

比熱の式。固体物理の授業では、比熱を

C=π22NkBTTFまたはC=π23D(εF)VkB2TC=\frac{\pi^2}{2}N k_{\mathrm B}\frac{T}{T_{\mathrm F}}\quad\text{または}\quad C=\frac{\pi^2}{3}D(\varepsilon _{\mathrm F})V k_{\mathrm B}^2T

と書き、低温の測定を C/T=γ+βLT2C/T=\gamma+\beta_{\mathrm L}T^2 のグラフで読むことを習う。前者は自由電子に限った形、後者は状態密度だけで書いた形で、この章の (4.1.14) と (4.1.13) に当たる。後者が帯の構造を戻しても成り立つ形であることは4.1.5節で述べた。

例題 4.1.6 Fermi 積分の展開から化学ポテンシャルを出す ★★

オリジナル

  1. (1) (4.1.21) の ν=3/2\nu=3/2 の2項までと (4.1.20) の第1式から、ln⁡z=βμ\ln z=\beta\mu を T/TFT/T_{\mathrm F} の2次まで求め、(4.1.11) と一致することを示せ。
  2. (2) 室温 300 K300\,\mathrm K の電子の λT\lambda_T と、銅の nλT3/2n\lambda_T^3/2 を求めよ(h=6.626×10−34 J sh=6.626\times10^{-34}\,\mathrm{J\,s})。
  3. (3) ln⁡z=20\ln z=20 と 5050 で、(1) に使った2項の展開と f3/2(z)f_{3/2}(z) の数値を比べよ。
解答

(1) L=ln⁡zL=\ln z、s=T/TFs=T/T_{\mathrm F} と置く。左辺は 43πs−3/2\frac{4}{3\sqrt\pi}s^{-3/2}、右辺は Γ(5/2)=3π4\Gamma(5/2)=\frac{3\sqrt\pi}{4} から 43πL3/2[1+π28L−2]\frac{4}{3\sqrt\pi}L^{3/2}\bigl[1+\frac{\pi^2}{8}L^{-2}\bigr](ν(ν−1)=34\nu(\nu-1)=\frac34)。両辺を比べて L3/2(1+π28L−2)=s−3/2L^{3/2}(1+\frac{\pi^2}{8}L^{-2})=s^{-3/2}。L=s−1(1+c s2)L=s^{-1}(1+c\,s^2) と置くと、左辺は s−3/2(1+32cs2+π28s2+⋯ )s^{-3/2}(1+\frac32cs^2+\frac{\pi^2}{8}s^2+\cdots) なので c=−π212c=-\frac{\pi^2}{12}。μ=kBTL=εF sL=εF(1−π212s2)\mu= k_{\mathrm B} TL=\varepsilon _{\mathrm F}\,sL=\varepsilon _{\mathrm F}(1-\frac{\pi^2}{12}s^2) で、(4.1.11) と一致する。

(2) λT=h/2πmkBT=4.31 nm\lambda_T=h/\sqrt{2\pi m k_{\mathrm B} T}=4.31\,\mathrm{nm}。nλT3/2=8.47×1028×(4.31×10−9)3/2=3.39×103n\lambda_T^3/2=8.47\times10^{28}\times(4.31\times10^{-9})^3/2=3.39\times10^3 で、11 よりはるかに大きい。室温の銅の伝導電子は強く縮退した量子気体である。同じ温度・1気圧の窒素の気体(分子の質量が電子の約 5×1045\times10^4 倍、密度が約 3×10−43\times10^{-4} 倍)では nλT3n\lambda_T^3 は 10−710^{-7} 程度で、古典気体として扱ってよい。

(3) 数値で比べると、ln⁡z=20\ln z=20 でも 5050 でも2項の展開と f3/2(z)f_{3/2}(z) の差は相対的に 10−510^{-5} より小さい(verify_ch4-01.py)。次の項は (ln⁡z)−4(\ln z)^{-4} の大きさで、ln⁡z=TF/T\ln z=T_{\mathrm F}/T の金属では2項目すら 10−610^{-6} 程度にとどまる。

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