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この章のまとめと試験での出方

2026年10月17日7分で読めますAI生成教科書『資格試験』第4章 確率変数・累積分布関数・期待値と分散

AI 生成・木下が未勉強

統計学の復習 第4章 §4.8 ★★★ 密度 → 累積分布関数 → 変換後の密度 → 期待値・分散 → 確率の評価、が1級の小問の連鎖

確率変数は試行の結果に数を対応させる関数で、その分布は、離散型なら確率関数 p(x)p(x)、連続型なら密度 f(x)f(x) で記述される。確率関数は値ごとの確率そのものだが、密度は確率ではなく、区間で積分して初めて確率になる。そのため密度は 11 を超えてよく、単位の取り方で数値が変わり、連続型では1点の確率が 00 なので区間の端点を含めるかどうかで確率は変わらない。累積分布関数 F(x)=P(X≤x)F(x)=P(X\le x) は両方の型に共通の記述で、連続型では F′=fF'=f が成り立つ。変換 Y=g(X)Y=g(X) の密度は、P(g(X)≤y)P(g(X)\le y) を XX の確率に直して FYF_Y を求め、微分して出すのが最も確実である。期待値は確率を重みにした平均で、関数の期待値は g(x)g(x) を重み付けして足せば求まり、一次式についてだけ E[aX+b]=aE[X]+bE[aX+b]=aE[X]+b が成り立つ。分散は E[X2]−E[X]2E[X^2]-E[X]^2 で計算し、一次変換では a2a^2 倍になる。Chebyshev の不等式を使うと、分散だけから「期待値から離れる確率」の上界が得られる。

2級では、この章の内容が「密度から定数・確率・期待値・分散を求める」「E[aX+b]E[aX+b] と V[aX+b]V[aX+b] を求める」の形で毎回出る。1級の統計数理では、大問の最初の2〜3問がこの章の道具の連鎖になることが多い。典型は次の形である。

  1. 密度の正規化定数を求める。
  2. 累積分布関数を求め、中央値や分位点を出す。
  3. 変換 Y=g(X)Y=g(X) の分布を、累積分布関数を経由して求める(変換後が指数分布やベータ分布になるように作られることが多い)。
  4. E[X]E[X]、V[X]V[X](あるいは E[Y]E[Y]、V[Y]V[Y])を求める。
  5. 独立な nn 個の平均について、その期待値と分散を求め、Chebyshev の不等式や中心極限定理で確率を評価する。

このあと (5) の続きとして、最尤推定量を求め、その期待値と分散から不偏性や一致性を調べる小問に進む(数理統計の解説 第6章)。次の総合問題は、この (1)〜(5) を1つの分布で通したものである。

総合問題 べき乗の密度から指数分布と標本平均の評価まで ★★★

オリジナルθ>0\theta>0 を既知の定数とし、XX の密度を f(x)=c xθ−1f(x)=c\,x^{\theta-1}(0<x<10<x<1)、それ以外で 00 とする。

  1. (1) cc を θ\theta で表せ。また累積分布関数 F(x)F(x) と中央値を求めよ。(使う道具:第4章 §4.3・§4.5)
  2. (2) E[X]E[X] と V[X]V[X] を求めよ。(使う道具:第4章 §4.6・§4.7)
  3. (3) Y=−log⁡XY=-\log X の累積分布関数と密度を求め、YY が指数分布 Ex(θ)\mathrm{Ex}(\theta) に従うことを示せ。さらに E[Y]E[Y] と V[Y]V[Y] を求めよ。(使う道具:第4章 §4.5 の変数変換、第6章 指数分布)
  4. (4) Y1,…,YnY_1,\dots,Y_n を Ex(θ)\mathrm{Ex}(\theta) に従う独立な確率変数とし、Yˉ=1n∑Yi\bar Y=\frac1n\sum Y_i とする。E[Yˉ]=1/θE[\bar Y]=1/\theta、V[Yˉ]=1/(nθ2)V[\bar Y]=1/(n\theta^2) を使って、P(∣Yˉ−1/θ∣≥ε)P(\lvert \bar Y-1/\theta\rvert \ge\varepsilon) の Chebyshev の上界を書き、n→∞n\to\infty でこの確率が 00 に近づくことを示せ。θ=2\theta=2、n=100n=100、ε=0.1\varepsilon=0.1 のときの上界の値と、中心極限定理による近似値を比べよ(2{1−Φ(2)}=0.04552\{1-\Phi(2)\}=0.0455 を使ってよい)。(使う道具:第4章 §4.7、第7章 独立な和の分散、第8章 中心極限定理)
解答

(1) 第4章 §4.3・§4.5。θ>0\theta>0 なので ∫01xθ−1 dx=[xθ/θ]01=1/θ\int_0^1x^{\theta-1}\,\mathrm{d} x=\bigl[x^\theta/\theta\bigr]_0^1=1/\theta(θ<1\theta<1 では x→0x\to0 で被積分関数が発散するが、積分は収束する)。c/θ=1c/\theta=1 から c=θc=\theta。0<x<10<x<1 で F(x)=∫0xθtθ−1 dt=xθF(x)=\int_0^x\theta t^{\theta-1}\,\mathrm{d} t=x^\theta、x≤0x\le0 で 00、x≥1x\ge1 で 11。中央値は mθ=12m^\theta=\frac12 から m=2−1/θm=2^{-1/\theta}。

(2) 第4章 §4.6・§4.7。E[X]=∫01θxθ dx=θθ+1E[X]=\int_0^1\theta x^\theta\,\mathrm{d} x=\dfrac{\theta}{\theta+1}、E[X2]=∫01θxθ+1 dx=θθ+2E[X^2]=\int_0^1\theta x^{\theta+1}\,\mathrm{d} x=\dfrac{\theta}{\theta+2}。よって

V[X]=θθ+2−θ2(θ+1)2=θ(θ+1)2−θ2(θ+2)(θ+2)(θ+1)2=θ(θ+2)(θ+1)2.V[X]=\frac{\theta}{\theta+2}-\frac{\theta^2}{(\theta+1)^2}=\frac{\theta(\theta+1)^2-\theta^2(\theta+2)}{(\theta+2)(\theta+1)^2}=\frac{\theta}{(\theta+2)(\theta+1)^2}.

分子は θ(θ2+2θ+1)−θ3−2θ2=θ\theta(\theta^2+2\theta+1)-\theta^3-2\theta^2=\theta と整理した。

(3) 第4章 §4.5、第6章。0<X<10<X<1 なので Y=−log⁡X>0Y=-\log X>0。y>0y>0 について、−log⁡X≤y-\log X\le y は X≥e−yX\ge e^{-y} と同じなので

FY(y)=P(X≥e−y)=1−F(e−y)=1−e−θy,fY(y)=FY′(y)=θe−θy(y>0).F_Y(y)=P(X\ge e^{-y})=1-F(e^{-y})=1-e^{-\theta y},\qquad f_Y(y)=F_Y'(y)=\theta e^{-\theta y}\quad(y>0).

y≤0y\le0 では FY(y)=0F_Y(y)=0。これは密度 θe−θy\theta e^{-\theta y} の指数分布 Ex(θ)\mathrm{Ex}(\theta) である。部分積分により E[Y]=∫0∞y θe−θy dy=[−ye−θy]0∞+∫0∞e−θy dy=1θE[Y]=\int_0^\infty y\,\theta e^{-\theta y}\,\mathrm{d} y=\bigl[-ye^{-\theta y}\bigr]_0^\infty+\int_0^\infty e^{-\theta y}\,\mathrm{d} y=\dfrac1\theta。同様に E[Y2]=∫0∞y2θe−θy dy=2θE[Y]=2θ2E[Y^2]=\int_0^\infty y^2\theta e^{-\theta y}\,\mathrm{d} y=\dfrac{2}{\theta}E[Y]=\dfrac2{\theta^2}(部分積分で y2y^2 を1回微分する)なのでV[Y]=2θ2−1θ2=1θ2V[Y]=\dfrac2{\theta^2}-\dfrac1{\theta^2}=\dfrac1{\theta^2}。

(4) 第4章 §4.7、第7章、第8章。Chebyshev の不等式 (4.10) を Yˉ\bar Y に使うと

P(∣Yˉ−1θ∣≥ε)≤V[Yˉ]ε2=1nθ2ε2.P\Bigl(\Bigl|\bar Y-\frac1\theta\Bigr|\ge\varepsilon\Bigr)\le\frac{V[\bar Y]}{\varepsilon^2}=\frac{1}{n\theta^2\varepsilon^2}.

θ\theta と ε\varepsilon を固定して n→∞n\to\infty とすると右辺は 00 に近づき、左辺は 00 以上なので 00 に近づく(第8章の大数の法則のこの場合の証明になっている)。θ=2\theta=2、n=100n=100、ε=0.1\varepsilon=0.1 では上界は 1100⋅4⋅0.01=0.25\dfrac{1}{100\cdot4\cdot0.01}=0.25。一方、Yˉ\bar Y の標準偏差は 1/(nθ2)=1/400=0.05\sqrt{1/(n\theta^2)}=\sqrt{1/400}=0.05 なので ε=0.1\varepsilon=0.1 は 22 標準偏差に当たり、中心極限定理による近似値は 2{1−Φ(2)}=0.04552\{1-\Phi(2)\}=0.0455 である。Chebyshev の上界は正しいが、実際の確率の約5倍の大きさがある。

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