数理統計 第3章 §3.5
- 3.1-1 裾を計算すると
P(X≥k)=j=k∑∞pqj=pqk(1+q+q2+⋯)=1−qpqk=qk.
{X≥k+m}⊂{X≥k} なので
P(X≥k+m∣X≥k)=P(X≥k)P(X≥k+m)=qkqk+m=qm=P(X≥m).
2. 3.1-2 (3.5) で r=3 として E[X(X−1)(X−2)]=GX′′′(1)=λ3。次の恒等式を使う。
X3=X(X−1)(X−2)+3X(X−1)+X.
右辺を展開すると X3−3X2+2X+3X2−3X+X=X3 となって確かめられる。期待値をとると
E[X3]=λ3+3λ2+λ.
E[X2]=λ2+λ も使って
E[(X−λ)3]=E[X3]−3λE[X2]+3λ2E[X]−λ3=(λ3+3λ2+λ)−3λ(λ2+λ)+3λ3−λ3=λ.
3. 3.1-3 二項係数は次のとおりである。
(28)=28,(312)=220,(520)=15504.
よって
P(X=2)=1550428×220=155046160=0.3973.
p=8/20=0.4 から
E[X]V[X]=5×0.4=2,=5×0.4×0.6×20−120−5=1.2×1915=1918=0.947.
Bin(5,0.4) の分散は 1.2 で、非復元抽出の方が有限母集団修正 15/19 の分だけ小さい。4. 3.1-4 共分散の公式から
V[Xi+Xj]=npi(1−pi)+npj(1−pj)−2npipj=n{(pi+pj)−(pi2+2pipj+pj2)}=n(pi+pj)(1−pi−pj).
一方、「結果 i または j」を1つの結果とみる。すると Xi+Xj∼Bin(n,pi+pj) である。その分散は n(pi+pj)(1−pi−pj) で、両者は一致する。相関係数は
ρ(Xi,Xj)=npi(1−pi)⋅npj(1−pj)−npipj=−(1−pi)(1−pj)pipj.
5. 3.1-5 r=3、p=0.4 である。q=0.6 となる。
P(Y=2)E[Y]V[Y]=(24)(0.4)3(0.6)2=6×0.064×0.36=0.13824,=rq/p=3×0.6/0.4=4.5,=rq/p2=3×0.6/0.16=11.25.
6. 3.2-1 ∣x∣f(x) は偶関数なので E∣X∣=2∫0∞π(1+x2)xdx。ここで
∫0Rπ(1+x2)2xdx=π1log(1+R2)
は R→∞ で発散する。よって E∣X∣=∞。したがって E[X] は(ルベーグ積分の意味で)定義されない。7. 3.2-2 独立性から
P(min(X1,X2)>t)=P(X1>t)P(X2>t)=e−λ1te−λ2t=e−(λ1+λ2)t
で、これは Ex(λ1+λ2) の裾である。次に X1 の値で条件付けて
P(X1<X2)=∫0∞λ1e−λ1xP(X2>x)dx=∫0∞λ1e−(λ1+λ2)xdx=λ1+λ2λ1.
λ1=1、λ2=3 なら次のようになる。
E[min]=1/(1+3)=1/4,P(X1<X2)=1/4.
8. 3.2-3 定理 3.14 (1) で k=−1 とする。条件 −1>−α は α>1 と同値である。Γ(α)=(α−1)Γ(α−1) を使って
E[1/X]=β−1Γ(α)Γ(α−1)=β(α−1)1.
α=3、β=2 とすると
E[1/X]=1/(2×2)=1/4,E[X2]=β2α(α+1)=4×12=48.
1/E[X]=1/6 と E[1/X]=1/4 は異なる。これは Jensen の不等式 E[1/X]≥1/E[X] の例になっている。9. 3.2-4 確率積分変換の後の注意から、−logUi∼Ex(1)(直接には P(−logUi>x)=P(Ui<e−x)=e−x)。例題 3.4 (2) で λ=1 とすれば 2∑i=1n(−logUi)∼χ2n2。
n=2 とすると、U1U2≤e−3⟺−2log(U1U2)≥6 である。そこで W∼χ42=Ga(2,2) について P(W≥6) を求める。定理 3.15 を使う。n=2、λ=1/2 とする。さらに t=6 とすると
P(W≥6)=P(Po(3)≤1)=e−3(1+3)=4e−3=0.1991.
10. 3.2-5 μ=0、σ=1 を対数正規の公式に入れて
E[X]=e1/2=1.6487,V[X]=e1(e1−1)=4.6708.
中央値 m は P(X≤m)=P(Y≤logm)=1/2 を満たす。よって logm=0、m=1。11. 3.3-1 密度 θ−11{0<x<θ} の台 (0,θ) は、母数とともに動く。一方、指数型分布族の台 {h(x)>0} は母数によらないから。12. 3.3-2 a,b≥0 について、{Y=a, X−Y=b}={X=a+b, Y=a} なので
P(Y=a, X−Y=b)=e−λ(a+b)!λa+b(aa+b)paqb=e−λpa!(λp)a⋅e−λqb!(λq)b.
e−λ=e−λpe−λq と λa+b=λaλb で分けた。
同時確率関数が、a だけの関数と b だけの関数の積になっている。それぞれの因子は Po(λp) と Po(λq) の確率関数である。
よって Y∼Po(λp)、X−Y∼Po(λq) で、両者は独立。λ=4、p=0.25 とする。このとき P(Y=0)=e−1=0.3679。13. 3.3-3 E[X∣P]=nP、V[X∣P]=nP(1−P)。(3.23) から E[P]=a/(a+b)、E[P(1−P)]=E[P]−E[P2]=a+ba−(a+b)(a+b+1)a(a+1)=(a+b)(a+b+1)ab。(3.26) から
E[X]=a+bna,V[X]=(a+b)(a+b+1)nab+(a+b)2(a+b+1)n2ab=(a+b)2(a+b+1)nab(a+b+n).
n=10、a=b=2 とすると
E[X]=5,V[X]=16×510×4×14=7.
これは Bin(10,0.5) の分散 2.5 の 2.8 倍で、p の揺らぎの分だけ大きい。14. 3.3-4 正準形の κ は、指数の中の母数だけの項を自然母数で書き直したものである。その項と自然母数は次のとおり。
2σ2μ2+21log(2πσ2),η1=σ2μ,η2=−2σ21.
σ2=−1/(2η2)、μ=η1σ2=−η1/(2η2) を代入して
κ(η1,η2)=−4η2η12+21log(−η2π)(η2<0).
∂κ/∂η1=−η1/(2η2)=μ なので E[X]=μ。また η12/(4η22)=μ2、−1/(2η2)=σ2 なので
∂η2∂κ=4η22η12−2η21=μ2+σ2.
よって E[X2]=μ2+σ2。
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