授業で習った形との対応
AI 生成・木下が未勉強
解析力学から様々な理論分野を組み立てる 第2部 第2章 §2.2.6 ★★ 授業では Lorentz 力を出発点に置き、ポテンシャルは後から導入する。この章では のポテンシャルが出発点で、Lorentz 力・エネルギーの式・誘導の電場が後から出る
出発点の違い
解析力学を使わない電磁気学の授業では、まず電荷に働く力を
と置き、 と を測定で定める量とする。ポテンシャルは、 から と書けること、Faraday の法則 から なので と書けることを使って、後から導入する。 は「磁場を計算するための補助の量」という扱いになり、ゲージの自由度は「補助の量の選び方の余り」として現れる。
この章では順序が逆である。 に入るのは と で、 と は Euler–Lagrange 方程式を計算したときに現れる組み合わせ (2.2.3) として出てきた。2つの書き方の対応は次のとおりである。
| 授業の形 | この章の形 | |
| 出発点 | ||
| 運動量 | () | |
| エネルギー | ||
| ゲージの自由度 | 補助の量の選び方の余り | に全微分 を足す自由度 |
| 磁場が仕事をしない理由 | の値に が入らない | |
| 量子力学 | を与える | 式 (2.2.11) の を にする |
エネルギーの式の対応
授業では、運動エネルギーの変化を と書く。これを で書き直すと、 から
となり、式 (2.2.13) と一致する。授業の形は「電場が仕事をする」、この章の形は「 が時刻をあらわに含む分だけ変わる」と読む。静電場では右辺が で、 の保存が授業の力学的エネルギー保存にあたる。
量子力学の Hamiltonian
量子力学の授業では、電磁場中の Hamiltonian を、天下りに与えるか、「運動量を に置き換える」規則として与える。この章の形では、式 (2.2.11) が の Legendre 変換として決まっており、 は正準運動量 に対応する演算子である。 を の演算子と取り違えると、ゲージ変換 (2.2.18) で波動関数の位相が変わる理由が見えなくなる(第4部第6章)。
例題 2.2.6 時間とともに強くなる磁場で円軌道の電子を加速する ★★★
オリジナル 軸のまわりに軸対称で 方向を向く磁場 がある( は 軸からの距離)。半径 の円の内側を貫く磁束を とする。ベクトルポテンシャルを , に選び、 とする。電荷 の粒子が 平面内を動く。
- (1) を確かめ、Faraday の法則を使う授業の方法で、半径 の円の上の電場の 成分 を求めよ。
- (2) 極座標の を書き、 に共役な正準運動量 が保存することを示せ。
- (3) に で静止していた粒子が半径 の円の上にあるとき、その後の 方向の速さ を で表せ。(1) の電場で加速したときの結果と一致することを確かめよ。
- (4) 粒子が半径 の円軌道を保つには、軌道の位置の磁場 が、円の内側の平均の磁場 とどんな関係にある必要があるか。
解答
(1) は円の接線方向を向き、大きさは円の上で一定なので 。Faraday の法則 から 、。これは の 成分 と一致する。
(2) なので
は を含まない(時刻は含んでよい)ので、 は保存する。
(3) で , なので 。半径 では 、
授業の方法では、 方向の運動方程式 を( が一定として)積分して同じ結果を得る。Noether の保存量を使うと、時間について積分する手間が要らない。
(4) 円軌道を保つには、磁場から受ける向心力 が に等しい必要がある。(3) の を入れると
軌道の位置の磁場が、内側の平均の磁場のちょうど半分であれば、加速しながら同じ半径の円を回り続ける。これはベータトロンの条件と呼ばれる。(力の向きは、 が増えるとき の向きが を内向きにする向きになっていて、条件は大きさだけで決まる。)
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