この章のまとめ
AI 生成・木下が未勉強
解析力学から様々な理論分野を組み立てる 第5部 第4章 §5.4.7 ★★★ 質量殻を演算子にした2つの方程式は、スピン・・微細構造を正しく出すが、負のエネルギーの解のため1粒子の理論としては閉じず、場の理論へ移る
この章では、第2部第3章の質量殻の条件 に を入れ、複素場の Lagrangian 密度 を選んで Klein–Gordon 方程式を得た。位相の対称性に Noether の定理を当てると保存する流れ が出るが、方程式が時間について2階なので、その第0成分は正にも負にもなり、確率密度として読むことができなかった。Lorentz 不変性のもとでスカラーの場から4元ベクトルを作るには微分が要る、という事情がこの形を強いていた。
次に、Hamiltonian を運動量の1次式 にして を要求した。この要請から の行列が必要になり、Dirac 方程式 と Lagrangian 密度 が決まった。密度 は正に戻り、回転の保存量は でなく で、スピン が回転の Noether の保存量の一部として現れた。最小結合で電磁場と結合させて小さい成分を消すと、第4部第6章で選んだ と が導かれ、次の次数で相対論的な運動エネルギー・スピン軌道相互作用・Darwin 項がまとめて出て、水素の微細構造が だけによる式になった。
一方で、負のエネルギーの解は消えなかった。速度の演算子 の固有値は で、位置は Compton 波長の程度で震え、高さ を超える段は粒子を通す。これらは、 や を1粒子の波動関数でなく場として量子化し、負の振動数の係数を反粒子の生成演算子と読むと、正のエネルギーと「粒子数の差としての電荷」に整理された。次の第5部第5章では、位相の対称性を各点ごとに独立にとる(局所化する)ことで、この章の を仮定でなく要請として出し、Dirac 場と電磁場の量子論(QED)を組み立てる。
この章の道具
- (, )で質量殻から 。。
- 位相の流れ 、平面波で (正負)。。
- 、、、。
- 、、。保存量 。
- 最小結合 → ()。
- 水素 。
- 速度 (固有値 )、Zitterbewegung の角振動数 ・振幅 、Klein の段 。
- 場の展開で負の振動数の係数は反粒子の 。、。
総合問題 一様な磁場の中の Dirac 電子:相対論的な Landau 準位 ★★★
オリジナル電子()が一様な磁場 ()の中にあり、 とする。Dirac の Hamiltonian は 、 である。
- (1) を使って、 を示せ。(使う道具:この章の5.4.3節の行列、第4部第6章の )
- (2) の固有値が ()であることを使い、 のエネルギー固有値が()になることを示せ。 と でスピンの縮退はどうなるか。(使う道具:第4部第6章の Landau 準位)
- (3) 、 で を の1次まで展開し、第4部第6章のスピンつき Landau 準位 と比べよ。(使う道具:この章の5.4.4節)
- (4) を の2次まで展開し、2次の項が5.4.6節の相対論的な運動エネルギーの補正 のどの形にあたるかを述べよ。(使う道具:この章の5.4.6節)
- (5) SI で 、 と書ける。 を求め、 と で を非相対論の値 と比べよ。、、、、 とする。(使う道具:この章の5.4.6節の SI への戻し方、第4部第6章の例題の )
解答
(1) で、 と は反交換し、 は行列と交換するので第2項は 、第3項は 。第1項は
と から最後の項は 。したがって 。 の式は、ブロック と から出る。
(2) と は同じ固有状態を持つ。 で 、 の固有値を とする。 と は交換し、 は保存するので
は , の1通りだけで、スピンの縮退が無い。 は と の2通りで、2重に縮退する。 が低いのは、電子の磁気モーメントがスピンと逆向きだからである。( の固有値は で、正の枝を電子の準位とする。)
(3) で 。 なので で、第4部第6章の のスピンつき Landau 準位に一致する。 と の縮退は、第4部第6章では を仮定した結果だったが、Dirac 方程式では の式の段階で厳密に成り立つ。
(4) とおくと で、2次の項は 。 は の固有値((1) で から を除いた部分)なので、2次の項は の固有値である。磁場の無いとき なので、これは式 (5.4.24) の第4項 を磁場中でスピンを含めて書いたものにあたる。
(5) 。 では で、。 で、相対的なずれは にすぎない。 では 、非相対論の値は で、 小さい。 は Landau 準位の間隔が静止エネルギーに並ぶ磁場で、実験室の磁場ではこの補正は見えないが、これより強い磁場では Landau 準位を Dirac 方程式で扱う必要がある。
木下の勉強ステータス
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