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この章のまとめ

2026年10月17日10分で読めますAI生成教科書『虎の巻』第9部 第4章 一般確率論:状態空間の形で古典ビット・量子ビット・PR 箱を比べる

AI 生成・木下が未勉強

量子力学の様々な構成方法 第9部 第4章 §9.4.7 ★★★ 確率の表だけから状態空間を作り、古典・量子・箱の世界を状態空間の形で比べた結果を整理する

準備と測定の確率の表だけを出発点に置き、区別できない準備をまとめて状態とすると、混合の全確率の公式から状態の全体は凸集合になり、測定の結果は状態の上の affine な関数(効果)になる。状態は有限個の基準の効果の確率で決まり、その数が KK、1回の測定で区別できる状態の最大数が NN である。古典の状態空間は単体で、単体であることとどの状態も純粋な状態へ一意に分解できることは同値である。量子ビットの状態空間は単位球、効果は ∣b∣≤a≤1−∣b∣\lvert \bm{b}\rvert \le a\le1-\lvert \bm{b}\rvert の2重の円錐で、K=4K=4、N=2N=2、可逆な変換は回転である。共通例題②の Rabi 振動は球の回転 r˙=h×r\dot{\bm{r}}=\bm{h}\times\bm{r} で、効果 12(1+rz)\frac12(1+r_z) の値が Pe=(Ω/Ω′)2sin⁡2(Ω′t/2)P_e=(\Omega/\Omega')^2\sin^2(\Omega't/2) になる。緩和は球を南極へ縮める affine な写像で、それが球を球の中へ写すという要請だけから T2≤2T1T_2\le2T_1 が出る。2者の箱では、無信号の箱の多面体の頂点に PR 箱があり、S=4S=4 に達する。PR 箱の片側の系は正方形の状態空間を持つ gbit で、PR 箱は2つの gbit のもつれた状態である。古典ビット・量子ビット・gbit はどれも N=2N=2 だが、分解の一意性・可逆な変換の連続性・複製・相関の上限(22・222\sqrt2・44)で異なり、量子論は相関の強さと連続な可逆の力学を両方持つ。橋の節では、Bloch 球の一般確率論が量子ビットの密度行列の理論と同じものであることを両向きに証明し、状態=凸集合の点、効果=affine な関数が、第4部の密度行列・第8部の線形汎関数・第9部第2章の Busch の定理とどう対応するかを表にした。次の 第9部第5章 では、この枠に操作的な公理を足して、状態空間が球であり合成系がテンソル積であることを導く。

この章の道具

  • 一般確率論の系:状態空間 S\mathcal S(凸)・効果 e:S→[0,1]e:\mathcal S\to[0,1](affine)・測定 ∑kek=u\sum_ke_k=u・変換(S→S\mathcal S\to\mathcal S の affine な写像)。
  • 単体 ⇔ 分解が一意(定理 9.4.3)。古典=単体。
  • 量子ビット:∣r∣≤1\lvert \bm{r}\rvert \le1、効果 ∣b∣≤a≤1−∣b∣\lvert \bm{b}\rvert \le a\le1-\lvert \bm{b}\rvert、K=4K=4、N=2N=2、Tr⁡(ρ^(r)E^)=a+b⋅r\operatorname{Tr}(\hat\rho(\bm{r})\hat E)=a+\bm{b}\cdot\bm{r}。
  • 緩和 Φt\Phi_t が球を球へ写す ⇔ λ2≤μ\lambda^2\le\mu ⇔ T2≤2T1T_2\le2T_1。
  • PR 箱:a⊕b=xya\oplus b=xy、無信号、S=4S=4、NS\mathcal{NS} の頂点(24個のうち8個)。L\mathcal L(S≤2S\le2)⊂Q\subset\mathcal Q(S≤22S\le2\sqrt2)⊂NS\subset\mathcal{NS}(S≤4S\le4)。
  • NN は状態空間から単体の上への affine な写像の最大の次元で決まる(正方形・球では N=2N=2)。

総合問題 3つの状態空間で、混合・緩和・相関・操舵を通して比べる ★★★

オリジナル量子ビット(Bloch 球)、古典ビット(線分)、gbit(正方形)の3つの一般確率論を考える。

  1. (1) 量子ビットの状態 r=(12,0,0)\bm{r}=(\frac12,0,0) を、純粋な状態の混合として2通りに書け(1つは ρ^\hat\rho の固有ベクトルで、もう1つは zz 方向の弦の両端で)。古典ビットの状態 (34,14)(\frac34,\frac14) の分解と比べよ。(使う道具:9.4.2節・9.4.3節、第4部第3章)
  2. (2) 共通例題②で Δ=0\Delta=0 とし、∣g⟩| g \rangle から Ωt=π2\Omega t=\frac\pi2 まで駆動した後、駆動を切って自然放出だけ(T2=2T1T_2=2T_1)で時間 T1T_1 待つ。最後の r\bm{r}、∣r∣\lvert \bm{r}\rvert、PeP_e を求め、T2=2T1T_2=2T_1 が命題 9.4.5 の境目であることが ∣r∣\lvert \bm{r}\rvert の式にどう現れるかを述べよ。(使う道具:9.4.3節、第4部第1章、近似の数理 第14章)
  3. (3) 例題 9.4.5 の量子の箱 p1/2p_{1/\sqrt2} を、PR 箱と局所的な箱の混合 wpPR+(1−w)pLwp_{\mathrm{PR}}+(1-w)p_{\mathcal L} に書く。ww の最小値と、そのときの pLp_{\mathcal L} を求めよ。(使う道具:9.4.4節、第9部第3章、相対エントロピーから情報と物理を組み立てる 第3部第5章)
  4. (4) PR 箱で、A が入力 xx を選んで出力 aa を得たときの B の条件付きの状態(gbit の点 (Pr⁡(b=0∣y=0),Pr⁡(b=0∣y=1))(\Pr(b=0|y=0),\Pr(b=0|y=1)))を4通りすべて求め、B の周辺の状態の2通りの分解になっていることを示せ。信号が送れない理由を状態空間の言葉で述べよ。(使う道具:9.4.4節・9.4.2節、第4部第3章の操舵)
  5. (5) (1)〜(4) を踏まえて、古典ビットで (4) と同じ操舵が起きない理由と、量子ビットで操舵が起きても相関が 222\sqrt2 を超えない理由として、この章で見た状態空間の違いを挙げよ。(使う道具:9.4.5節)
解答

(1) ρ^=12(1^+12σx)\hat\rho=\frac12(\hat 1+\frac12\sigma_x) の固有値は 34\frac34 と 14\frac14、固有ベクトルは σx=±1\sigma_x=\pm1 の状態なので、r=34(1,0,0)+14(−1,0,0)\bm{r}=\frac34(1,0,0)+\frac14(-1,0,0)。zz 方向の弦は r+sez\bm{r}+s\bm{e}_z が球面に当たる s=±32s=\pm\frac{\sqrt3}{2} で終わり、r=12(12,0,32)+12(12,0,−32)\bm{r}=\frac12\bigl(\frac12,0,\frac{\sqrt3}{2}\bigr)+\frac12\bigl(\frac12,0,-\frac{\sqrt3}{2}\bigr)。どちらも純粋な状態の混合で、球の点はこのように無数の弦の交点になる。古典ビットの状態空間は線分(単体)なので、(34,14)=34δ1+14δ2(\frac34,\frac14)=\frac34\bm{\delta}_1+\frac14\bm{\delta}_2 の1通りしかない。

(2) Δ=0\Delta=0 では (9.4.5) が r=(0,−sin⁡Ωt,−cos⁡Ωt)\bm{r}=(0,-\sin\Omega t,-\cos\Omega t) になり、Ωt=π2\Omega t=\frac\pi2 で r=(0,−1,0)\bm{r}=(0,-1,0)。次に (9.4.8) を t=T1t=T_1、μ=e−1\mu=\mathrm{e}^{-1}、λ=e−T1/T2=e−1/2\lambda=\mathrm{e}^{-T_1/T_2}=\mathrm{e}^{-1/2} で当てると

r=(0, −e−1/2, −1+e−1)≈(0,−0.6065,−0.6321),Pe=1+rz2=e−12≈0.184.\bm{r}=\bigl(0,\,-\mathrm{e}^{-1/2},\,-1+\mathrm{e}^{-1}\bigr)\approx(0,-0.6065,-0.6321),\qquad P_e=\frac{1+r_z}{2}=\frac{\mathrm{e}^{-1}}{2}\approx0.184 .

長さは ∣r∣2=λ2+(1−μ)2\lvert \bm{r}\rvert ^2=\lambda^2+(1-\mu)^2 で、T2=2T1T_2=2T_1 では λ2=μ\lambda^2=\mu なので ∣r∣2=1−μ+μ2≈0.768\lvert \bm{r}\rvert ^2=1-\mu+\mu^2\approx0.768、∣r∣≈0.876\lvert \bm{r}\rvert \approx0.876 である。境目 λ2=μ\lambda^2=\mu では、南極の近くの純粋な状態の像が球面に接したまま動く(図 9.4.2 の曲率の一致)。(0,−1,0)(0,-1,0) は南極から離れた赤道の点なので、像は球面から離れて ∣r∣<1\lvert \bm{r}\rvert <1 になる。検算では Lindblad 方程式を直接積分して同じ r\bm{r} を得た。

(3) 相関で見ると Exy(p1/2)=12(−1)xyE_{xy}(p_{1/\sqrt2})=\frac1{\sqrt2}(-1)^{xy} なので S=22S=2\sqrt2。PR 箱は S=4S=4、局所的な箱は S≤2S\le2 なので、22=4w+(1−w)SL≤4w+2(1−w)2\sqrt2=4w+(1-w)S_{\mathcal L}\le4w+2(1-w) から w≥2−1≈0.414w\ge\sqrt2-1\approx0.414。w=2−1w=\sqrt2-1 のとき pL=(p1/2−wpPR)/(1−w)p_{\mathcal L}=\bigl(p_{1/\sqrt2}-wp_{\mathrm{PR}}\bigr)/(1-w) の相関は 12−(2−1)2−2(−1)xy=12(−1)xy\frac{\frac1{\sqrt2}-(\sqrt2-1)}{2-\sqrt2}(-1)^{xy}=\frac12(-1)^{xy} で、pL=p1/2p_{\mathcal L}=p_{1/2} である。p1/2p_{1/2} は S=2S=2 で、16個の決定的な戦略の混合に書ける(検算では線形計画で確かめた)ので局所的である。よって p1/2=(2−1)pPR+(2−2)p1/2p_{1/\sqrt2}=(\sqrt2-1)p_{\mathrm{PR}}+(2-\sqrt2)p_{1/2} で、ww の最小値は 2−1\sqrt2-1。

(4) PR 箱の条件付き確率は p(b∣y;x,a)=p(ab∣xy)/p(a∣x)=1p(b|y;x,a)=p(ab|xy)/p(a|x)=1(b=a⊕xyb=a\oplus xy)か 00 なので、条件付きの状態は正方形の頂点になる。x=0x=0 では b=ab=a で、a=0a=0 のとき (1,1)(1,1)、a=1a=1 のとき (0,0)(0,0)。x=1x=1 では b=a⊕yb=a\oplus y で、a=0a=0 のとき (1,0)(1,0)、a=1a=1 のとき (0,1)(0,1) である。aa はどちらも確率 12\frac12 で出るので、B の状態は x=0x=0 なら 12(1,1)+12(0,0)\frac12(1,1)+\frac12(0,0)、x=1x=1 なら 12(1,0)+12(0,1)\frac12(1,0)+\frac12(0,1) の混合で、どちらも中心 (12,12)(\frac12,\frac12) に等しい。2本の対角線による中心の2通りの分解(図 9.4.1)を、A が入力で選んでいる。B は aa を知らないので、手元の状態は xx によらず中心のままで、統計からは xx を読み取れない。分解が一意でない状態空間だから、A は異なる分解を選べても B の平均の状態を変えられない。

(5) 古典ビットの状態空間は単体なので、B の周辺の状態の分解は1通りしかなく、A がどの入力を選んでも B の条件付きの状態の組は同じ分解になる。A の選択で B の側のアンサンブルを切り替えることができないので、操舵は起きない(古典の相関は S≤2S\le2)。量子ビットでは球の弦が無数にあるので操舵は起きる(第4部第3章)。それでも SS は 222\sqrt2 を超えない。状態空間が正方形でなく球で、効果が2重の円錐((9.4.3))で、2つの測定の効果 12(1+n0⋅r)\frac12(1+\bm{n}_0\cdot\bm{r}) と 12(1+n1⋅r)\frac12(1+\bm{n}_1\cdot\bm{r}) の値は独立に 00 か 11 に決められない(gbit の頂点のように両方が確定した純粋な状態が無い)。gbit では両方の測定が確定した頂点があり、(4) のように頂点へ操舵して a⊕b=xya\oplus b=xy を4つの入力すべてで満たせる。単体・球・正方形という状態空間の形の違いが、22・222\sqrt2・44 の違いに対応している。

木下の勉強ステータス

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