物理のための微分幾何入門 第5章 §5.7
- 5.1-1 Riemann 計量ではない。ベクトル v=(1,−1) を入れると、次のように負になる。
g(v,v)=1⋅1+2⋅2⋅1⋅(−1)+1⋅1=−2<0
したがって正定値でない。行列の固有値は 3 と −1 で、符号の異なる固有値を持つ。行列式は −3 で0でないので非退化ではあり、擬 Riemann 計量にはなっている。2. 5.1-2 埋め込みのヤコビ行列の列は、次の3つである。
(cosϕ, sinϕ, 0),(−ρsinϕ, ρcosϕ, 0),(0, 0, 1)
列どうしの内積から
ds2=dρ2+ρ2dϕ2+dz2,g=ρ
を得る。体積は次のとおりである。
∫0h∫02π∫0Rρdρdϕdz=21R2⋅2π⋅h=πR2h
3. 5.1-3 角をパラメータにとると、速度の成分は (r˙,θ˙)=(eθ,1) である。
gijx˙ix˙j=e2θ+r2⋅1=2e2θ
なので、長さは次のとおりである。
L=∫02π2eθdθ=2(e2π−1)≈755.9
速度と ∂r の内積は grrr˙=eθ で、動径方向の基底の長さは1である。(5.5) から cosφ=eθ/(2eθ)=1/2 となる。どの点でも、なす角は 45∘ である。4. 5.1-4 (5.3) の行列式をとると detg′=(detJ)2detg である。座標変換では J は正則なので、(detJ)2 は正になる。したがって、2つの行列式の符号は等しい。 Minkowski 計量では detη=1⋅(−1)3=−1 で、どの座標でも行列式は負である。負の数の平方根は実数にならないので、体積要素には −g=∣g∣ を使う。Riemann 計量では行列式が正なので、絶対値を付けても付けなくても同じである。5. 5.2-1 下げた1形式の成分は grθ=0 と gθθ=r2 である。したがって (∂θ)♭=r2dθ となる。6. 5.2-2 逆計量は gθθ=a−2 で、df=−sinθdθ である。勾配の成分は次のとおりである。
(gradf)θ=−a2sinθ,(gradf)φ=0
長さは gθθ(gradf)θ=sinθ/a になる。最大値 1/a は、赤道(緯度 0∘)でとる。cosθ=z/a は高さに比例するので、赤道で高さが最も速く変わることと合う。7. 5.2-3 計量の成分は g11=g22=1, g12=1/2 で、上付きの成分は v1=v2=1 である。
v1=g11v1+g12v2=23,v2=g21v1+g22v2=23
縮約は vivi=23+23=3 なので、長さは 3 である。
直交座標では a1+a2=(1+21, 23) である。長さの2乗は 49+43=3 で、長さ 3 と一致する。8. 5.2-4 逆行列の関係 (5.9) から gijgjk=δik である。したがって gij(gjkvk)=δikvk=vi となる。内積は (5.1) から g(v,w)=gijviwj である。gijvi=vj とまとめると、g(v,w)=vjwj になる。さらに wj=gjkwk を代入すると、g(v,w)=gjkvjwk を得る。9. 5.3-1 長さは ∥∂θ∥=gθθ=r=3 である。∂θ=re^θ なので、正規直交枠での成分は vθ^=hθvθ=3 である。10. 5.3-2 g=ρ で、逆計量は diag(1,ρ−2,1) である。(5.13) に入れると、次の式になる。
∇2f=ρ1∂ρ∂(ρ∂ρ∂f)+ρ21∂ϕ2∂2f+∂z2∂2f
f=ρmcosmϕ では、ρ∂ρf=mρmcosmϕ である。第1項は ρ−1∂ρ(mρmcosmϕ)=m2ρm−2cosmϕ になる。第2項は −m2ρm−2cosmϕ で、第3項は0である。合計は0になる。11. 5.3-3 球座標では g=r2sinθ である。V の成分は Vr=1 なので、(5.12) から
divV=r2sinθ1∂r∂(r2sinθ)=r2
となる。W では、gWr=sinθ が動径によらない。したがって発散は0である。
半径 r の球面を通る W の流束は、(5.11) を球面で積分して次のようになる。
∫02π∫0πgWrdθdφ=4π
流束は半径によらないので、2つの球面ではさまれた殻から出る流束の合計は0である。殻をいくら薄くしても同じなので、殻の中で発散は0である。12. 5.3-4 計量は diag(h2,h2) なので、g=h2 である。逆計量は diag(h−2,h−2) で、ggij は単位行列になる。(5.13) は
Δf=h21(∂u2f+∂w2f)
となる。
対数極座標では r=eu で、dr=eudu である。
ds2=dr2+r2dθ2=e2u(du2+dw2)
なので h=eu となり、ラプラシアンは e−2u(∂u2+∂w2) である。13. 5.4-1 v=(1,1,0,0) をとると、η(v,v)=1−1=0 である。0でないベクトルで値が0になるので、計量は正定値でない。(0,1,0,0) では値が −1 になることからも示せる。14. 5.4-2 位置とその偏微分は次のとおりである。
x=(ρcosϕ, ρsinϕ, kρ),∂ρ∂x=(cosϕ, sinϕ, k),∂ϕ∂x=(−ρsinϕ, ρcosϕ, 0)
(5.16) から
gρρ=m(1+k2),gϕϕ=mρ2,gρϕ=0
を得る。運動エネルギーは 21m((1+k2)ρ˙2+ρ2ϕ˙2) で、g=mρ1+k2 である。15. 5.4-3 (5.18) で質量の比は m2/(m1+m2)=1/4 なので、cosφ=21cosΔ である。なす角が最小になるのは、余弦が最大になる Δ=0 のときである。そのとき cosφ=1/2 なので、最小値は 60∘ である。 m2≪m1 では、根号の因子 m2/(m1+m2) が0に近づく。そのため、どの Δ でも cosφ は0に近い。運動エネルギーの大部分は上の質点が担い、上の質点は θ1 だけで動く。2つの座標の動きを結ぶのは軽い m2 だけになるので、交差項が小さくなる。16. 5.4-4 逆に解くと ct=(u+w)/2, x=(w−u)/2 である。
c2dt2−dx2=41(du+dw)2−41(dw−du)2=dudw
となる。
dudw を対称な形 21(dudw+dwdu) に直すと、成分が読める。
guu=gww=0,guw=gwu=21
したがって2つの座標基底は、どちらも長さの2乗が0で光的である。内積は η(∂u,∂w)=guw=1/2 である。座標基底が直交しないだけでなく、長さ0のベクトルにもなり得る例である。17. 5.5-1 q は長さの次元を持ち、p は運動量の次元を持つので、2つの2乗を足しても物理の意味を持たない。18. 5.5-2 変換後の変位は Δx′=3−2⋅1=1m と Δt′=1s である。紙の上の長さは、変換前が 9+1=10 で、変換後が 1+1=2 である。時間差は1 s のまま変わらない。定理 5.14 のとおり、不変なのは dt2 だけである。19. 5.5-3 2点の像は、原点と点 (λ,0) である。したがって Euclid 距離は1から λ になる。単位正方形の像は、0≤Q≤λ, 0≤P≤1/λ の長方形である。その面積は λ⋅λ−1=1 である。ヤコビ行列 diag(λ,1/λ) の行列式が1なので、どんな領域の面積も保たれる。これは dP∧dQ=dp∧dq の言い換えである。20. 5.5-4 新しい単位で測った値を p~=p/a, V~=V/b とする。1つの曲線の傾きは dp~/dV~=(b/a)dp/dV となる。どの曲線にも同じ因子が掛かるので、傾きの比は変わらない。
紙の上の傾きを s1, s2 とすると、2本の線のなす角 ψ は次の式で決まる。
tanψ=1+s1s2s1−s2
単位の取り替えで2つの傾きが k=b/a 倍になると、右辺は次のように変わる。
tanψ ⟶ 1+k2s1s2k(s1−s2)
傾きが異なり、どちらも0でなければ、k=1 でこの値は一般に元の値と異なる。
AI(Claude)が書いた教材を、木下が勉強しながら公開しています。式と数値は検算していますが、誤りが残っているかもしれません。誤りのご指摘・削除のご依頼をいただければ直します。 連絡先:support@tecktom.com