tecktom.com

この章のまとめ

2026年10月15日9分で読めますAI生成教科書『虎の巻』第2章 つなぎ:光線の解析力学

AI 生成・木下が未勉強

光学と量子エレクトロニクス 第2章 §2.7 ★★ 近軸の結像は ABCD 行列の4成分ですべて決まる。主面・焦点・Newton の式・瞳と F 値・Lagrange の不変量は、行列式 11 と放射輝度の保存の帰結。厳密な光線追跡のずれが次章の収差

光線の原理(Fermat の原理・光線の Hamiltonian・行列式 11 の ABCD 行列・エタンデュの保存)は 解析力学から様々な理論分野を組み立てる 第2部第10章で示した。この章ではそれを前提に、結像の道具を組み立てた。屈折率 nn の中の距離 dd は換算距離 d/nd/n でしか入らず、反射は光路を折り返して焦点距離 R/2R/2 のレンズとして扱うことができる。どれほど複雑な系でも屈折力 Φ=−C\Phi=-C と、式 (2.5) の2枚の主面が決まり、主面から主面への行列は薄いレンズ1枚と同じになる。焦点面から焦点面への行列は相空間の4分の1回転で、そこから Newton の式 ζζ′=ff′\zeta\zeta'=ff'、横倍率 m=−f/ζm=-f/\zeta、縦倍率 −(n2/n1)m2-(n_2/n_1)m^2、主点から測った n1/s+n2/s′=Φn_1/s+n_2/s'=\Phi が出た。光の束の太さは開口絞りとその像である瞳で決まり、2本の光線の行列式(Lagrange の不変量)が瞳の大きさと視野の角の積を保つ。像の照度は πLe/(4N2)\pi L_{\mathrm e}/(4N^2) で F 値だけで決まる。近軸を使わずに Snell の法則を1面ずつ当てると、光軸から離れた光線は手前で軸を横切り、ずれは高さの2乗から始まる。平凸レンズでは凸面を平行光の側に向けると、このずれが約 1/3.91/3.9 になる。このずれの一般の分類が第3章の収差であり、近軸の2次の Hamiltonian を ℏ→1/k0\hbar\to1/k_0 で波に戻したものが第4章のガウスビームである。

この章の道具

  • 換算距離 d/nd/n:伝搬は T(d)=(1d/n01)T(d)=\bigl(\begin{smallmatrix}1&d/n\\0&1\end{smallmatrix}\bigr)。平行平板は空気の厚さ t/nt/n。凹面鏡は展開した光路で (10−2/R1)\bigl(\begin{smallmatrix}1&0\\-2/R&1\end{smallmatrix}\bigr)。
  • 屈折力 Φ=−C\Phi=-C、後側焦点距離 n2A/Φn_2A/\Phi、主面 zH=n1(D−1)/Φz_{\mathrm H}=n_1(D-1)/\Phi, zH′=n2(A−1)/Φz_{\mathrm H'}=n_2(A-1)/\Phi、焦点距離 f=n1/Φf=n_1/\Phi, f′=n2/Φf'=n_2/\Phi、節点は主点から (n2−n1)/Φ(n_2-n_1)/\Phi。
  • 合成:Φ=Φ1+Φ2−(d/n)Φ1Φ2\Phi=\Phi_1+\Phi_2-(d/n)\Phi_1\Phi_2。
  • 焦点面から焦点面:(01/Φ−Φ0)\bigl(\begin{smallmatrix}0&1/\Phi\\-\Phi&0\end{smallmatrix}\bigr)。Newton の式 ζζ′=ff′\zeta\zeta'=ff'、m=−f/ζm=-f/\zeta、D=1/mD=1/m、縦倍率 −(n2/n1)m2-(n_2/n_1)m^2、n1/s+n2/s′=Φn_1/s+n_2/s'=\Phi。
  • Lagrange の不変量 I=xapb−xbpa\mathcal I=x_{\mathrm a}p_{\mathrm b}-x_{\mathrm b}p_{\mathrm a} は det⁡M=1\det M=1 で保存。瞳の半径×視野の角が一定。
  • F 値 N=f′/DEPN=f'/D_{\mathrm{EP}}、NA′≈1/(2N)\mathrm{NA}'\approx1/(2N)、像の照度 E′=πLeNA′2/n12≈πLe/(4N2)E'=\pi L_{\mathrm e}\mathrm{NA}'^2/n_1^2\approx\pi L_{\mathrm e}/(4N^2)。
  • 厳密な屈折:n′t′=nt+(n′cos⁡i′−ncos⁡i)Nn'\bm{t}'=n\bm{t}+(n'\cos i'-n\cos i)\bm{N}。球面1つの縦の球面収差 h2/(2nR(n−1))h^2/(2nR(n-1))。

総合問題 Kepler 型望遠鏡を行列・瞳・明るさで読む ★★

オリジナル空気中に、焦点距離 fo=500 mmf_{\mathrm o}=500\,\mathrm{mm}、直径 Do=50 mmD_{\mathrm o}=50\,\mathrm{mm} の対物レンズと、焦点距離 fe=25 mmf_{\mathrm e}=25\,\mathrm{mm} の接眼レンズを、距離 fo+fe=525 mmf_{\mathrm o}+f_{\mathrm e}=525\,\mathrm{mm} 離して置く(どちらも薄いレンズとする)。対物レンズの縁が開口絞りで、対物レンズの面がそのまま入射瞳になる。

  1. (1) (使う道具:2.2節・解析力学から様々な理論分野を組み立てる 第2部第10章の行列式 11)対物レンズの面から接眼レンズの面までの行列 MM を求め、C=0C=0 であることと AD−BC=1AD-BC=1 を確かめよ。C=0C=0 の系では焦点と主面が無限遠に去ることを説明せよ。
  2. (2) (使う道具:2.1節・2.3節)遠くの星から角 θ\theta で入る平行光が、接眼レンズを出るときの角を求め、角の倍率を求めよ。像は正立か倒立か。
  3. (3) (使う道具:2.4節)射出瞳の位置(接眼レンズからの距離)と直径を求めよ。
  4. (4) (使う道具:2.4節の Lagrange の不変量)周縁光線 (x,p)=(25 mm,0)(x,p)=(25\,\mathrm{mm},0) と主光線 (0,θ)(0,\theta) を射出瞳の面まで運び、I\mathcal I が保たれることを確かめよ。接眼レンズを通して見える視野の半角(見かけの視野)が 20∘20^\circ のとき、空で見える範囲(実視野)の半角を近軸で求めよ。
  5. (5) (使う道具:解析力学から様々な理論分野を組み立てる 第2部第10章の放射輝度の保存・2.4節の照度)夜の目の瞳の直径を 7 mm7\,\mathrm{mm} とする。点光源の星は、肉眼に比べて何倍明るく見えるか。月のように広がった物体の表面は何倍の明るさに見えるか。望遠鏡で広がった物体の表面を肉眼より明るく見ることはできないことを、放射輝度の保存から説明せよ。射出瞳の直径が目の瞳に等しくなる倍率(常用倍率)を求めよ。レンズでの吸収と反射の損失は無視する。
解答

(1) Φo=1/500\Phi_{\mathrm o}=1/500, Φe=1/25\Phi_{\mathrm e}=1/25(単位 mm−1\mathrm{mm^{-1}})を式 (2.7) の前の積に入れて

M=(1−525500525−1500−125+525500×251−52525)=(−0.055250−20).M=\begin{pmatrix}1-\frac{525}{500}&525\\-\frac1{500}-\frac1{25}+\frac{525}{500\times25}&1-\frac{525}{25}\end{pmatrix}=\begin{pmatrix}-0.05&525\\0&-20\end{pmatrix}.

C=−1500−20500+21500=0C=-\frac{1}{500}-\frac{20}{500}+\frac{21}{500}=0、AD−BC=(−0.05)(−20)−0=1AD-BC=(-0.05)(-20)-0=1。Φ=−C=0\Phi=-C=0 なので、式 (2.3)・(2.5) の焦点と主面の位置は分母が 00 で無限遠に去る。平行に入った光は平行に出て(p1=0p_1=0 なら p2=0p_2=0)、どの距離にも集まらない。このような系を無焦点系と呼ぶ。AD=1AD=1 なので、位置の倍率 AA と角の倍率 DD は互いに逆数になる。

(2) x1x_1 によらず p2=Dp1=−20 θp_2=Dp_1=-20\,\theta で、角の倍率は −fo/fe=−20-f_{\mathrm o}/f_{\mathrm e}=-20。符号が負なので像は倒立で、星の並びは上下左右が逆に見える。

(3) 射出瞳は、開口絞り(対物レンズ)を接眼レンズを通して像の側から見た像である。接眼レンズの後ろ zz までの行列 T(z)MT(z)M の右上の成分は 525−20z525-20z で、これが 00 になる z=26.25 mmz=26.25\,\mathrm{mm} に対物レンズの像ができる。そこでの位置の倍率は A=−0.05A=-0.05 なので、射出瞳の直径は 50×0.05=2.5 mm50\times0.05=2.5\,\mathrm{mm}。レンズの公式で確かめると、対物レンズは接眼レンズの前 525 mm525\,\mathrm{mm} にあるので 1525+1s′=125\frac1{525}+\frac1{s'}=\frac1{25} から s′=26.25 mms'=26.25\,\mathrm{mm}、倍率 −26.25/525=−0.05-26.25/525=-0.05 で一致する。目の瞳をこの位置に置くと、対物レンズに入ったすべての光が目に入る。

(4) 射出瞳の面までの行列は T(26.25)M=(−0.0500−20)T(26.25)M=\bigl(\begin{smallmatrix}-0.05&0\\0&-20\end{smallmatrix}\bigr) である。周縁光線は (25,0)↦(−1.25,0)(25,0)\mapsto(-1.25,0)、主光線は (0,θ)↦(0,−20θ)(0,\theta)\mapsto(0,-20\theta)。入射瞳で I=xmpc−xcpm=25θ\mathcal I=x_{\mathrm m}p_{\mathrm c}-x_{\mathrm c}p_{\mathrm m}=25\theta、射出瞳で (−1.25)(−20θ)−0=25θ(-1.25)(-20\theta)-0=25\theta で等しい。瞳の半径と視野の角の積が 25 mm×θ=1.25 mm×20θ25\,\mathrm{mm}\times\theta=1.25\,\mathrm{mm}\times20\theta と保たれている。見かけの視野の半角が 20∘20^\circ なら、近軸では実視野の半角は 20∘/20=1∘20^\circ/20=1^\circ である(大きな角では近軸の比例は崩れるが、ここでは近軸の見積もりとする)。

(5) 点光源の星は、望遠鏡が集めた光がすべて網膜の1点に集まる。集める面積は対物レンズの面積で、肉眼では目の瞳の面積なので、明るさは (50/7)2=51.0(50/7)^2=51.0 倍になる。広がった物体では事情が違う。解析力学から様々な理論分野を組み立てる 第2部第10章で示したとおり、吸収の無い系では空気中の放射輝度は変わらないので、射出瞳から目に入る光の放射輝度は月の表面の放射輝度に等しい。網膜の照度は、その放射輝度と、目の瞳のうち光で満たされた部分の面積で決まる(式 (2.16) の円錐の角は目の瞳の大きさで決まる)。肉眼では直径 7 mm7\,\mathrm{mm} の瞳全体が満たされるが、望遠鏡では直径 2.5 mm2.5\,\mathrm{mm} の射出瞳の分しか満たされないので、表面の明るさは (2.5/7)2=0.128(2.5/7)^2=0.128 倍に暗くなる。射出瞳を目の瞳より大きくしても、目の瞳より外の光は入らないので、上限は肉眼と同じ明るさである。これは放射輝度が光学系で増えないこと(Liouville の定理)の帰結で、望遠鏡で広がった物体の表面を肉眼より明るく見ることはできない。射出瞳の直径は Do/∣角の倍率∣D_{\mathrm o}/\lvert \text{角の倍率}\rvert なので、これが 7 mm7\,\mathrm{mm} に等しくなる常用倍率は 50/7=7.1450/7=7.14 倍である。これより低い倍率では射出瞳が目の瞳からはみ出して対物レンズの縁の光が無駄になり、これより高い倍率では広がった物体の表面が暗くなる。

木下の勉強ステータス

木下はまだこの記事を勉強していません。

AI(Claude)が書いた教材を、木下が勉強しながら公開しています。式と数値は検算していますが、誤りが残っているかもしれません。誤りのご指摘・削除のご依頼をいただければ直します。 連絡先:support@tecktom.com

← AI生成教科書『虎の巻』の記事一覧へ