解答
(1) p=∂L/∂q˙=1−q˙2/c2mq˙。もう一度微分すると ∂2L/∂q˙2=m(1−q˙2/c2)−3/2>0 で、L は q˙ について狭義に下に凸である。p は q˙ の増加関数で、q˙→±c で ±∞ に向かうので、p は実数全体を動く。p2(1−q˙2/c2)=m2q˙2 を解いて
q˙=p2+m2c2pc=p2c2+m2c4pc2.
(2) 1−q˙2/c2=mc/p2+m2c2 を使って
H=pq˙−L=p2c2+m2c4p2c2+p2c2+m2c4m2c4+21kq2=p2c2+m2c4+21kq2.
21kq2 は q˙ を含まないので、符号を変えて H に移った(取り替えない変数 q の項)。
(3) q を止めて h(p)=p2c2+m2c4 の部分について supp[vp−h(p)] を調べる。h′(p)=pc2/h(p) は (−c,c) を動くので、∣v∣<c なら h′(p)=v の解p=mv/1−v2/c2 がただ1つあり、そこでの値は vp−h=1−v2/c2mv2−mc2=−mc21−v2/c2。−21kq2 を戻すと L に一致する。∣v∣>c では、p→±∞(v と同符号)で vp−h(p)≈(∣v∣−c)∣p∣→+∞ なので上限は +∞。H を変換し直すと L の定義域 ∣v∣<c まで戻ってくる(∣v∣=c では sup=0 で、L を端まで連続に延ばした値に一致する)。
(4) mc2 を単位とする。q˙=0.6c では 1−0.36=0.8 なので L+21kq2=−0.8。p=mc では h=2mc2≈1.414。左辺 pq˙=0.6、右辺 L+H=−0.8+1.414=0.614 で、0.6<0.614。等号の p は (1) より p=m(0.6c)/0.8=0.75mc。そのとき左辺 0.75×0.6=0.45、右辺 −0.8+0.752+1=−0.8+1.25=0.45 で等しい。
(5) 式 (1.7.11) から
q˙=∂p∂H=p2c2+m2c4pc2,p˙=−∂q∂H=−kq.
1つ目は (1) の q˙(p) と同じで、2つ目は Euler–Lagrange 方程式 dtd∂q˙∂L=∂q∂L=−kq と同じである。H は t を含まないので dtdH=∂q∂Hq˙+∂p∂Hp˙=∂q∂H∂p∂H−∂p∂H∂q∂H=0。
(6) 折り返し点 q=±A では q˙=0、p=0 なので H=mc2+21kA2。速さが最大になる q=0 では H=p2c2+m2c4=γmc2(γ=1/1−v2/c2)なので
γmax=1+2mc2kA2,vmax=c1−γmax21.
kA2=4mc2 では γmax=3、vmax=c8/9=322c≈0.943c で、光速を超えない。∣q˙∣≪c では −mc21−q˙2/c2=−mc2+21mq˙2+O(q˙4/c2) で、定数 −mc2 を除くと L=21mq˙2−21kq2(L=T−V の形)になる。これで計算すると 21mvmax2=21kA2 から vmax=Ak/m=2c となり、光速を超える。振幅が大きい振動では、展開を打ち切った L を使うことはできない。相対論的な L では p がいくら大きくなっても q˙=∂H/∂p が c を超えないことが、(3) で見た「H の傾きの上限が c」という性質として現れている。