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この章のまとめ

2026年10月15日9分で読めますAI生成教科書『虎の巻』第2部 第1章 L=T-V の例題

AI 生成・木下が未勉強

解析力学から様々な理論分野を組み立てる 第2部 第1章 §2.1.7 ★★★ LL を書く → 循環座標で保存量 → 1自由度の有効ポテンシャル → 平衡点のまわりの振動子、という手順を4つの系で1周した

この章では、振動子・中心力の2体・剛体・多自由度の小振動の4つの系について L=T−VL=T-V を書き、同じ手順を当てた。2体と剛体の運動エネルギーは、重心を原点に選ぶと交差項が消え、重心の並進と相対運動(換算質量 mrm_{\mathrm r})または回転(慣性テンソル IijI_{ij})の和になる。LL に含まれない座標(循環座標)からは保存する運動量が出て、それを HH の中で固定すると自由度が減り、有効ポテンシャル UeffU_{\mathrm{eff}} の1自由度の問題になる。保存量を LL に代入すると遠心力の符号を誤るので、固定は HH の中で行う。平衡点のまわりで2次まで展開すると、LL は質量行列と剛性行列で書けた2次式になり、一般化固有値問題 (K−ω2M)a=0(K-\omega^2M)\bm{a}=0 を解けば独立な振動子(基準振動)の和に分かれる。

出てきたものは4つある。振動子では、時刻に依存する力によって振動子が受け取るエネルギーが、力の ω0\omega_0 の Fourier 成分だけで決まる。中心力では、回転対称性から平面運動になり、Kepler 問題だけは Runge–Lenz ベクトルという点変換で見えない保存量があって近点が固定され、軌道が閉じる。対称こまでは2つの Euler 角が循環座標で、傾きの角の有効ポテンシャルから定常歳差の2次方程式が出て、自転が速い極限で初等的な式 Mgℓ/(I3ω3)Mg\ell/(I_3\omega_3) に戻る。CO2_2 では4つの振動を数え、結合1本ごとのばねの模型が観測された振動数の比を 9% の差で再現し、結合どうしの小さな項を入れると2つの伸縮を同時に再現した。次の章(第2部第2章)では、VV の代わりに速度に依存するポテンシャル qϕ−qr˙⋅Aq\phi-q\dot{\bm{r}}\cdot\bm{A} を選び、電磁場の中の荷電粒子を同じ手順で扱う。

この章の道具

  • 重心を原点に選ぶと T=M2R˙ 2+(重心に対する運動)T=\frac M2\dot{\bm{R}}^{\,2}+(\text{重心に対する運動})。2体では mr2r˙ 2\frac{m_{\mathrm r}}2\dot{\bm{r}}^{\,2}、剛体では 12∑i,jIijωiωj\frac12\sum_{i,j}I_{ij}\omega_i\omega_j。
  • 循環座標の運動量は保存し、HH の中で固定すると UeffU_{\mathrm{eff}} の1自由度の問題になる(LL に代入しない)。
  • 平衡点のまわりでは L2=12η˙TMη˙−12ηTKηL_2=\frac12\dot\eta^{\mathsf T}M\dot\eta-\frac12\eta^{\mathsf T}K\eta。det⁡(K−ω2M)=0\det(K-\omega^2M)=0 で基準振動、零モードは並進と回転。
  • Kepler 問題の ARL=p×L−mrαr/r\bm{A}_{\mathrm{RL}}=\bm{p}\times\bm{L}-m_{\mathrm r}\alpha\bm{r}/r は保存し、ARL⋅r\bm{A}_{\mathrm{RL}}\cdot\bm{r} から軌道の式が出る。
  • 外力 F(t)F(t) の振動子が受け取るエネルギーは ∣∫Feiω0tdt∣2/(2m)\lvert \int F\mathrm{e}^{\mathrm{i}\omega_0t}\mathrm{d} t\rvert ^2/(2m)。

総合問題 球面振り子の円錐運動とそのまわりの揺れ ★★★

オリジナル長さ ℓ\ell の軽い糸の先に質量 mm のおもりを付け、糸の上端を固定して3次元で振らせる(球面振り子)。鉛直下向きから測った糸の角度を θ\theta、鉛直軸のまわりの方位角を φ\varphi とする。

  1. (1) (使う道具:2.1.1節/第1部第2章の一般化座標)LL を (θ,φ)(\theta,\varphi) で書き、循環座標と保存する運動量 pφp_\varphi を答えよ。
  2. (2) (使う道具:2.1.2節の手順2・3/第1部第8章の Hamiltonian)HH を書き、pφp_\varphi を固定して θ\theta だけの有効ポテンシャル Ueff(θ)U_{\mathrm{eff}}(\theta) を求めよ。
  3. (3) (使う道具:2.1.2節)θ\theta が一定の値 θ0\theta_0 のまま回る円錐運動の角速度 φ˙0\dot\varphi_0 を求めよ。
  4. (4) (使う道具:2.1.2節の命題 2.1.1)円錐運動からわずかにずれたときの θ\theta の振動の角振動数 Ωθ\Omega_\theta を求めよ。
  5. (5) (使う道具:2.1.3節)θ\theta が最大になってから次に最大になるまでに φ\varphi が進む角を求め、θ0→0\theta_0\to0 の極限の値を、2.1.3節の Kepler 問題・等方的な調和振動子と比べて説明せよ。
  6. (6) ℓ=1 m\ell=1\,\mathrm m, g=9.81 m s−2g=9.81\,\mathrm{m\,s^{-2}}, θ0=30∘\theta_0=30^\circ と θ0=3∘\theta_0=3^\circ で、φ˙0\dot\varphi_0・Ωθ\Omega_\theta・(5) の角を数値で求めよ。
解答

(1) おもりの位置は (ℓsin⁡θcos⁡φ, ℓsin⁡θsin⁡φ, −ℓcos⁡θ)(\ell\sin\theta\cos\varphi,\ \ell\sin\theta\sin\varphi,\ -\ell\cos\theta) で、速さの2乗は ℓ2(θ˙2+sin⁡2θ φ˙2)\ell^2(\dot\theta^2+\sin^2\theta\,\dot\varphi^2)。

L=mℓ22(θ˙2+sin⁡2θ φ˙2)+mgℓcos⁡θ.L=\frac{m\ell^2}{2}\bigl(\dot\theta^2+\sin^2\theta\,\dot\varphi^2\bigr)+mg\ell\cos\theta .

LL は φ\varphi を含まないので φ\varphi が循環座標で、pφ=mℓ2sin⁡2θ φ˙p_\varphi=m\ell^2\sin^2\theta\,\dot\varphi(鉛直軸のまわりの角運動量)が保存する。質量行列は diag(mℓ2, mℓ2sin⁡2θ)\mathrm{diag}(m\ell^2,\ m\ell^2\sin^2\theta) で、θ\theta によっている。

(2) TT は速度の2次の同次式なので H=T+VH=T+V で、pθ=mℓ2θ˙p_\theta=m\ell^2\dot\theta, φ˙=pφ/(mℓ2sin⁡2θ)\dot\varphi=p_\varphi/(m\ell^2\sin^2\theta) から

H=pθ22mℓ2+Ueff(θ),Ueff(θ)=pφ22mℓ2sin⁡2θ−mgℓcos⁡θ.H=\frac{p_\theta^2}{2m\ell^2}+U_{\mathrm{eff}}(\theta),\qquad U_{\mathrm{eff}}(\theta)=\frac{p_\varphi^2}{2m\ell^2\sin^2\theta}-mg\ell\cos\theta .

第1項は θ→0\theta\to0 で無限大になる遠心力の壁、第2項は重力で、pφ≠0p_\varphi\neq0 なら 0<θ<π0<\theta<\pi の間に極小が1つある。

(3) Ueff′(θ)=−pφ2cos⁡θmℓ2sin⁡3θ+mgℓsin⁡θ=0U_{\mathrm{eff}}'(\theta)=-\dfrac{p_\varphi^2\cos\theta}{m\ell^2\sin^3\theta}+mg\ell\sin\theta=0 から pφ2=m2gℓ3sin⁡4θ0/cos⁡θ0p_\varphi^2=m^2g\ell^3\sin^4\theta_0/\cos\theta_0。φ˙0=pφ/(mℓ2sin⁡2θ0)\dot\varphi_0=p_\varphi/(m\ell^2\sin^2\theta_0) に入れると

φ˙02=gℓcos⁡θ0.\dot\varphi_0^2=\frac{g}{\ell\cos\theta_0}.

(4) 1自由度の2次の展開で、質量は mℓ2m\ell^2、剛性は Ueff′′(θ0)U_{\mathrm{eff}}''(\theta_0) である。ddθ(−cos⁡θsin⁡3θ)=sin⁡2θ+3cos⁡2θsin⁡4θ\frac{\mathrm{d} }{\mathrm{d} \theta}\Bigl(-\dfrac{\cos\theta}{\sin^3\theta}\Bigr)=\dfrac{\sin^2\theta+3\cos^2\theta}{\sin^4\theta} を使い、(3) の pφ2p_\varphi^2 を入れると

Ueff′′(θ0)=mgℓ sin⁡2θ0+3cos⁡2θ0cos⁡θ0+mgℓcos⁡θ0=mgℓ 1+3cos⁡2θ0cos⁡θ0,Ωθ2=gℓ⋅1+3cos⁡2θ0cos⁡θ0.U_{\mathrm{eff}}''(\theta_0)=mg\ell\,\frac{\sin^2\theta_0+3\cos^2\theta_0}{\cos\theta_0}+mg\ell\cos\theta_0=mg\ell\,\frac{1+3\cos^2\theta_0}{\cos\theta_0}, \qquad \Omega_\theta^2=\frac{g}{\ell}\cdot\frac{1+3\cos^2\theta_0}{\cos\theta_0}.

(5) θ\theta の1周期 2π/Ωθ2\pi/\Omega_\theta の間に、φ\varphi はほぼ φ˙0\dot\varphi_0 の速さで進むので、進む角は

Δφ=2πφ˙0Ωθ=2π1+3cos⁡2θ0\Delta\varphi=2\pi\frac{\dot\varphi_0}{\Omega_\theta}=\frac{2\pi}{\sqrt{1+3\cos^2\theta_0}}

である。θ0→0\theta_0\to0 で 1+3=2\sqrt{1+3}=2 となり、Δφ→π\Delta\varphi\to\pi になる。θ\theta が小さいと、おもりの水平面内の位置 ρ\bm{\rho} についてV≈mg2ℓ∣ρ∣2V\approx\frac{mg}{2\ell}\lvert \bm{\rho}\rvert ^2 で、等方的な2次元調和振動子になる。その軌道は原点を中心とする楕円で、遠い点(θ\theta の最大)は半周ごと、角度 π\pi ごとに来る。Kepler 問題では同じ角が 2π2\pi(近点から近点まで1周)で、どちらも軌道が閉じる Bertrand の定理の2つの場合にあたる。θ0\theta_0 が有限だと Δφ>π\Delta\varphi>\pi になり、楕円の長軸は1回の揺れごとに公転と同じ向きに回る。球面振り子の軌道は一般に閉じない。

(6) θ0=30∘\theta_0=30^\circ では φ˙0=9.81/0.866=3.366 s−1\dot\varphi_0=\sqrt{9.81/0.866}=3.366\,\mathrm{s^{-1}}、Ωθ=3.366×1+3×0.75=3.366×1.803=6.068 s−1\Omega_\theta=3.366\times\sqrt{1+3\times0.75}=3.366\times1.803=6.068\,\mathrm{s^{-1}}、Δφ=360∘/1.803=199.7∘\Delta\varphi=360^\circ/1.803=199.7^\circ。θ\theta の振動の周期は 2π/Ωθ=1.036 s2\pi/\Omega_\theta=1.036\,\mathrm s で、円錐運動から 10−4 rad10^{-4}\,\mathrm{rad} ずらして運動方程式を数値積分すると、周期 1.0355 s1.0355\,\mathrm s と Δφ=199.7∘\Delta\varphi=199.7^\circ が得られる(scripts/verify_ch2-01.py)。θ0=3∘\theta_0=3^\circ では cos⁡θ0=0.9986\cos\theta_0=0.9986 で、φ˙0=3.134 s−1\dot\varphi_0=3.134\,\mathrm{s^{-1}}、Ωθ=6.262 s−1\Omega_\theta=6.262\,\mathrm{s^{-1}}、Δφ=180.2∘\Delta\varphi=180.2^\circ となり、ほとんど閉じた楕円である。

木下の勉強ステータス

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