統計学の復習 第15章 §15.8
§15.1 F 分布と F 分布表
- 15.1-1 式 (15.4) から F8,4(0.95)=1/F4,8(0.05)=1/3.838=0.2606。
- 15.1-2 t15(0.025)2=2.1312=4.541 で、数表の F1,15(0.05)=4.543 と丸めの範囲で一致する。T=Z/V/15(Z∼N(0,1)、V∼χ152 独立)なので T2=(Z2/1)/(V/15) で、Z2∼χ12 だから T2∼F1,15 である。P(T2>c2)=P(∣T∣>c) で、c=t15(0.025) ならこの確率は 0.05 である。
- 15.1-3 E[(U/m)2]=(m2+2m)/m2=1+2/m は有限である。E[1/V2]=cn∫0∞vn/2−3e−v/2dv は、v=0 の近くで vn/2−3 が積分可能であること、すなわち n/2−3>−1(n>4)のときに限り有限である。そのとき w=v/2 と置換して E[1/V2]=cn2n/2−2Γ(n/2−2)=4Γ(n/2)Γ(n/2−2)=(n−2)(n−4)1 である。したがって分散が有限であるのは n≥5 のときで、
V[F]=(1+m2)(n−2)(n−4)n2−(n−2)2n2=m(n−2)2(n−4)2n2(m+n−2)
である。4. 15.1-4 m=n=2 で、式 (15.3) の係数は Γ(2)/(Γ(1)Γ(1))⋅11=1、x0=1、(1+x)−2 なので f(x)=(1+x)−2 である。P(F>c)=∫c∞(1+x)−2dx=1/(1+c) で、これを 0.05 と置くと F2,2(0.05)=19 である。下側 5% 点は 1/F2,2(0.05)=1/19=0.0526 で、実際 P(F<1/19)=1−1/(1+1/19)=1−19/20=0.05 である。
§15.2 等分散性の検定・Welch の検定・母分散の比の信頼区間
- 15.2-1 (a) 誤り。棄却されなかったことは、分散が異なるという証拠が得られなかったことしか意味しない。H0 が正しいことは示されていない。(b) 正しい。F0≤Fϕ1,ϕ2(1−α/2) は 1/F0≥Fϕ2,ϕ1(α/2) と同じなので、2つの比のうち 1 以上になる方(大きい方を分子に置いた比)を、その分子の自由度を先にした上側 α/2 点と比べれば足りる。
- 15.2-2 F0=18.0/4.5=4.00。自由度は (15,10) で、4.00>3.522 なので H0:σ12=σ22 を棄却し、母分散は異なると判断する。
- 15.2-3 式 (15.6) から [4.00/3.522, 4.00×3.060]=[1.136, 12.24]。区間が 1 を含まないことは、15.2-2 で棄却されたことと一致する。
- 15.2-4 s12/n1=2.4、s22/n2=0.2 で、ν∗=2.62/(2.42/4+0.22/14)=6.76/(1.44+0.00286)=4.685。範囲は 4≤ν∗≤18 で、下端 4 に近い。Q の 2.4/2.6=92% を小さい方の標本(n1=5)が占めるので、Q のぶれはほぼその標本の自由度 4 の χ2 で決まる。
- 15.2-5 命題 15.5 の記号で a/p=b/q=c とすると a=cp、b=cq で、(a+b)2=c2(p+q)2、a2/p+b2/q=c2(p+q) なので ν∗=p+q=n1+n2−2 である。a/p=b/q は s12/(n1(n1−1))=s22/(n2(n2−1)) と同じである。n1=n2 なら、この条件は s12=s22、すなわち2つの不偏分散が等しいことである。
§15.3 分散分析の考え方と検定の多重性
- 15.3-1 組の数は (26)=15、Bonferroni の上限は 15×0.05=0.75、独立なときの誤り率は 1−0.9515=0.537。
- 15.3-2 m=1 では両辺が α で等しい。m で成り立つとすると
1−(1−α)m+1={1−(1−α)m}+(1−α)mα≤mα+α=(m+1)α
である(0<(1−α)m≤1 を使った)。よってすべての m≥1 で成り立つ。3. 15.3-3 組の数は (25)=10 なので、1回ごとの有意水準は 0.05/10=0.005。4. 15.3-4 (a) 誤り。分かるのは「全部の母平均が等しい」が否定されたことだけで、結論は「少なくとも1つの組が異なる」までである。(b) 正しい。分散分析は1回の検定なので、第1種の誤りの確率はそのまま有意水準に等しい。
§15.4 一元配置分散分析の手順
- 15.4-1 N=24、ϕA=3、ϕe=20、ϕT=23、Se=120−45=75。VA=45/3=15、Ve=75/20=3.75、F0=15/3.75=4.00。4.00>3.098 なので有意水準 5% で H0 を棄却する。
- 15.4-2 合計は T1=18、T2=36、T3=21、T=75、N=10 で、CT=752/10=562.5、∑x2=585、ST=22.5。SA=182/3+362/4+212/3−CT=108+324+147−562.5=16.5、Se=6.0。ϕA=2、ϕe=7 で、VA=8.25、Ve=0.857、F0=9.625。F0>9.547 なので、有意水準 1% でも H0 を棄却する(5% でも棄却)。群の中の偏差平方和はどの群も 2 で、Se=6 と一致する。
- 15.4-3 N=n1+n2、d=xˉ1⋅−xˉ2⋅ とする。xˉ=(n1xˉ1⋅+n2xˉ2⋅)/N なので xˉ1⋅−xˉ=n2d/N、xˉ2⋅−xˉ=−n1d/N である。
SA=n1N2n22d2+n2N2n12d2=N2n1n2(n1+n2)d2=n1+n2n1n2d2.
4. 15.4-4 定理 15.9 から F0∼Fk−1,N−k なので、定理 15.3 (1) から E[F0]=(N−k)/(N−k−2)(N−k≥3)。N=15、k=3 なら 12/10=1.2 で、1 より大きい。E[VA]/E[Ve]=1 であっても、比の期待値は期待値の比と一致しない(分母の Ve のぶれの分だけ大きくなる)。
§15.5 繰り返しのある二元配置と交互作用
- 15.5-1 ϕA=2、ϕB=3、ϕA×B=2×3=6、ϕe=3×4×(3−1)=24、ϕT=36−1=35(2+3+6+24=35)。
- 15.5-2 μ=(10+14+12+20)/4=14。行の平均は 12・16 なので a1=−2、a2=2、列の平均は 11・17 なので b1=−3、b2=3。(ab)11=10−14+2+3=1、(ab)12=14−14+2−3=−1、(ab)21=12−14−2+3=−1、(ab)22=20−14−2−3=1。B の効果は A1 で μ12−μ11=4、A2 で μ22−μ21=8 で、差は
(μ22−μ21)−(μ12−μ11)=(ab)22−(ab)21−(ab)12+(ab)11=1+1+1+1=4
である(主効果は打ち消し合い、交互作用だけが残る)。3. 15.5-3 r=1 では xˉij⋅=xij1 なので eijk=0 で、Se=0、ϕe=ab(1−1)=0 である。誤差の分散を推定する平方和が無いので Ve を作ることができない。組合せの平均のばらつきのうち主効果で説明されない部分(SA×B の式)には、交互作用と誤差の両方が入っていて、それを分ける情報がデータに無い。4. 15.5-4 xˉ1⋅⋅,…,xˉa⋅⋅ の単純平均は xˉ なので、平行移動の公式から ∑i(xˉi⋅⋅−xˉ)2=∑ixˉi⋅⋅2−axˉ2 である。br 倍して xˉi⋅⋅=Ti⋅/(br)、xˉ=T/(abr) を入れると SA=∑iTi⋅2/(br)−T2/(abr)=∑iTi⋅2/(br)−CT である。
§15.6 繰り返しのない二元配置
- 15.6-1 ϕA=3、ϕB=4、ϕe=3×4=12、ϕT=20−1=19。
- 15.6-2 行の合計は 27・35、列の合計は 12, 15, 15, 20、総合計 62、CT=622/8=480.5、∑x2=506、ST=25.5。SA=(272+352)/4−CT=488.5−480.5=8.0、SB=(122+152+152+202)/2−CT=497−480.5=16.5、Se=25.5−8.0−16.5=1.0。ϕe=3、Ve=1/3 で FA=8.0/(1/3)=24.0。差 dj=x1j−x2j は −2, −1, −3, −2 で、dˉ=−2、sd2=(0+1+1+0)/3=2/3。t=−2/(2/3)/4=−4.899、t2=24.0 で FA に一致する。
- 15.6-3 a=b=2 では、モデル (15.18) の μ,ai,bj は残差の式 xij−xˉi⋅−xˉ⋅j+xˉ の中で打ち消し合い、残差は誤差だけで書ける。(1,1) の残差は
ε11−2ε11+ε12−2ε11+ε21+4ε11+ε12+ε21+ε22=4ε11−ε12−ε21+ε22
で、ほかの3つの残差はこれと絶対値が等しく符号だけが違う。したがって Se=4×{(ε11−ε12−ε21+ε22)/4}2=(ε11−ε12−ε21+ε22)2/4 である。括弧の中は独立な4個の和で分散は 4σ2、期待値は 0 なので E[Se]=4σ2/4=σ2=(a−1)(b−1)σ2 である。4. 15.6-4 小さくなる。A の主効果が無いとき、∑j(ab)ij=0 から xˉi⋅ は交互作用の影響を受けず E[VA]=σ2 のままである。一方 E[Ve]=σ2+∑(ab)ij2/{(a−1)(b−1)} は σ2 より大きいので、FA は全体に小さい値をとり、F 表の上側 α 点を超える確率は α より小さくなる。検定は保守的になり、その代わり本当にある主効果を見逃しやすくなる。
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