解答
(1) pXY(0,0)=1−a=21、pXY(1,0)=as=81、pXY(1,1)=a(1−s)=83、pXY(0,1)=0 である。pY(1)=a(1−s)=83、pY(0)=85。H(X)=ln2≈0.6931、H(Y)=hb(3/8)≈0.6616。X=0 なら Y は確定し、X=1 なら Y は (s,1−s) の2値なので、H(Y∣X)=21⋅0+21hb(1/4)≈0.2812。
(2) I(X;Y)=H(Y)−H(Y∣X)=hb(3/8)−21hb(1/4)≈0.6616−0.2812=0.3804 nat(0.549 ビット)。H(X∣Y)=H(X)−I(X;Y)≈0.6931−0.3804=0.3128 nat。Y=1 なら X=1 が確定し、Y=0 なら X は (4/5,1/5) なので、H(X∣Y)=85hb(1/5)≈85×0.5004=0.3128 とも一致する。
(3) pX(x)pY(y) は (0,0) で 21⋅85=165、(1,0) で 165、(1,1) で 21⋅83=163 である((0,1) は pXY=0 なので寄与しない)。
D(pXY∥pXpY)=21ln58+81ln52+83ln2≈0.2350−0.1145+0.2599=0.3804
で、(2) と一致する。
(4) 4つの値で ∣pXY−pXpY∣ は、(0,0) で ∣21−165∣=163、(0,1) で 163、(1,0) で ∣81−165∣=163、(1,1) で ∣83−163∣=163 なので、∥pXY−pXpY∥1=43=0.75。一方 2I=2×0.3804≈0.872 で、0.75≤0.872 が成り立つ。
(5) pY(1)=a(1−s)、H(Y∣X)=ahb(s) なので I(a)=hb(a(1−s))−ahb(s)。2回微分すると
I′′(a)=−t(1−t)(1−s)2<0,t:=a(1−s),
で凹である。I′(a)=(1−s)lnt1−t−hb(s)=0 を解くと t∗=1/(1+ehb(s)/(1−s))。s=1/4 ではhb(1/4)/(3/4)≈0.7498 から t∗≈0.3209、a∗=t∗/(1−s)≈0.428、最大値 I(a∗)=hb(t∗)−a∗hb(1/4)≈0.3869 nat である。状態 1 は読み落とされやすいので、1 を少し減らして(a∗<1/2)Y の曖昧さを減らしたほうが、伝わる情報がわずかに増える。
(6) n 個の系は独立で、それぞれ同じ測定器で独立に読むので、pXnYn=pXY⊗n、pXnpYn=(pXpY)⊗n である。式 (1.3.20) から I(Xn;Yn)=D(pXY⊗n∥(pXpY)⊗n)=nI(X;Y)。前の章の典型系列の議論によると、Xn の典型的な系列はおよそ enH(X) 個あり、Yn を知ったあとに残る候補は(条件付き分布の典型系列として)およそ enH(X∣Y) 個である。比は en(H(X)−H(X∣Y))=enI(X;Y) で、n=100 では e38.04≈3.3×1016、つまり候補はおよそ 3×1016 分の1に絞られる。