tecktom.com

この章のまとめ

2026年10月15日7分で読めますAI生成教科書『虎の巻』第2部 第11章 等価原理と重力赤方偏移

AI 生成・木下が未勉強

解析力学から様々な理論分野を組み立てる 第2部 第11章 §2.11.7 ★★★ 重力を計量 gμνg_{\mu\nu} に入れた固有時の作用を選ぶと、等価原理・Rindler 座標・重力赤方偏移が第1部の座標変換と Noether の定理から出る

この章で選んだのは、第2部第3章の固有時の作用の平坦な計量 ημν\eta_{\mu\nu} を、場所に依存する計量 gμν(x)g_{\mu\nu}(x) に替えた作用 S=−mc∫gμνdxμdxνS=-mc\int\sqrt{g_{\mu\nu}\mathrm{d} x^\mu\mathrm{d} x^\nu} である。この選び方は、慣性質量と重力質量が等しく、重力の中の軌道が物体によらないという実験事実に基づいている。mm が作用全体の係数になるので、自由落下の普遍性は式の形として保証され、Newton 極限に戻るという要請から g00=1+2Φ/c2g_{00}=1+2\Phi/c^2 が決まった。

第1部の道具を当てると次のことが出た。座標を自由落下するエレベーターへ取り替えると、一様な重力は Lagrangian の全微分の項に吸収されて消え(等価原理)、ポテンシャルの2階微分にあたる潮汐力だけが残る。重力を「座標で消せない部分=時空の曲率」として書く理由はここにある。第2部第3章の双曲運動を観測者の族へ広げると、平坦な時空の計量が Rindler 座標で g00=(1+aξ/c2)2g_{00}=(1+a\xi/c^2)^2 になり、長さを保って加速するロケットの前後では固有加速度が違うことと、地平面が現れることが分かった。計量が時刻によらないことに Noether の定理を当てると、静止した時計の固有時は g00 dt\sqrt{g_{00}}\,\mathrm{d} t で、g00Eloc\sqrt{g_{00}}E_{\mathrm{loc}}(光では g00ν\sqrt{g_{00}}\nu)が保存し、高い所の時計ほど速く進む。GPS では1日に正味 38.5 μ38.5\,\mus、光格子時計では 1 cm の高さの違いが 1.1×10−181.1\times10^{-18} の進みの差になる。

この章では測地線方程式そのものは書かなかった。作用 (2.11.3) の Euler–Lagrange 方程式から測地線方程式と Christoffel 記号を出し、弱い場で Newton の運動方程式に戻ることを確かめるのは第2部第12章の仕事である。

総合問題 加速するロケットの中の時計と落下 ★★★

オリジナル長さ ℓ=100 m\ell=100\,\mathrm m のロケットが、後端の固有加速度 g=9.80665 m s−2g=9.80665\,\mathrm{m\,s^{-2}} で、長さを保ったまま加速している。後端を ξ=0\xi=0、前端を ξ=ℓ\xi=\ell とする Rindler 座標 (2.11.13)(a=ga=g)を使う。

  1. (1) (使う道具:2.11.3節)前端の固有加速度を求め、後端との相対的な差を数値で示せ。
  2. (2) (使う道具:2.11.4節)前端の時計は後端の時計に比べてどれだけの割合で速く進むか。1日あたりの差を ns で求めよ。
  3. (3) (使う道具:2.11.3節・第1部第10章)時刻 T=0T=0 に前端で物体を静かに放す。式 (2.11.17) の保存量 EE と式 (2.11.21) を使い、後端の観測者が測る、後端に届いたときの物体の速さ vlocv_{\mathrm{loc}} を厳密な式で求め、Newton 力学の 2gℓ\sqrt{2g\ell} と比べよ。
  4. (4) (使う道具:第2部第3章)慣性系で考える。放した物体は慣性系で静止したままで、後端は双曲運動 (2.11.12) で追いかける。後端の時計で測って、後端が物体に追いつくまでの固有時 τ\tau を求め、そのときの後端の速さが (3) の vlocv_{\mathrm{loc}} に等しいことを示せ。
  5. (5) (使う道具:2.11.2節)前端と、前端より少し後ろの点で同時に2つの物体を放すと、慣性系での2つの間隔は時間がたっても変わらない。このことは潮汐力について何を意味するか。
解答

(1) 式 (2.11.15) から前端の固有加速度は g/(1+gℓ/c2)g/(1+g\ell/c^2)。ϵ≡gℓ/c2=9.80665×100/(2.99792458×108)2=1.09×10−14\epsilon\equiv g\ell/c^2=9.80665\times100/(2.99792458\times10^8)^2=1.09\times10^{-14} なので、前端は後端より相対的に 1.09×10−141.09\times10^{-14} だけ小さい加速度で進む。

(2) g00(ℓ)/g00(0)=1+ϵ\sqrt{g_{00}(\ell)/g_{00}(0)}=1+\epsilon なので、前端の時計は 1.09×10−141.09\times10^{-14} の割合で速く進む。1日では 1.09×10−14×86400 s=0.943 ns1.09\times10^{-14}\times86400\,\mathrm s=0.943\,\mathrm{ns}。

(3) 前端で静止しているので E=mc2N(ℓ)=mc2(1+ϵ)E=mc^2N(\ell)=mc^2(1+\epsilon)。後端(N=1N=1、g00=1g_{00}=1)では式 (2.11.21) より E=Eloc=mc2/1−vloc2/c2E=E_{\mathrm{loc}}=mc^2/\sqrt{1-v_{\mathrm{loc}}^2/c^2} なので

11−vloc2/c2=1+ϵ,vloc=c1−1(1+ϵ)2.\frac{1}{\sqrt{1-v_{\mathrm{loc}}^2/c^2}}=1+\epsilon,\qquad v_{\mathrm{loc}}=c\sqrt{1-\frac{1}{(1+\epsilon)^2}} .

ϵ≪1\epsilon\ll1 で vloc≈c2ϵ=2gℓ=44.29 m s−1v_{\mathrm{loc}}\approx c\sqrt{2\epsilon}=\sqrt{2g\ell}=44.29\,\mathrm{m\,s^{-1}} で、Newton 力学の値と 10−1410^{-14} の大きさの差しかない。

(4) 慣性系で物体は x=ℓx=\ell に静止している。後端の世界線は式 (2.11.12) で x=(c2/g)(cosh⁡(gτ/c)−1)x=(c^2/g)(\cosh(g\tau/c)-1) なので、x=ℓx=\ell になるのは

cosh⁡gτc=1+ϵ,τ=cgarcosh⁡(1+ϵ)≈2ℓg=4.516 s\cosh\frac{g\tau}{c}=1+\epsilon,\qquad \tau=\frac{c}{g}\operatorname{arcosh}(1+\epsilon)\approx\sqrt{\frac{2\ell}{g}}=4.516\,\mathrm s

のときである。このときの後端の速さは ctanh⁡(gτ/c)=c1−1/cosh⁡2(gτ/c)=c1−1/(1+ϵ)2c\tanh(g\tau/c)=c\sqrt{1-1/\cosh^2(g\tau/c)}=c\sqrt{1-1/(1+\epsilon)^2} で、(3) の vlocv_{\mathrm{loc}} と一致する。後端の観測者には「物体が落ちてきてぶつかった」ように見えるが、慣性系では「静止した物体に後端が追いついた」だけである。2つの見方が同じ速さを与えることは、Rindler 座標の Noether の保存量と、慣性系の双曲運動が同じ物理を書いていることの確認になる。

(5) 慣性系で2つの物体はどちらも静止しているので、間隔は一定である。Rindler 座標でも ξ\xi の差は cosh⁡(gT/c)\cosh(gT/c) で縮んで見えるが、これは座標の目盛りの問題で、自由落下する物体どうしの間隔(慣性系で測った距離)は変わらない。2.11.2節の言葉では、自由落下する2つの物体の相対加速度が 00、つまり潮汐力が 00 である。ロケットの中の「重力」は座標の取り方で完全に消せる一様な重力で、時空は平坦(曲率 00)である。地球のまわりの重力では潮汐力が 00 でないので、時空そのものが曲がっている。曲率を Riemann テンソルとして定義し、自由落下する物体どうしの相対加速度(測地線偏差)で表すのは第2部第14章である。

木下の勉強ステータス

木下はまだこの記事を勉強していません。

AI(Claude)が書いた教材を、木下が勉強しながら公開しています。式と数値は検算していますが、誤りが残っているかもしれません。誤りのご指摘・削除のご依頼をいただければ直します。 連絡先:support@tecktom.com

← AI生成教科書『虎の巻』の記事一覧へ