この章のまとめ
AI 生成・木下が未勉強
相対エントロピーから情報と物理を組み立てる 第1部 第2章 §1.2.7 ★★★ 驚き・エントロピー・典型集合・取り違えた分布の驚きを1つの流れでまとめ、総合問題で通して使う
驚きを確率だけの関数とし、独立な出来事で足し算になることを要求すると、 の形が定数倍を除いて決まった(命題 1.2.1)。その平均が Shannon エントロピー で、一様分布と比べた相対エントロピーで と書け、 が成り立つ(命題 1.2.3)。2つの変数では連鎖律 が驚きの分解から出て、関数を通すとエントロピーは増えない。
独立同分布の長い系列では、1文字あたりの驚きが大数の法則で に集まる(AEP、定理 1.2.4)。その結果、確率のほとんどすべてが約 個の典型系列に集まり、1つ1つはほぼ等しい確率 を持つ(定理 1.2.6)。確率 を集める集合はどう選んでも指数の精度でこれより小さくできない(命題 1.2.7)。 は「長い系列で実際に起こりうる場合の数の対数を1文字あたりにしたもの」で、統計力学の とGibbs のエントロピーは、この読み方で1粒子あたり一致する。
真の分布 の系列を で評価すると、1文字あたりの驚きは に集まり(定理 1.2.8)、 が の典型系列を出す確率は の速さで小さくなる。 は、分布を取り違えたことによる余分な驚きとして、また取り違えに気づく速さの指数として現れた。 の一般の性質(非負性・相互情報量)は第1部第3章、余分な驚きを符号長として読むのは第1部第5章、確率の減り方の指数として読むのは第1部第8章で扱う。
総合問題 3文字の情報源を通して調べる ★★★
オリジナルアルファベット で、、 の情報源から独立に文字を出す。答えはビットで求めよ(必要なら nat も添えよ)。
- (1) (使う道具:1.2.1節・1.2.2節)各文字の驚きと を求め、上限 と比べて を求めよ。
- (2) (使う道具:1.2.2節の連鎖律)「a かどうか」を表す を考える。 と を求め、連鎖律 を確かめよ。
- (3) (使う道具:1.2.3節)驚きの分散 (ビット)を求め、 ビットで Chebyshev の評価により典型集合から外れる確率を 以下にできる最小の を求めよ。
- (4) (使う道具:1.2.4節) で a が4個、b と c が2個ずつの系列の数を求めよ。そのような系列1つの確率が に等しいことを示し、数が上限 と下限 の間にあることを確かめよ。
- (5) (使う道具:1.2.5節/第1部第1章の「2つの分布を比べる」読み方)3文字を等確率と仮定して符号を作ると、1文字あたり何ビット余分に要するか。また、等確率の情報源が の典型系列を出す確率は についてどの速さで小さくなるか。
解答
(1) 驚きは a が ビット、b と c が ビットである。 ビット( nat)。上限は ビットで、式 (1.2.6) から ビット( nat)である。
(2) は確率 ずつで (a)と (a でない)をとるので ビット。 なら は a に決まり、条件付きエントロピーは 、 なら は b と c が等確率で ビットなので、 ビット。 で連鎖律が成り立つ。 は の関数なので にもなっている(式 (1.2.9))。
(3) 驚きは確率 で 、確率 で ビットなので、平均 、分散 ビット( nat)。Chebyshev の評価で から 、最小の は である。
(4) 系列の数は多項係数 である。そのような系列1つの確率は で、 なので に等しい。文字の割合がちょうど に一致する系列では、驚きの和が 個の文字の驚きの平均のちょうど 倍になるからである。上限は 、下限は で、 が成り立つ。下限の は、 文字の中の a と b の個数がそれぞれ 通り以下で、「文字の割合」の種類が 以下しかないことに由来する(2値の場合が命題 1.2.9 の左の不等式)。この組の系列全体の確率は である。
(5) 等確率 と仮定すると、式 (1.2.15) から1文字あたりの驚きは ビットに集まり、真の分布で予想した場合より ビット多い。符号の長さで言えば、1文字に ビットを割り当てる符号は、 を知って作る符号より1文字あたり約 ビット長い(符号として実際に作れることは第1部第5章で示す)。等確率の情報源のもとでは全系列が等確率なので、 の典型系列が出る確率は典型集合が全体に占める割合 で、 が 増えるごとにおよそ 倍ずつ小さくなる。比べる2つの分布が と一様分布 の場合にあたり、第1部第3章で一般の に広げる。
木下の勉強ステータス
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