この章のまとめ
AI 生成・木下が未勉強
解析力学から様々な理論分野を組み立てる 第1部 第1章 §1.1.7 ★★★ 選ぶ ・ と、Legendre・Noether・Hamilton–Jacobi の3つの道具で巻全体が組まれている
この巻は、各理論を「どの または を選んだか」と「どの道具を当てたか」に分けて読む。表 1.1.1 のとおり、選ぶものは理論ごとに1行で書くことができ、当てる道具は第1部で作る共通のものである。作用 を停留させる経路が実際の運動で、投げ上げの例では、実際の経路からのずらし幅 について作用が の1次の項を持たないことを確かめた。
巻を通して使う道具のうち3つを、この章で先に使った。Legendre 変換は、凸関数を接線の傾きと切片で表し直す操作で、力学の と熱力学の が同じ操作である。Noether の定理は、変換で が変わらなければ が保存すると主張し、同じ が Poisson 括弧を通して元の変換を生成する。並進・回転・時間発展の生成子は、運動量・角運動量・ハミルトニアンである。Hamilton–Jacobi 方程式は作用を座標と時刻の関数 とみなした方程式で、波動関数を と書いた Schrödinger 方程式の の極限になっている。授業で習った運動方程式・エネルギーと運動量の保存・熱力学の関係式・交換関係は、どれもこの3つの道具のどれかを当てた結果として読み直すことができる。
次の章(第1部第2章)からは、これらの道具を1つずつ作る。第2章で配置を一般化座標で表し、第3・4章で変分の数学を物理より先に整える。
この章で先に使った道具
- 作用 の停留が運動を決める。停留の条件は Euler–Lagrange 方程式(第1部第4章で導く)。
- Legendre 変換 :、 は同じ操作。2回当てると元に戻る。
- Noether の定理: で が不変なら が保存し、 で が変換を生成する。
- Hamilton–Jacobi 方程式 : の位相の方程式の の極限。
総合問題 調和振動子を3つの道具で通して読む ★★★
オリジナル質量 、角振動数 の1次元調和振動子 を考える。
- (1) (使う道具:1.1.1節・1.1.2節の Euler–Lagrange 方程式)運動方程式を求めよ。
- (2) (使う道具:1.1.3節の Legendre 変換)正準運動量 とハミルトニアン を求めよ。
- (3) (使う道具:1.1.4節の時間発展の生成子) が時刻をあらわに含まないことから が保存することを、Poisson 括弧 で確かめよ。また一般解 を代入して の値を求め、時刻に依らないことを確かめよ。
- (4) (使う道具:1.1.5節の作用変数)エネルギー の軌道が相空間で囲む面積を求め、作用変数 が であることを示せ。
- (5) (使う道具:1.1.5節の Bohr–Sommerfeld の条件) からエネルギー準位を求め、 での準位の間隔と最低の準位を eV で求めよ。この準位が Schrödinger 方程式の固有値と一致することを、数値の対角化の結果と比べて述べよ。
解答
(1) , を Euler–Lagrange 方程式 (1.1.2) に入れて 、すなわち 。
(2) 。 を に入れると
(3) は時間の並進の生成子で、 である。Poisson 括弧の定義 (1.1.8) から 、 は時刻をあらわに含まないので 。よって は保存する。一般解では なので
で、時刻に依らない。
(4) の軌道は の楕円で、半軸は , 。面積は
は軌道が囲む面積なので 。
(5) から ()。 では準位の間隔が 、最低の準位が である。Schrödinger 方程式 を の単位で、幅 の区間を 点に分けた差分で対角化すると、小さい方から , , , が得られ、 と差分の誤差の範囲で一致する。調和振動子は、近似である Bohr–Sommerfeld の条件から厳密な準位が出る特別な場合である。一般のポテンシャルでは両者はずれ、そのずれの大きさは 第4部第7章 と 近似の数理 第7章で扱う。
木下の勉強ステータス
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