この章のまとめ
AI 生成・木下が未勉強
量子力学の様々な構成方法 第4部 第4章 §4.4.7 ★★★ 熱平衡は密度行列の構成で という1つの状態として書け、熱浴の部分トレースと Gibbs の変分原理の2通りで選ばれる。調和振動子では固有値が等比数列で、位置表示は虚時間の Mehler 核になり、混合した Gauss 波束の固有値の問題もこれで閉じる
熱平衡の系は熱浴とエネルギーをやり取りしているので、その状態はエネルギーの固有状態の混合で、1本の状態ベクトルでは書くことができない。密度行列の構成では熱平衡は という1つの状態で、それを選ぶ道が2つある。1つは、熱浴と合わせた全体のエネルギーを決め、熱浴を部分トレースで捨てる道で、熱浴の状態数の対数を1次まで展開すると が出て、全体を純粋状態にしても結果はほとんど変わらない(正準典型性)。もう1つは、エネルギーの期待値を決めてエントロピーを最大にする(温度を決めて自由エネルギーを最小にする)道で、Klein の不等式から が出る。von Neumann エントロピーは、同じ を作るアンサンブルの重みの Shannon エントロピーの最小値で、熱平衡では熱力学のエントロピーの 倍に等しい。
共通例題①では、等間隔のスペクトルから固有値が等比数列 になり、正答表の と を得た。同じ答えを、Mehler 核を虚時間 で読んで位置表示の Gauss 核から、固有値を使わずに出した。重心と差で書いた熱平衡の核は第4部第2章の混合した Gauss 波束と同じ形で、どの混合した Gauss 波束も振動数 、 の振動子の熱平衡に等しい。これで第4部第2章の固有値 、 が証明された。高温では等分配と Wigner–Kirkwood の 補正、低温では零点振動と第三法則が現れる。橋の節では、同じ が熱場二重状態の一部分・周期 の虚時間の経路の和・Gauss 型の Wigner 関数・モードごとの占有数・KMS 条件を満たす状態として書けることを並べ、有限次元では KMS 条件と Gibbs 状態が同値であることを示した。熱浴との接触で状態が へ近づいていく過程そのものは、第4部第5章(第4部第5章)の Lindblad 方程式で扱う。
総合問題 混合した Gauss 波束を熱平衡として読み、冷たい熱浴での余りを測る ★★★
オリジナル質量 の自由粒子が、第4部第2章の混合した Gauss 波束 の状態にあり、 と が与えられている(純粋度 )。
- (1) 定理 4.4.5 の と を求め、 が (4.4.20) の に一致することを確かめよ。 の分配関数 を求めよ。(使う道具:この章の第4.4.4節・第4部第2章)
- (2) の固有値・・・ を求め、第4部第2章の浄化のもつれのエントロピーと比べよ。(使う道具:この章の第4.4.2節・第4.4.3節)
- (3) この状態の Wigner 関数を書き、原点での値 と純粋度の関係を述べよ。(使う道具:この章の第4.4.6節・第5部第2章)
- (4) 粒子を振動数 の調和トラップに入れ、 の熱浴((1) より冷たい)に触れさせる。初めの状態の自由エネルギーの余り を 単位で求めよ。(使う道具:この章の第4.4.2節)
- (5) (4) の代わりにトラップを外して自由に発展させる。時刻 の位置の分散と、 を求めよ。 はどのハミルトニアンの熱平衡と読めるか。(使う道具:第4部第2章 の共通例題③・第4部第1章 の (D3)・この章の第4.4.4節)
解答
(1) (4.4.22) から 、。 なので 。(4.4.20) は を使って で一致する。。
(2) 固有値は 、、(例題 4.4.3 と同じ)。 で、直接 と計算しても同じである。第4部第2章の浄化 の Schmidt 係数の2乗はこの固有値なので、もつれのエントロピーも で、第4部第2章の の数値の結果(第4部第2章の Schmidt 係数の図)と一致する。
(3) (4.4.26) で 、 として
2つ目の形は 、 から出る。 は位置 ・運動量 の独立な Gauss 分布で、どこでも正である。 で、原点での値の 倍が純粋度に等しい(Gauss 型の では が になる)。
(4) 熱浴の状態は の熱平衡 で、初めの状態 ()と同じ の固有基底で対角である。 は固有値の分布の古典の相対エントロピーになり
(4.4.9) から 。別の道で、 でも同じ値になる。(1) の補助の温度で読めば熱平衡だった状態も、より冷たい熱浴の前では自由エネルギーの余りを持ち、その量が で測られる。
(5) 自由粒子の Heisenberg 描像 から、第4部第2章の広がりの式のとおり()。(D3) により で、ユニタリな変換は固有値を変えないので のまま一定である。 は と書けるので、時間発展させたハミルトニアン (モジュラー・ハミルトニアンを で割ったもの)の同じ逆温度 での熱平衡と読むことができる。 は と の2次式で の項を持ち、位置と運動量の相関が生まれることを表す。自由粒子の そのものの熱平衡は存在しない(第4.4.1節)ので、 はどの時刻でも、粒子の本当のハミルトニアンの熱平衡ではない。
木下の勉強ステータス
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