この章のまとめ
AI 生成・木下が未勉強
光学と量子エレクトロニクス 第34章 §34.7 ★★★ 環境は結合のスペクトル密度 に入り、その形で自然放出・Purcell 効果・真空 Rabi 分裂が1本の線に並ぶ。総合問題は Fabry–Perot 共振器の中の Rb 原子
要点
- 量子化したモードに2準位をつなぐと、回転波近似の後の結合は 、、。放出の行列要素の が、自然放出を「光子0個のモードへの誘導放出」にする。
- 原子の振幅は核 を持つ方程式に従い、Markov 近似で 。自由空間では 、スペクトルは幅 の Lorentz 型。
- 損失のある共振器は Lorentz 型の を作り、弱結合()で 、。共振器が放出の相手を増やせば速く、締め出せば遅くなる。
- 強結合()では励起が原子と共振器を行き来し、着衣状態は に分かれる。 の分裂 が真空 Rabi 分裂。コヒーレント状態の Rabi 振動は で崩壊し、 で復活する。
- 授業の黄金律は の短い時間の形で、Larmor の式からは振幅 で同じ が出る。半古典の理論は で、 が真空の揺らぎの分である。
この章で、巻の背骨の「モード」と「2準位」が初めて両方とも量子の対象になった。第18章から第29章までの原子の話は、場を古典の振幅に置き、自然放出だけを として外から入れていた。その は、原子の性質と、原子の周りのモードの並び方 の両方で決まる。 が滑らかなら指数関数の減衰、鋭い1本のピークなら Rabi 振動で、その間を がつなぐ。第35章では、この巻で置いた近似の札を並べ直し、共振器 QED が光の量子技術のどこで使われているかを地図にする(第35章)。
総合問題 Fabry–Perot 共振器の中の Rb 原子 ★★★
オリジナルRb の 780 nm の遷移()を、双極子のそろった2準位とみなす。長さ 、ビームの腰 、フィネス の Fabry–Perot 共振器の腹に原子を1個置き、共振器を遷移に共鳴させる。モードの体積は 、共振器の外への放出は とする。
- (1) (使う道具:34.2節・第20章) から を求め、Einstein の関係 と式 (34.13) から同じ が求まることを確かめよ。
- (2) (使う道具:34.1節・第5章)、、 を求めよ。
- (3) (使う道具:34.3節)協同度 を求めよ。鏡を替えてフィネスを に下げたとき、弱結合にあることを確かめ、、、光子が共振器のモードに入る割合 を求めよ。
- (4) (使う道具:34.4節)元のフィネスで、真空 Rabi 分裂の間隔と各ピークの幅を求め、強結合にあるか判定せよ。
- (5) (使う道具:34.4節・第31章のコヒーレント状態・第19章の半古典の札)共振器に平均光子数 のコヒーレント状態を入れ、原子を から始める。Rabi 振動の角周波数 、崩壊の時間 、復活の時刻 を求め、光子の寿命 と比べて、崩壊と復活が見えるかを述べよ。復活を見るのに要るフィネスの目安を で求めよ。
解答
(1) 、 で、式 (34.13) から である。第20章の縮退の無い を Einstein の関係に入れると で、式 (34.13) と同じ式になる。したがって同じ が求まる。熱平衡の議論からも真空のモードの計算からも、同じ自然放出の速さが出る。
(2) 、 で、 である。 である。
(3) 。フィネスを にすると で、 なので弱結合にある。、 で、 になる。鏡が悪いと、共振器のモードは原子の自然放出の4分の1ほどしか拾わない。
(4) で、間隔は ()、各ピークの幅は である。間隔が幅の5倍あり、 が と のどちらより大きいので強結合にある。
(5) 。崩壊の時間は 、復活の時刻は で、光子の寿命は である。崩壊は光子が漏れる前に起きるので見えるが、復活の時刻には光子はとうに漏れ出ていて見えない。 にするには を今の 倍、つまりフィネスを 程度にする必要がある。第19章で、光子数が大きい場を古典の振幅とみなす札を立てたが(第19章)、その条件は「Rabi の周期の数が より十分少ない間」で、ここでは崩壊までの にあたる。復活は、その範囲の外で初めて現れる量子の効果で、Rempe らが Q 値の非常に高い超伝導の空洞を使ったのはこのためである。
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