この章のまとめ
AI 生成・木下が未勉強
相対エントロピーから情報と物理を組み立てる 第3部 第6章 §3.6.7 ★★★ もつれは単独では何も送らないが、古典ビット・量子ビットと交換できる資源になる。交換の上限は Holevo 限界と信号を送れないことから決まり、超高密度符号の情報量は に等しい
比べる2つの状態は、Alice と Bob が共有した と、Alice の側を完全に混ぜた だった。2つの相対エントロピーは で、 を超える分 がもつれに固有の部分である。当てた性質は2つで、Alice の局所操作が を変えないこと(信号を送れないこと)と、量子データ処理不等式から出る Holevo 限界 である。
出てきたものは3つある。超高密度符号では、量子ビット1個と ebit 1組で2ビットを送ることができ、一般の共有状態で送れる量は で、もつれを使った得は だった。テレポーテーションでは、ebit 1組と古典ビット2個で未知の量子ビットを移すことができ、古典ビットが2個より少ない手続きは、超高密度符号と組み合わせると Holevo 限界と信号を送れないことに反する。雑音のある Werner 状態では、テレポーテーションが古典の上限 を超える条件()はもつれの条件と一致するが、超高密度符号で得をする条件()はそれより厳しく、もつれの使い道は手続きによって違った。
次の章(第3部第7章)では、この章で上限として使った Holevo 量が、長い符号を使えば実際に達成できること(Holevo–Schumacher–Westmoreland の定理)と、雑音のある量子チャネルの通信路容量を扱う。この章の超高密度符号は、そこで「もつれを補助に使った古典容量」の最も簡単な場合として現れる。
この章の道具
- 資源:・・。超高密度符号 、テレポーテーション 。
- 。
- 信号を送れないこと:。Holevo 限界:。
- 超高密度符号の情報量 、得は 。
- テレポーテーションの恒等式 (3.6.15)。補正 。古典ビットは2個必要。
- 標準の手続きの平均忠実度 、古典の上限 。
総合問題 部分的にもつれた対の使い道を比べる ★★★
オリジナルAlice と Bob が を共有している。 とし、 と書く。
- (1) (使う道具:第3部第2章/3.6.1節)、、 を nat で求めよ。
- (2) (使う道具:3.6.2節・3.6.3節)この対1組で超高密度符号を行ったときに送れる古典情報量 をビットで求め、もつれを使わない場合と比べよ。
- (3) (使う道具:3.6.4節・3.6.5節)この対をそのまま使って標準の手続きでテレポーテーションを行ったときの一重項の割合 と平均忠実度 を求め、古典の上限と比べよ。
- (4) (使う道具:第3部第4章 の濃縮/3.6.4節)この対を 組集めて局所操作と古典通信で に濃縮すると、およそ何組の が得られるか。それを使って誤りなく移せる量子ビットの数と、そのために要る古典ビットの数を答えよ。
- (5) (使う道具:第3部第5章 の CHSH の不等式)2量子ビットの状態の相関行列 ()について、 の大きい方から2つの固有値を とすると、CHSH の量の最大値は である(第3部第5章 定理 3.5.4)。この対の最大値を求め、局所実在論の上限 と比べよ。
解答
(1) Schmidt 係数は 。 nat。全体は純粋なので 、 nat、 nat。条件付きエントロピーが負なので、超高密度符号で得をする。
(2) 定理 3.6.4 から nat ビット。もつれを使わない1ビットより ビット多い。この得は ビットで、ちょうど を ebit で数えた値に等しい。Bob が受け取る系は4次元なので Holevo 限界は2ビットで、 に比べて ビット少ない。
(3) なので 。この手続きの平均忠実度は一般の共有状態でも なので 。古典の上限 を 上回るが、 には届かない。
(4) 純粋状態の濃縮の割合は、1組あたり を ebit で数えた値 ebit である。 組からおよそ 組の が得られる( が大きい極限での割合で、有限の では少し下回る)。それぞれで1個ずつテレポーテーションできるので、誤りなく移せる量子ビットはおよそ 個、要る古典ビットはその2倍のおよそ 個である。(3) では1組ごとに忠実度 で移したのに対し、ここでは数を 倍に減らす代わりに誤りをなくしている。
(5) で計算すると、、、 で、非対角の成分は 。 なので の固有値は で、最大値は で、上限 を超える。(2)〜(5) の4つの使い道のどれでも、この対は積状態を上回るが、上回る程度は使い道ごとに別の量(、一重項の割合、濃縮の割合、相関行列)で決まる。
木下の勉強ステータス
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