この章のまとめ
AI 生成・木下が未勉強
解析力学から様々な理論分野を組み立てる 第1部 第8章 §1.8.7 ★★★ を選ぶと運動は相空間の1階の流れになり、 と循環座標の運動量が保存し、流れは面積を保つ
正則な Lagrangian から正準運動量 を作り、速度の変数について Legendre 変換すると Hamiltonian が得られる。 の全微分を計算すると , , で、Euler–Lagrange 方程式は Hamilton 方程式 , と同値になる。同じ方程式は、 と を独立にずらす相空間の作用 の停留としても得られ、 の変分から Legendre 変換の関係が出る。
相空間の各点からは軌道がただ1本出るので、軌道は交わらない。自由度1で が時刻を含まなければ、軌道は の等高線で、振り子の相図から往復・回転・セパラトリクスの3種類の運動が読み取れる。運動に沿って なので、 が を含まなければ は保存する。運動エネルギーが速度の2次の同次式なら、 は に等しい。 が を含まなければ が保存し、自由度が1つ減る(中心力の有効ポテンシャル)。Hamilton 方程式の速度場は発散が で、流れは相空間の面積を保つ。数値積分では、この性質を守るシンプレクティックな方法がエネルギーを長時間にわたって保つ。
次の章(第1部第9章)では、相空間の点を少しだけずらす変換を考え、ずらし方を決める関数(生成子)を取り出す。時間発展は を生成子とする変換で、Hamilton 方程式 (1.8.6) はその書き方の1つになる。
この章の道具
- 正準運動量 、Hamiltonian ( を で書き直してから代入する)。
- Hamilton 方程式 , 。相空間の作用 の停留と同じ。
- 。循環座標 に共役な は保存する。
- 速度場 の発散は 。流れは相空間の面積を保つ。
総合問題 回転する輪の上のビーズ ★★★
オリジナル第1部第2章の1.2.7節の総合問題と同じ系(同じ ・回転の角速度。第2章の をここでは と書く)を相空間で見る。半径 の円形の輪が、鉛直な直径を軸として一定の角速度 で回され続けている。輪には質量 のビーズがはめてあり、摩擦なく輪に沿って動く。重力加速度を とし、輪の最下点から測った角度 でビーズの位置を表す。
- (1) (使う道具:第1部第2章・第1部第6章の時間によって動く拘束)ビーズの位置を直交座標で と によって書き、Lagrangian を求めよ。
- (2) (使う道具:第1部第7章・1.8.1節)正準運動量 と Hamiltonian を求め、 が力学的エネルギー と違う関数であることを示せ。
- (3) (使う道具:1.8.2節・1.8.3節)Hamilton 方程式を書き、平衡点をすべて求めよ。 以外の平衡点が存在するための の条件を答えよ。
- (4) (使う道具:1.8.3節の1次の展開・第1部第2章の総合問題の結果), , のとき、 の平衡点のまわりの1次の解の指数 ()と、もう1つの平衡点 の角度と、そのまわりの小振動の角振動数 を求めよ。
- (5) (使う道具:1.8.4節) が保存し、 は保存しないことを示せ。 を求め、輪を回す装置がビーズにする仕事率と一致することを確かめよ。
- (6) (使う道具:1.8.3節の相図)(3) の条件のもとで、 と での の値の差を求め、(4) の数値で あたりの値を出せ。 の近くで静止に近い状態から動き出したビーズが、 の値がこの差より小さい範囲で動くとき、輪の反対側()に移れない理由を述べよ。
解答
(1) 輪とともに回る角度は なので、ビーズの位置は 。位置が をあらわに含むことが、時間によって動く拘束を表している。微分して 、高さは なので
(2) 、 を入れて
一方、力学的エネルギーは で、 だけ違う。 が速度の2次の同次式でなく、速度を含まない項 を持つので、式 (1.8.15) が成り立たない。
(3) , 。平衡点は で、(, )か 。後者が に解 を持つ条件は 、すなわち である。 の2点がこれにあたる。
(4) (3) の2式から を消すと で、第2章の総合問題 (5) の式そのものである。平衡点のまわりの1次の展開もそこで済んでおり、 では指数 ( のとき不安定)、 では角振動数 である。同じ数値なので、第2章の値 、 がそのまま使え、 である。最下点は不安定な平衡点になっている。
(5) は をあらわに含まないので、式 (1.8.14) から 。 なので
装置は輪を角速度 で回し続けるため、鉛直軸のまわりのトルク をビーズに与える。ビーズの鉛直軸のまわりの角運動量は なので、仕事率は で、 と一致する。 は保存し、 は装置からの仕事の分だけ変わる。
(6) 。 を使うと
なので、差は
数値では , で、 あたり 。 は保存するので、 で始まった軌道は の等高線の上を動き、 の点を通れない。 を通る点はすべて を満たすので、ビーズは を越えられず、 のまわりの往復運動を続ける。 は振り子の最上点と同じ鞍点の役をしており、 の等高線がセパラトリクスになっている。
木下の勉強ステータス
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