この章のまとめ
AI 生成・木下が未勉強
解析力学から様々な理論分野を組み立てる 第1部 第10章 §1.10.7 ★★★ 対称性 → 保存量 → 生成子 → の不変性の輪を1周させる
無限小変換 で Lagrangian の変化 を計算すると、積の微分だけから Noether の恒等式 が出る。第1項は運動方程式の左辺に比例し、第2項は第4章の部分積分で捨てた端の項にあたる。変換が対称性(すべての経路で )または準対称性(すべての経路で )なら、解の上で が保存する。並進から全運動量、回転から角運動量、Galilei 変換から重心の等速運動、時刻の並進から の保存が出る。時刻をずらす変換は、時刻を止めた変分 に直してから定理を当てる。保存する量は で、 が速度の2次の同次式でない系(動く拘束)では力学的エネルギー と一致しない。
Hamilton 形式では、保存量 を生成子として相空間を動かすと、座標の動きは元の変換 に一致し、 を生成子にすると時間発展になる。逆に、時刻を陽に含まない関数 について、 で動かして が変わらないことと が保存することは同値で、 がその関係を表す。初等力学の作用反作用・中心力・仕事とエネルギーの定理による導き方は、力についての仮定を置く代わりに、この章では の対称性を仮定する。循環座標による書き方は の場合である。次の章(第1部第11章)では、式 (1.10.21) の和に Poisson 括弧という名前を付け、生成子で相空間を動かす操作を括弧1つで書く。
図 1.10.4 この章で1周した輪。 の対称性から保存量 が出て(1.10.3節)、 を生成子にすると座標の動きは元の変換に戻る(破線)。 の保存と、 で動かして が変わらないことは同値である(1.10.5節。 が時刻を陽に含まない場合)
この章の道具
- Noether の恒等式:(すべての経路で成り立つ)。
- Noether の定理:すべての経路で なら が保存する。時刻もずらすなら向きを に直して 。
- なら が保存し、一般に 。
- 保存量は生成子:。逆に 。
総合問題 らせん対称なポテンシャルの中の粒子 ★★★
オリジナル質量 の粒子が円柱座標 で
に従って動く。 は長さの次元の定数で、ポテンシャルは を通してだけ と によるので、ピッチ のらせんに沿って形が変わらない。
- (1) (使う道具:1.10.1節)変換 , , がすべての経路で を満たすことを示せ。 だけの回転、 だけの並進はそれぞれ対称性か。
- (2) (使う道具:1.10.3節/第1部第4章の Euler–Lagrange 方程式)保存量 を求めよ。また と の Euler–Lagrange 方程式から を直接確かめよ。
- (3) (使う道具:1.10.5節/第1部第8章の Hamiltonian) を正準変数で書き、 を生成子とする動きが (1) の変換を再現し、 を変えないことを示せ。
- (4) (使う道具:1.10.4節)もう1つの保存量を答えよ。それは力学的エネルギーと一致するか。
- (5) (使う道具:1.10.6節/第1部第2章の座標の取り替え) を使って一般化座標を に取り替えると が循環座標になることを示し、その共役運動量が に一致することを確かめよ。
- (6) , , (, 。単位は適当にそろえる)で、, , , から出発する。 の値を求め、 と がそれぞれ保存するかどうかを答えよ。
解答
(1) 運動エネルギーは , , と だけを含む。変換の向きは定数 なので速度は変わらず、 も変わらない。ポテンシャルの第2引数は で変わらない。よってすべての経路で 。 だけの回転では 、 だけの並進では ( は の第2引数についての偏微分)で、 が第2引数によるかぎり、どちらも単独では対称性でない。2つを比 で組み合わせたときだけ、2つの変化が打ち消し合う。
(2) , なので、定理 1.10.2 から
Euler–Lagrange 方程式は , なので、。
(3) , 。式 (1.10.7) で動かすと
( は座標を含まないので運動量は動かない)で、(1) の変換が再現される。 の運動量の部分は運動量が動かないので変わらず、 も変わらず、 の第2引数も変わらないので 。命題 1.10.3 から、これは の保存と同じことである。
(4) は時刻を陽に含まないので、 が保存する(式 (1.10.17))。円柱座標の運動エネルギーは速度の2次の同次式で、ポテンシャルは速度によらないので、 は力学的エネルギーに一致する。
(5) から で、
は を含まないので は循環座標で、共役運動量は
同じ記号 でも、座標の組が のとき( を止める)と のとき( を止める)で の意味が違い、後者の共役運動量が になる。 で をずらすことは、 を止めて を ずらす、すなわち を ずらすことなので、(1) の変換と同じである。
(6) 初めの値で 。 は保存するので運動の間ずっと である。 と は (1) で見たとおり単独の対称性を持たないので、それぞれは保存しない。 は、出発直後に が増えて になると正になり、 が から増える。そのぶん が減る。数値積分すると、 で は から の間、 は から の間を動き、 は から 程度しか外れない。
木下の勉強ステータス
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