この章のまとめ
AI 生成・木下が未勉強
光学と量子エレクトロニクス 第1章 §1.7 ★★★ 場はモード(調和振動子)、物質は Lorentz 振動子か2準位系、結合は 。比 が量子と古典を分ける
境界のある空間の電磁場は、とびとびのモードに分かれる。各モードのエネルギーは調和振動子のエネルギー と同じ形で、この分解は近似を含まない。3次元の箱のモードの数は で、周波数の2乗で増える。物質は、古典の Lorentz 振動子か量子の2準位系でモデル化する。弱い光に対しては、2つのモデルは同じ形の分極率を与え、振動子強度 でつながる。結合 に双極子近似()と回転波近似()を当てると、2準位系と光の問題は時間に依らない の行列 (1.12) になり、Rabi 振動が出る。モード1つの熱の光子数は だけで決まり、可視光は室温でほぼ真空、 のマイクロ波は の桁まで冷やして初めて光子数が まで下がる。
この巻の各章は、取り出すモード、物質のモデル、結合、出てくるもの、何を近似したか、何の実験の量で確かめるか、の順に書かれる。置いた近似ごとに第V巻(近似の数理)の言葉で札を置き、実験の量と比べてずれたときに、どの近似を見直せばよいかが分かるようにする。分極率 (屈折率と光の力)、縦モードの櫛(モード同期と光周波数コム)、Poincaré 球と Bloch 球の3本が、部をまたいで戻ってくる。
次の章(第2章)では、波長 の極限で場のモードを光線に縮め、解析力学から様々な理論分野を組み立てる 第2部第10章の光線の力学を結像と光線追跡に使う。
この章で使った見方
- 場:モード ごとに (厳密)。光子1個は 。箱のモードの数 。
- 物質:Lorentz 、2準位 、。
- 結合: → 回転波近似で 、。
- 量子と古典の境目:。 でモードは真空、原子は基底状態。
- 3本の筋: と 、光周波数コム、Poincaré 球=Bloch 球。
総合問題 集光した の光で原子を捕まえる ★★★
オリジナル遷移の波長 、双極子の行列要素 の2準位原子(例題 1.3 と同じ丸めた与値。Rb の D2 線の閉じた遷移の実の値は で、第19章で から求め、第35章の総合問題で同じ罠を解き直す)を、波長 のレーザー光(パワー )をビーム半径 に絞った焦点に置く。焦点の中心の強度は とする(ガウスビームの式。第4章)。温度は の環境とする。
- (1) (使う道具:1.4節の ) で、 と のモードの熱の光子数を見積もり、原子の初期状態とレーザー以外の光について何が言えるかを述べよ。
- (2) (使う道具:1.2節の振動子強度)この遷移の振動子強度 を求めよ。
- (3) (使う道具:1.3節の Rabi 周波数)焦点の中心の電場の振幅 と Rabi 周波数 を求め、 と を求めよ。
- (4) (使う道具:1.5節の双極子力の式 (1.16))回転波近似の と、反共鳴の項も残した式 (1.9) による を求め、それぞれ を mK で答えよ。2つの比を と で表し、この場合に回転波近似の小さいパラメータが何になっているかを述べよ。
- (5) (使う道具:1.5節の3本の筋の1つ目)同じ原子の気体(数密度 )の での屈折率 から を引いた値を、反共鳴の項を残した で求め、(4) の符号との関係を述べよ。
解答
(1) では 、 では で、熱の光子数はそれぞれ 、 である。原子は基底状態 にあり( も同じ )、レーザーのモード以外の光は熱の光子として事実上存在しない。以下では原子を から出発させ、光はレーザーの古典の電場だけとする。
(2) 、 を式 (1.10) に入れると である。総和則の上限 の約 をこの1つの遷移が持つ。原子の最も外の電子1個の応答がほぼこの遷移で決まるので、2準位系に縮めるモデルの出発点として妥当である。
(3) 、、 で、 である。 なので 、 である(赤い離調)。
(4) 、。反共鳴の項を残すと で、、 である。比は
で、回転波近似は捕獲の深さを 浅く見積もる。 は の桁で小さいが、この場合の小さいパラメータは でなく反共鳴の項と共鳴の項の比 で、これが小さくないので誤差が大きくなる。離調が光の周波数の もある遠く離れた光では、回転波近似は双極子力の大きさを正しく与えない。捕獲の深さ は室温の よりずっと小さいので、この光では、あらかじめ より低い温度まで冷やした原子しか捕まえることができない(レーザー冷却は 第26章)。
(5) 、 である。 なので で、(4) の (光の強い所へ引き寄せられる)と同じ の符号から決まる。 が非常に小さいのは気体が希薄だからで、同じ でも原子1個に働く力は強度 まで集光することによって mK の深さになる。
木下の勉強ステータス
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