この章のまとめ
AI 生成・木下が未勉強
光学と量子エレクトロニクス 第32章 §32.7 ★★★ 検出は正規順序、 は光子数の分布の幅と強度の揺らぎ。熱的な光は 、レーザーは 、1個の原子の光は 。総合問題は1個の原子の単一光子源を1台の HBT 装置で評価する
要点
- 検出器の計数の速さは正規順序の で、真空は検出器を鳴らさない。2回の検出の相関が で、 は1回鳴った後にもう1回鳴る確率の、独立な場合に対する比(式 (32.2)・(32.4))。
- 1つのモードでは 。コヒーレント状態 、熱的な状態 、 で 。 の古典の光は (命題 32.1)。ビームスプリッタと損失は を変えない。
- 熱的な光は (Siegert の関係)で、 の面積がコヒーレンス時間。時間分解能 で平均すると束の高さは に縮む(32.3節)。
- Hanbury Brown–Twiss の強度干渉計は を測り、位相の揺らぎに依らずに星の角直径を読む(32.4節)。
- 1個の原子の共鳴蛍光は (量子回帰定理)で、。背景があると 、 個の放射体で (32.5節)。
この章は、光を数える側を正規順序の期待値で書き、光を出す側を3通りに分けた。多数の独立な放射体の光は Gauss 型で、その強度の相関は場の相関 から決まり、新しい情報を持たない代わりに、位相を使わずに を測る手段(強度干渉計)になった。しきい値の上のレーザーの光は Poisson の統計で、強度が揺らがない古典の光の極限である。1個の2準位原子の光は、光子を1個出すたびに原子が基底状態へ戻ることで になり、古典の光の範囲の外にある。同じ2準位原子が、第19章では光 Bloch 方程式の定常解として光を吸収し、この章では同じ方程式の時間変化として光子の統計を決めている。光子を1個ずつ2つの入口からビームスプリッタに入れたときの干渉(Hong–Ou–Mandel の干渉)は第33章(第33章)で、原子と1つのモードの結合を共振器の中で強くする話は第34章(第34章)で扱う。
総合問題 1個の原子の単一光子源を HBT の装置で評価する ★★★
オリジナル1個の 原子を光ピンセットに捕まえ、D2 線の閉じた遷移(寿命 )を2準位原子とみなして、共鳴の光で飽和パラメータ (共鳴の値。第19章の )で照らす。蛍光をレンズで集めて 50:50 のビームスプリッタで2つに分け、2台の検出器で数える。集光から検出までの全体の効率を とする。
- (1) 原子が光を散乱する速さ と、各検出器の計数の速さを求めよ。(使う道具:第19章の光 Bloch 方程式の定常解・32.2節のビームスプリッタ)
- (2) の最初の山の位置(ns)と高さを求めよ。(使う道具:32.5節の式 (32.17)・例題 32.5)
- (3) 各検出器に の暗計数(Poisson の統計)がある。1時間の測定で、 の箱の長い の同時計数の期待値と、 の箱の期待値を求めよ。原子の光そのものの は、この箱の中では とみなしてよい。(使う道具:32.6節の式 (32.21)・32.5節の式 (32.20))
- (4) 2台の計数を足して長い窓で数えたときの Mandel の を、暗計数の無い場合とある場合について求めよ。(使う道具:32.5節の式 (32.19)・32.2節の損失と )
- (5) 原子の代わりに、同じ計数の速さのレーザーの光(第31章のコヒーレント状態)と、例題 32.3 の Doppler 幅のランプの光を入れると、(3) の の箱はどうなるかを述べよ。(使う道具:32.2節・32.3節・第22章)
解答
(1) 。定常解は (共鳴)なので、 である。検出されるのは で、ビームスプリッタで半分ずつに分かれて各検出器 になる。ビームスプリッタは を変えない(式 (32.10))。
(2) は で、。最初の山は で、、つまり 。高さは で、 の例題の より低い。揺らし方が弱いほど Rabi 振動が減衰に負けて、山はなだらかになる。
(3) 各検出器の計数は で、長い の箱は である。信号の割合は で、。 の箱の期待値は になる。例題 32.5の (3) と同じく、 の箱の中の原子の光の は の程度で、 の箱の数はほとんど暗計数で決まる。
(4) 式 (32.19) に と を入れると
で、()は が最も負になる点で、 である。光が弱すぎると散乱が少なく、強すぎると Rabi 振動の山が の面積を戻すので、中間に最小がある。暗計数は Poisson の統計で なので、足し合わせた計数の は割合 で薄まり になる。 ははっきり見えるのに、 は分散を Poisson 分布の値から しか下げない。効率の低い装置では、サブ Poisson よりアンチバンチングのほうが見やすい(32.2節)。
(5) レーザーの光は で、 の箱も長い の箱と同じ の程度になり、谷も山も無い。ランプの光は だが、 の箱で平均すると例題 32.3 の (3) のとおり 倍、つまり の程度になる。同じ計数の速さ・同じ装置で、 の箱の数が3つの光源で 、、 と分かれ、光子の統計で光源を区別することができる。
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