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この章のまとめ

2026年10月16日10分で読めますAI生成教科書『虎の巻』第1部 第15章 運動方程式から L と H を組む

AI 生成・木下が未勉強

解析力学から様々な理論分野を組み立てる 第1部 第15章 §1.15.7 ★★★ 運動方程式 → Helmholtz の条件と乗数 → LL → 正準運動量 → HH と Poisson 括弧 → 保存量と小振動 → 量子化、の手順を回路・荷電粒子・渦・生態系で1周し、直せない系の判定も得た

この章では、運動方程式だけが与えられた系を解析力学の言葉に直す手順を作った。最初の段は変分の逆問題で、運動方程式の線形化が自己随伴であること(Helmholtz の条件)が LL の在る条件である。運動方程式には逆行列を持つ乗数を掛けてよく、1自由度ではいつでも LL が作れる。2自由度以上では作れない系があり、作れても LL は一意でなく、互いに等価でない LL は別の HH と別の量子論を出す。

LL が見つかれば、その先は第1部の道具がそのまま使える。LC 回路では電荷が座標、磁束が運動量で、結合した回路の基準モードは小振動の手順で出た。Josephson 接合は振り子と同じ HH を持ち、作用変数を使うと振動数の振幅依存性と準位の間隔の非等間隔(間隔が ECE_{\mathrm C} ずつ狭くなる)が出た。Lorentz 力の Helmholtz の条件は Faraday の法則と ∇⋅B=0\nabla\cdot\bm{B}=0 そのもので、電位の存在が LL の存在と同じことであった。1階の運動方程式では座標どうしが共役になり、強い磁場の中の荷電粒子・点渦では平面の xx と yy が、Lotka–Volterra の式では個体数の対数が共役な組になった。一方、漸近安定な平衡点やリミットサイクルを持つ流れは、時刻を含まない HH の Hamilton 系にどの座標でも直せない。時刻を含む Caldirola–Kanai の LL は古典の運動を出すが、量子化すると不確定性の下限が縮む。散逸は、系と熱浴を合わせた大きな Hamilton 系から出すのがよい。

この章の道具

  • Helmholtz の条件:Aij=AjiA_{ij}=A_{ji}、Bij+Bji=2A˙ijB_{ij}+B_{ji}=2\dot A_{ij}、Cij−Cji=12ddt(Bij−Bji)C_{ij}-C_{ji}=\frac12\frac{\mathrm{d} }{\mathrm{d} t}(B_{ij}-B_{ji})。1自由度では ∂G/∂q˙=ddt∂G/∂q¨\partial G/\partial\dot q=\frac{\mathrm{d} }{\mathrm{d} t}\partial G/\partial\ddot q。
  • 1自由度の乗数 μ=∂2L/∂q˙2\mu=\partial^2L/\partial\dot q^2 は dμdt=−μ ∂F/∂q˙\frac{\mathrm{d} \mu}{\mathrm{d} t}=-\mu\,\partial F/\partial\dot q(解に沿った全微分)を満たし、いつでも作れる。減衰振動子では μ=eγt\mu=\mathrm{e}^{\gamma t}。
  • 回路:電荷を座標にすると p=Φp=\Phi(鎖交磁束)。節点の磁束を座標にすると p=qp=q。2つは (q,Φ)↦(Φ,−q)(q,\Phi)\mapsto(\Phi,-q) の正準変換。
  • Josephson 接合:H=4ECn2−EJcos⁡φH=4E_{\mathrm C}n^2-E_{\mathrm J}\cos\varphi、ℏωp=8EJEC\hbar\omega_{\mathrm p}=\sqrt{8E_{\mathrm J}E_{\mathrm C}}、準位の間隔は1段ごとに ECE_{\mathrm C} 狭くなる。
  • 1階の系 L=∑aαa(z)z˙a−H(z)L=\sum_a\alpha_a(z)\dot z_a-H(z):点渦は (xi,Γiyi)(x_i,\Gamma_iy_i)、強磁場の荷電粒子は {y,x}=1/(qeB)\{y,x\}=1/(q_{\mathrm e}B)、Lotka–Volterra は (ln⁡y,ln⁡x)(\ln y,\ln x)。
  • 引き込む集合を持つ流れには時刻を含まない HH が無い。散逸は系+熱浴の Hamiltonian から出す。

総合問題 相互インダクタンスで結んだ2つの回路と、その片方の Josephson 接合 ★★★

オリジナルL0=10 nHL_0=10\,\mathrm{nH} のコイルと C=1 pFC=1\,\mathrm{pF} のコンデンサからなる LC 回路を2つ、相互インダクタンス M=1 nHM=1\,\mathrm{nH} で結ぶ。

  1. (1) (使う道具:1.15.2節の Helmholtz の条件/第1部第5章)2つの閉路の電圧則を書き、それが Helmholtz の条件を満たすことを確かめて LL を求めよ。
  2. (2) (使う道具:1.15.3節/第2部第1章の小振動)基準モードの角振動数を求めよ。
  3. (3) (使う道具:第1部第7章・第1部第8章・第1部第11章)正準運動量が2つのコイルの磁束であることを示し、HH を磁束と電荷で書け。Poisson 括弧 {qi,Φj}\{q_i,\Phi_j\} を答えよ。
  4. (4) (使う道具:1.15.3節/第1部第14章)結合を切り(M=0M=0)、回路1のコイルを、線形のインダクタンス LJ=Φ0/(2πIc)L_{\mathrm J}=\Phi_0/(2\pi I_{\mathrm c}) が 10 nH10\,\mathrm{nH} になる Josephson 接合に取り替える。このとき電荷でなく磁束を座標にとる理由を述べ、IcI_{\mathrm c}・EJ/hE_{\mathrm J}/h・EC/hE_{\mathrm C}/h・プラズマ振動数と、最低の2つの遷移の周波数を求めよ。
  5. (5) (使う道具:1.15.5節/第1部第12章)回路2に R=0.1 ΩR=0.1\,\Omega の抵抗を直列に入れる。(q2,Φ2)(q_2,\Phi_2) の流れの発散を求め、時刻を含まない HH が無いことを説明せよ。エネルギーが 1/e1/\mathrm{e} になる時間と Q 値 ω0L0/R\omega_0L_0/R を求め、この抵抗を Hamilton 系の中に取り込むにはどうすればよいかを述べよ。
解答

(1) 閉路1の電圧則は L0q¨1+Mq¨2+q1/C=0L_0\ddot q_1+M\ddot q_2+q_1/C=0、閉路2は Mq¨1+L0q¨2+q2/C=0M\ddot q_1+L_0\ddot q_2+q_2/C=0。A=(L0MML0)A=\begin{pmatrix}L_0&M\\M&L_0\end{pmatrix} は対称で定数、B=0B=0、Cij=δij/CC_{ij}=\delta_{ij}/C も対称なので、3つの条件 (1.15.4)〜(1.15.6) はすべて成り立つ。式 (1.15.7) の構成か、運動エネルギーとポテンシャルを読み取ってL=12(L0q˙12+2Mq˙1q˙2+L0q˙22)−(q12+q22)/(2C)L=\frac12(L_0\dot q_1^2+2M\dot q_1\dot q_2+L_0\dot q_2^2)-(q_1^2+q_2^2)/(2C)(式 (1.15.13))。

(2) 式 (1.15.14) から ω+=9.535×109 s−1\omega_+=9.535\times10^9\,\mathrm{s^{-1}}(q1=q2q_1=q_2)、ω−=1.054×1010 s−1\omega_-=1.054\times10^{10}\,\mathrm{s^{-1}}(q1=−q2q_1=-q_2)。周波数では 1.518 GHz1.518\,\mathrm{GHz} と 1.678 GHz1.678\,\mathrm{GHz}。

(3) Φ1=∂L/∂q˙1=L0q˙1+Mq˙2\Phi_1=\partial L/\partial\dot q_1=L_0\dot q_1+M\dot q_2 はコイル1を貫く磁束(自分の電流の分と相手の電流の分の和)、Φ2\Phi_2 も同じ。インダクタンス行列は L02−M2=99×10−18 H2>0L_0^2-M^2=99\times10^{-18}\,\mathrm{H^2}>0 で正定値なので Legendre 変換ができ、

H=L0Φ12−2MΦ1Φ2+L0Φ222(L02−M2)+q12+q222C,{qi,Φj}=δij.H=\frac{L_0\Phi_1^2-2M\Phi_1\Phi_2+L_0\Phi_2^2}{2(L_0^2-M^2)}+\frac{q_1^2+q_2^2}{2C},\qquad \{q_i,\Phi_j\}=\delta_{ij}.

q1q_1 と Φ2\Phi_2 は括弧が 00 で、量子化すれば回路1の電荷と回路2の磁束は同時に確定できる。

(4) Josephson 接合のエネルギー −EJcos⁡(2πΦ/Φ0)-E_{\mathrm J}\cos(2\pi\Phi/\Phi_0) は磁束の簡単な関数である。電荷を座標にとると、エネルギーを電流 q˙\dot q の関数として書く必要があるが、I=Icsin⁡φI=I_{\mathrm c}\sin\varphi を φ\varphi について解くと電流の多価関数になり(∣I∣>Ic\lvert I\rvert >I_{\mathrm c} では解が無い)、LL が書けない。そこで節点の磁束を座標にとり、L=12CΦ˙2+EJcos⁡(2πΦ/Φ0)L=\frac12C\dot\Phi^2+E_{\mathrm J}\cos(2\pi\Phi/\Phi_0)(式 (1.15.17))とする。数値はIc=Φ0/(2πLJ)=2.068×10−15/(6.283×10−8)=32.9 nAI_{\mathrm c}=\Phi_0/(2\pi L_{\mathrm J})=2.068\times10^{-15}/(6.283\times10^{-8})=32.9\,\mathrm{nA}、EJ=IcΦ0/2πE_{\mathrm J}=I_{\mathrm c}\Phi_0/2\pi から EJ/h=16.3 GHzE_{\mathrm J}/h=16.3\,\mathrm{GHz}、EC/h=e2/(2Ch)=19.4 MHzE_{\mathrm C}/h=e^2/(2Ch)=19.4\,\mathrm{MHz}、EJ/EC=844E_{\mathrm J}/E_{\mathrm C}=844。プラズマ振動数は ωp=1/LJC=1.000×1010 s−1\omega_{\mathrm p}=1/\sqrt{L_{\mathrm J}C}=1.000\times10^{10}\,\mathrm{s^{-1}}(ℏωp=8EJEC\hbar\omega_{\mathrm p}=\sqrt{8E_{\mathrm J}E_{\mathrm C}} とも一致)で、周波数 1.5915 GHz1.5915\,\mathrm{GHz}。式 (1.15.21) から 0→10\to1 は 1.5915−0.0194=1.5722 GHz1.5915-0.0194=1.5722\,\mathrm{GHz}、1→21\to2 は 1.5528 GHz1.5528\,\mathrm{GHz} で、2つの遷移は 19.4 MHz19.4\,\mathrm{MHz} 離れる。

(5) 電圧則は L0q¨2+Rq˙2+q2/C=0L_0\ddot q_2+R\dot q_2+q_2/C=0 で、(q2,Φ2)(q_2,\Phi_2) の流れは q˙2=Φ2/L0\dot q_2=\Phi_2/L_0, Φ˙2=−q2/C−RΦ2/L0\dot\Phi_2=-q_2/C-R\Phi_2/L_0。発散は −R/L0-R/L_0 で、面積は e−Rt/L0\mathrm{e}^{-Rt/L_0} で縮み、すべての軌道が原点に引き込まれる。命題 1.15.2 から時刻を含まない HH は無い(時刻を含む Caldirola–Kanai 型の LL は作れる)。エネルギーは e−Rt/L0\mathrm{e}^{-Rt/L_0} で減るので 1/e1/\mathrm{e} になる時間は L0/R=100 nsL_0/R=100\,\mathrm{ns}、その間に面積も e−1=0.368\mathrm{e}^{-1}=0.368 倍になる。Q 値は ω0L0/R=1010×10−8/0.1=1000\omega_0L_0/R=10^{10}\times10^{-8}/0.1=1000。抵抗を Hamilton 系に取り込むには、抵抗を特性インピーダンス RR の無限に長い伝送線路(LC の梯子=振動子の集まり)に置き換える。伝送線路の振動子を熱浴とする式 (1.15.32) の形の HH で、回路2のエネルギーは線路を伝わって遠くへ運ばれ、全体の相空間の体積は保たれる。

木下の勉強ステータス

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AI(Claude)が書いた教材を、木下が勉強しながら公開しています。式と数値は検算していますが、誤りが残っているかもしれません。誤りのご指摘・削除のご依頼をいただければ直します。 連絡先:support@tecktom.com

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