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この章のまとめ

2026年10月15日8分で読めますAI生成教科書『虎の巻』第2部 第12章 測地線は固有時の作用の停留

AI 生成・木下が未勉強

解析力学から様々な理論分野を組み立てる 第2部 第12章 §2.12.7 ★★★ 作用 −mc∫ds-mc\int\mathrm{d} s の η\eta を g(x)g(x) に替えるだけで、測地線方程式・Newton 極限・Killing の保存量が第1部の道具から順に出る

この章で選んだのは、第2部第3章の作用 S=−mc∫dsS=-mc\int\mathrm{d} s の計量を ημν\eta_{\mu\nu} から場所による gμν(x)g_{\mu\nu}(x) に替えたものである。重力のポテンシャルを足す項は無く、重力はすべて計量に入っている。Euler–Lagrange 方程式を書いてから径数を固有時に選ぶと、測地線方程式 x¨ρ+Γρμνx˙μx˙ν=0\ddot x^\rho+\Gamma^\rho{}_{\mu\nu}\dot x^\mu\dot x^\nu=0 が出た。Christoffel 記号は計量の1階微分の組み合わせで、質量を含まないので、どの粒子も同じ世界線を進む。径数を取り替える自由度のため平方根の付いた LL は H≡0H\equiv0 を持つが、アフィン径数に限れば L2=12gμνx˙μx˙νL_2=\frac12g_{\mu\nu}\dot x^\mu\dot x^\nu に置き換えてよく、L2L_2 では Legendre 変換が使え、光の世界線も扱える。平坦な時空でも曲がった座標では Γ≠0\Gamma\neq0 で、Γ\Gamma そのものは重力の有無を判定しない。

静的な弱い場 g00≈1+2Φ/c2g_{00}\approx1+2\Phi/c^2 では、L=−mc2 dτ/dtL=-mc^2\,\mathrm{d}\tau/\mathrm{d} t の展開が −mc2+12mv2−mΦ-mc^2+\frac12mv^2-m\Phi を与え、測地線方程式の先頭の項が x¨=−∇Φ\ddot{\bm{x}}=-\nabla\Phi になった。Newton の最小作用の原理は、固有時を停留させる原理の遅い極限である。光では gijg_{ij} の寄与が g00g_{00} と同じ大きさで現れ、実効的な屈折率 n=1−2Φ/c2n=1-2\Phi/c^2 になる。計量を変えない座標の取り替え(Killing ベクトル)に Noether の定理を当てると ξμuμ\xi_\mu u^\mu が保存し、時間の並進からエネルギーと重力赤方偏移が、回転から角運動量が出た。学部の重力と慣性力は、どちらも自由落下していない座標で Γ u u\Gamma\,u\,u を右辺へ移したものである。

総合問題 弱い場の中の円軌道を保存量から解く ★★★

オリジナル質量 MM の球の外の静的な弱い場 (2.12.5)(Φ=−GM/r\Phi=-GM/r)の中で、質量 mm の粒子が赤道面 θ=π/2\theta=\pi/2 を動く。極座標で dx2=dr2+r2dφ2\mathrm{d}\bm{x}^2=\mathrm{d} r^2+r^2\mathrm{d}\varphi^2 とし、径数を固有時 τ\tau とする(ドットは τ\tau 微分)。A=1−2Φ/c2A=1-2\Phi/c^2, B=1+2Φ/c2B=1+2\Phi/c^2 と書く。

  1. (1) (使う道具:2.12.3節・2.12.5節・第1部第10章)L2L_2 を書き、tt と φ\varphi が循環座標であることから2つの保存量 E~=Bc t˙\tilde E=Bc\,\dot t(=E/(mc)=E/(mc))と ℓ=Ar2φ˙\ell=Ar^2\dot\varphi を導け。
  2. (2) (使う道具:式 (2.12.3)・第2部第3章の質量殻)gμνuμuν=c2g_{\mu\nu}u^\mu u^\nu=c^2 から、r˙2\dot r^2 を E~\tilde E, ℓ\ell, rr で表せ。
  3. (3) (使う道具:2.12.4節・第2部第1章の中心力)E~=c+e/c\tilde E=c+e/c とおき、c→∞c\to\infty の極限で (2) が Newton の中心力のエネルギーの式 12r˙2+ℓ22r2−GMr=e\frac12\dot r^2+\frac{\ell^2}{2r^2}-\frac{GM}{r}=e になることを示せ。円軌道の角速度を求めよ。
  4. (4) (使う道具:2.12.1節・第2部第11章)半径 rr の円軌道の時計の進み dτdt\frac{\mathrm{d} \tau}{\mathrm{d} t} を 1/c21/c^2 の1次で求めよ。
  5. (5) (使う道具:(4)・2.12.1節)地球(GM=3.986004×1014 m3 s−2GM=3.986004\times10^{14}\,\mathrm{m^3\,s^{-2}}1地球の GMGM は IERS Conventions (2010)(Petit, G. and Luzum, B. (eds.) (2010), IERS Technical Note No. 36)の値。下の脚注へ、赤道半径 R=6378.1 kmR=6378.1\,\mathrm{km}、自転は無視)の高度 400 km400\,\mathrm{km} の円軌道を回る時計は、地表の時計に比べて1日あたり何 μs\mu\mathrm s 進むか遅れるか。
解答

(1) L2=12[Bc2t˙2−A(r˙2+r2φ˙2)]L_2=\frac12\bigl[Bc^2\dot t^2-A(\dot r^2+r^2\dot\varphi^2)\bigr]。tt と φ\varphi は L2L_2 に現れないので、それぞれの正準運動量∂L2∂t˙=Bc2t˙\frac{\partial L_2}{\partial \dot t}=Bc^2\dot t と ∂L2∂φ˙=−Ar2φ˙\frac{\partial L_2}{\partial \dot\varphi}=-Ar^2\dot\varphi が保存する。定数倍を整えて E~=Bc t˙\tilde E=Bc\,\dot t、ℓ=Ar2φ˙\ell=Ar^2\dot\varphi とする。これは Killing ベクトル ∂0\partial_0 と ∂φ\partial_\varphi の保存量 ξμuμ\xi_\mu u^\mu で、E~\tilde E は式 (2.12.22) の E/(mc)E/(mc) にあたる。

(2) Bc2t˙2−A(r˙2+r2φ˙2)=c2Bc^2\dot t^2-A(\dot r^2+r^2\dot\varphi^2)=c^2 に t˙=E~/(Bc)\dot t=\tilde E/(Bc)、φ˙=ℓ/(Ar2)\dot\varphi=\ell/(Ar^2) を入れて

r˙2=1A(E~2B−c2)−ℓ2A2r2.\dot r^2=\frac{1}{A}\Bigl(\frac{\tilde E^2}{B}-c^2\Bigr)-\frac{\ell^2}{A^2r^2}.

(3) E~2=c2+2e+e2/c2\tilde E^2=c^2+2e+e^2/c^2、1/B=1+2GM/(rc2)+O(c−4)1/B=1+2GM/(rc^2)+\mathcal{O}(c^{-4}) なので E~2/B−c2=2e+2GM/r+O(c−2)\tilde E^2/B-c^2=2e+2GM/r+\mathcal{O}(c^{-2})。A→1A\to1 と合わせて

r˙2=2e+2GMr−ℓ2r2+O(c−2),\dot r^2=2e+\frac{2GM}{r}-\frac{\ell^2}{r^2}+\mathcal{O}(c^{-2}),

つまり 12r˙2+ℓ22r2−GMr=e\frac12\dot r^2+\frac{\ell^2}{2r^2}-\frac{GM}{r}=e で、τ≈t\tau\approx t として Newton の中心力のエネルギーの式である。有効ポテンシャル ℓ22r2−GMr\frac{\ell^2}{2r^2}-\frac{GM}{r} の極小(r˙=0\dot r=0 を保つ円軌道)は ℓ2=GMr\ell^2=GMr で、角速度は φ˙=ℓ/r2=GM/r3\dot\varphi=\ell/r^2=\sqrt{GM/r^3}(Kepler の第3法則)。

(4) 式 (2.12.6) に Φ=−GM/r\Phi=-GM/r と (3) の v2=r2φ˙2=GM/rv^2=r^2\dot\varphi^2=GM/r を入れて

dτdt=1−GMrc2−GM2rc2=1−3GM2rc2.\frac{\mathrm{d} \tau}{\mathrm{d} t}=1-\frac{GM}{rc^2}-\frac{GM}{2rc^2}=1-\frac{3GM}{2rc^2}.

v2v^2 の 1/c21/c^2 の補正は dτdt\frac{\mathrm{d} \tau}{\mathrm{d} t} に O(c−4)\mathcal{O}(c^{-4}) でしか入らないので、Newton の次数の v2v^2 で足りる。第2部第11章の式 (2.11.23) と同じ結果である。

(5) 地表の時計は 1−GM/(Rc2)1-GM/(Rc^2) なので、差は

dτ軌道dt−dτ地上dt=GMc2(1R−32r),r=R+400 km=6778.1 km.\frac{\mathrm{d} \tau_{\text{軌道}}}{\mathrm{d} t}-\frac{\mathrm{d} \tau_{\text{地上}}}{\mathrm{d} t}=\frac{GM}{c^2}\Bigl(\frac1R-\frac{3}{2r}\Bigr),\qquad r=R+400\,\mathrm{km}=6778.1\,\mathrm{km}.

GM/c2=4.435 mmGM/c^2=4.435\,\mathrm{mm}、1/R−3/(2r)=1.5679×10−7−2.2130×10−7=−6.45×10−8 m−11/R-3/(2r)=1.5679\times10^{-7}-2.2130\times10^{-7}=-6.45\times10^{-8}\,\mathrm m^{-1} で、差は −2.86×10−10-2.86\times10^{-10}。1日(86400 s86400\,\mathrm s)あたり 24.7 μs24.7\,\mu\mathrm s 遅れる。高度 400 km400\,\mathrm{km} は2つの進みが釣り合う高度 R/2=3189 kmR/2=3189\,\mathrm{km}(第2部第11章)より低いので、速さによる遅れが勝つ。地表の時計の自転による遅れ(赤道で 465 m s−1465\,\mathrm{m\,s^{-1}} として v2/(2c2)v^2/(2c^2) で1日 0.10 μs0.10\,\mu\mathrm s)は、この値に比べて小さい(地表の時計どうしの比較は例題 2.12.1)。

1 地球の GMGM は IERS Conventions (2010)(Petit, G. and Luzum, B. (eds.) (2010), IERS Technical Note No. 36)の値。

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