この章のまとめ
AI 生成・木下が未勉強
解析力学から様々な理論分野を組み立てる 第5部 第8章 §5.8.7 ★★★ ループの数は の次数で、ループ積分の発散の強さは場と結合定数の質量次元だけで数えることができる。くりこみ可能な理論では発散する振幅の種類が有限で、その形は の項と同じ
この章では、第5部第7章の Feynman 則で書いた図のうち、ループを含むものを調べた。 理論の図は外線・内線・頂点・ループの数 で特徴づけられ、 と から となって、外線の数を固定すればループの数と結合定数の次数は同じものになった。 を戻すと伝播関数は 、頂点は を運び、切断した図は に比例した。木の図は源のある Euler–Lagrange 方程式を逐次に解いたもので、0次元のおもちゃでは の最低次が作用の Legendre 変換、次の次数が2次の揺らぎの Gauss 積分になった。ループ展開は、第4部第7章の WKB と同じく、作用の停留点のまわりの の展開である。
ループ積分は Wick 回転で Euclid の積分になり、運動量の上限 で測るとタッドポールは 、泡は で発散した。発散は伝播関数が同じ点に重なる短い距離から生じ、質量や外の運動量で微分すると次数が下がるので、発散する部分は外の運動量の多項式、すなわち の項と同じ形になる。発散の強さは表面的発散次数 で数えられ、4次元の では 、QED では になった。結合定数の質量次元が正・ゼロ・負に応じて、理論は超くりこみ可能・くりこみ可能・くりこみ不可能に分かれる。QED では対称性(Furry の定理・ゲージ不変性・カイラル対称性)によって次数が下がり、実際に発散するのは3つの振幅で、すべて対数発散だった。部分図形の発散は、すべての部分図形の を調べる Weinberg の定理によって判定する。
次の第5部第9章では、この章で物差しとして使ったカットオフの代わりに、Lorentz 不変性とゲージ不変性を壊さない正則化(次元正則化)を作る。第5部第10章では、発散を の係数の取り直し(カウンター項)で吸収する。泡の対数 は、第5部第11章で の 関数 として読み直す。
この章の道具
- :、、。:。
- を戻すと切断した図は 。。木=古典解=Legendre 変換。
- Wick 回転 、、。
- 、、。
- 、。(有限)。
- 、、。4次元の で 。
- QED:。。発散は ・・ の3つ(対数)。
- Weinberg の定理:すべての部分図形で なら収束。
総合問題 次元を変えた 理論と Ginzburg の判定条件 ★★★
オリジナル 次元の Euclid 空間の 理論 を考える。統計力学の言葉では、これは第3部第10章の Ginzburg–Landau 汎関数で、 が相関長 、臨界点 は に当たる。
- (1) と を で表し、表面的発散次数が になることを示せ。(使う道具:この章の5.8.1節と5.8.4節)
- (2) で、外の運動量 の4点の結合 の1ループの補正が、 の主要項だけで と同じ大きさになる を求めよ。 ではいくらか。(使う道具:この章の5.8.3節、第5部第7章の Feynman 則)
- (3) では泡の積分は で有限である。1ループの補正の に対する比を で表し、比が になる相関長を求めよ。臨界点に近づくと何が起きるか。(使う道具:この章の5.8.4節、第3部第10章の Ginzburg の判定条件)
- (4) では はどうなるか。1ループの4点の図の を求めよ。また、無次元にした結合 は臨界点 でどうなるか。(使う道具:この章の5.8.4節、第3部第10章の平均場)
- (5) 外線の数を固定してループを1つ増やすと と はいくつ増えるか。 を戻したとき、ループを1つ増やすことは何を1つ掛けることに当たるか。(使う道具:この章の5.8.2節)
解答
(1) Euclid の作用 は無次元なので 、運動項から 、 の項から 。 の頂点は4本の足を持つので 、ループの数は 。 に を入れると
で、これは に等しい。
(2) (5.8.18) の主要項で なので、補正は 。これが に等しくなるのは
のときで、 では 、 になる。対数発散は、 が小さければ を途方もなく大きくしないと補正が目立たない。ただし補正が を減らす向きであること、その係数 が第5部第11章の 関数になることは、 の値によらない。
(3) では で、補正の比は である。比が になるのは ( なので が無次元)。臨界点に近づいて になると、カットオフによらない有限の補正が に比例して大きくなり、摂動展開も平均場(Landau 理論)も使えなくなる。第3部第10章の Ginzburg の判定条件が「 では臨界点の近くで平均場が破綻する」と述べたことの、場の理論の側からの言い直しである。超くりこみ可能()であることは、紫外では発散が少ないことと、赤外( が大きい側)では結合が強くなることの両方を意味している。
(4) では で、頂点が増えるほど が上がる(、くりこみ不可能)。1ループの4点の図は , で 。一方、無次元の結合は で、 では に近づく。相関長が長くなるほど相互作用の影響は小さくなり、臨界点の近くで平均場の結果が正しくなる。 で Ginzburg の判定条件が改善するという第3部第10章の結論と同じである。くりこみ不可能な理論では、短い距離の側では発散の種類が限りなく増えるが、長い距離では自由な理論に近づく。
(5) (5.8.4) から を固定して とすると は 、 は 増える。 を戻すと切断した図は に比例するので、ループを1つ増やすと と、頂点の が1つずつ掛かる。ループ展開は の展開で、 では木の図(古典解)だけが残る。(2) と (3) で見た「補正が に並ぶ条件」は、この展開のパラメータ に、発散や相関長からくる大きな因子が掛かった結果である。
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