この章のまとめ
AI 生成・木下が未勉強
光学と量子エレクトロニクス 第13章 §13.7 ★★★ Drude の式1本から、3つの周波数帯・プラズモン・紫外の透明が出て、バンド間遷移を1段足すと貴金属の色が出る。総合問題はアルミニウムの鏡
要点
この章は、Lorentz 振動子の共鳴を に下げるという1つの操作で金属を読んだ。反射が強いことも、紫外で透明になることも、縦の振動があることも、同じ から出た。色を出すにはバンド間遷移が要り、その吸収の段を入れると実部が Kramers–Kronig で決まるので、遷移の始まりより下の分散も同時に変わる。銀の反射の谷は、その分散の変化で の点が下がった結果である。金属の表面に沿って進む表面プラズモン(, )は、境界条件を扱う第14章(第14章)で出す。異方性のある媒質や磁場の中の電子の気体(Faraday 効果)は第15・16章(第15章・第16章)で扱う。
総合問題 アルミニウムの鏡 ★★★
オリジナルアルミニウムは原子1個あたり3個の伝導電子を持ち、その数密度を とする(Ashcroft と Mermin の表 1.1 の値)。直流の伝導度は に近い値として、Drude の式(、電子の質量 )で扱う。
- (1) 第11章の Lorentz 振動子で とした誘電関数から、 と透明になる波長 を求めよ。(使う道具:第11章・13.1節・13.4節)
- (2) と を求め、波長 ()の垂直入射の反射率を (13.8) で計算し、緩和の帯の近似 (13.13) と比べよ。(使う道具:第10章の光学定数・13.2節・13.3節)
- (3) 電子レンジの に対する表皮の深さを求め、厚さ の箔を通り抜ける電場の振幅の割合を、境界での反射を無視して見積もれ。可視光の表皮の深さも求めよ。(使う道具:13.3節・第10章の吸収係数)
- (4) 総和則 (13.10) の積分を から までで止めると、伝導電子の重みの何割が入るか。(使う道具:第12章の総和則・13.2節)
- (5) 速い電子の損失関数 (13.16) の山の位置・高さ・幅を求め、山が でなく に現れる理由を述べよ。(使う道具:13.4節)
解答
(1) Lorentz の (13.5) で とすると (13.3) で、、、 である。伝導電子が多いので、アルカリ金属(例題 13.5)より短い極端紫外まで鏡として働く。
(2) 、。 で から (13.6) と (13.8) で 、近似 と 4 桁目まで一致する(, で緩和の帯の中にある)。実際のアルミニウムは、平行なバンドの間の遷移による吸収を近赤外から可視に持ち1H. Ehrenreich, H. R. Philipp and B. Segall (1963), Physical Review 132, 1918.下の脚注へ、反射率はこの Drude だけの値より下がる。13.5 節と同じく、段を足して扱う。
(3) なので (13.12) が使え、 である。厚さ は で、振幅は 倍、強度は 倍になる。実際には入口と出口の境界でさらに強く反射されるので、箔はマイクロ波をほぼ完全に遮る。可視光では である。
(4) なので、全体 に対する割合は
である。伝導電子の吸収の重みの 94 パーセントは より下にあり、可視から上の吸収は伝導電子の外(バンド間・内殻)の重みでほぼ決まる。
(5) (13.16) は (数値で )で最大になり、そこでの値は 、半値の全幅は ほどである。速い電子は自分の電荷で縦の電場を作る。外から与えたのは電荷、つまり のほうで、物質の中の電場は になるので、損失は の虚部で決まる。 の近くでは小さな が大きな を作り、電子の気体が共鳴して振動する。光の吸収は横の場の応答 そのもので決まるので、 は で山を持たない。
1 H. Ehrenreich, H. R. Philipp and B. Segall (1963), Physical Review 132, 1918.
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