この章のまとめ
AI 生成・木下が未勉強
解析力学から様々な理論分野を組み立てる 第5部 第7章 §5.7.7 ★★★ 相互作用は の展開、自由な部分は Gauss 積分。2つを Wick の定理でつなぐと Feynman 則になり、図のループの数が の次数になる
この章では、 の相互作用を持つ Lagrangian 密度 (5.7.1) に源 を足し、生成汎関数 を経路積分で書いた。自由な部分は Gauss 積分で、平方完成すると になり、2次の作用の逆として Feynman 伝播関数 が出た。 の 積分で が極の避け方を決め、結果は第5部第2章の真空の相関 を時刻の順に並べ替えたものになった。相互作用の因子 を展開すると、各項は Gauss 分布の多項式の平均で、Wick の定理によって2つずつ組にする組み方の和になる。組にした2点を線で結んだ図が Feynman 図で、係数は図の対称因子だけで決まり、真空の泡は分母と打ち消し、 には連結な図だけが入る。最後に を戻すと、図のループの数が の次数を決め、ループの無い図は古典の場の方程式の解に、1ループは Gauss の揺らぎに当たることを見た。 の級数は、負の で理論が存在しないことから収束半径が で、漸近級数としてだけ意味を持つ。
第1部の言葉で言えば、作用 を2次の部分とそれ以外に分け、2次の部分の停留点のまわりで Gauss 積分を正確に行い、残りを展開したことになる。第4部第7章では1自由度の停留位相を、第4部第8章では経路積分の停留位相を扱った。この章はそれを場の無限個の自由度に広げ、停留点のまわりの展開を図で書く方法を作った。第5部第8章では、ループの図の運動量の積分が発散することと、その発散の強さを数える方法を扱う。第5部第9章と第5部第10章では、その発散を正則化し、くりこみで物理量の関係に書き直す。
総合問題 静的な2つの源のあいだの力:木の図と古典の場 ★★★
オリジナルこの問題では とする((5) だけ を使って SI に戻す)。自由な Klein–Gordon 場()に、2点 , に置いた静止した点源 を長い時間 だけつなぐ。 とする。
- (1) 作用 の停留点 が であること、停留点での値が であることを示せ。(使う道具:5.7.2節・第2部第5章の場の Euler–Lagrange 方程式)
- (2) を示せ。(使う道具:5.7.3節の式 (5.7.11))
- (3) のうち に依る部分が の形になることを示し、2つの源のあいだのエネルギー を求めよ。力は引力か斥力か。(使う道具:5.7.2節の式 (5.7.9)・第5部第1章の と基底エネルギー)
- (4) 同じ を、静的な古典の場の方程式 を解いてエネルギー を計算することで求めよ。この結果を、5.7.5節の の数え方で説明せよ。(使う道具:5.7.5節・第2部第5章)
- (5) 場の粒子が 中間子()のとき、力の届く距離 を SI で求め、 での因子 を計算せよ。(使う道具:第5部第2章の単位の戻し方)
解答
(1) を で変分すると 、すなわち 。式 (5.7.8) から なので がその解である( は境界条件を選ぶ)。停留点では なので、値は 。 をとると で、式 (5.7.9) の指数と一致する。Gauss 積分では停留点の値が正確な答えである。
(2) 式 (5.7.11) を で積分すると で になり、 なので
( は では要らない。最後の積分は )。
(3) の二重積分のうち、 の源と の源をつなぐ交差項は2つあり、時間の積分は長い では になるので
自分自身とつなぐ項は によらない(源1つ分の自己エネルギーで、点源では発散する)。 は源がある間の真空から真空への振幅で、長い時間では に近づくので、 は源を置いたことによる真空のエネルギーの に依る部分である。 は が小さいほど低いので、力は引力である。同じ符号の源どうしが引き合うことは、スカラー場(スピン 0)の交換による力の特徴である。 では Coulomb と同じ の形になる。この は、第5部第5章の式 (5.5.20) を木の図から出し直したものである。
(4) 1つの点源 の解は ( で 、原点を囲む流束が )。方程式を満たす では部分積分により なので、エネルギーは になる。 の交差項は で、(3) と一致する。5.7.5節の数え方では、源2つと線1本の図は 、、 で 、ループの数 の木の図である。 の中の の項は (古典の作用の値)なので、古典の場の計算と一致する。 の1次で源4つを1つの頂点につなぐ図も、、 で の木の図であり、方程式 (5.7.2) の の項を1回だけ逐次に入れた古典の補正に当たる。量子の補正はループの図から始まる。
(5) は SI で で、第5部第4章の例題 5.4.1 で求めた値である。 は で 、 で 、 で である。湯川は1935年に、核力の届く距離が原子核の大きさ程度であることから、この形のポテンシャルを使って中間子の質量を逆算した1H. Yukawa (1935), Proc. Phys.-Math. Soc. Japan 17, 48。下の脚注へ。
1 H. Yukawa (1935), Proc. Phys.-Math. Soc. Japan 17, 48。
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