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この章のまとめ

2026年10月15日11分で読めますAI生成教科書『虎の巻』第5部 第7章 経路積分から摂動展開と Feynman 則へ

AI 生成・木下が未勉強

解析力学から様々な理論分野を組み立てる 第5部 第7章 §5.7.7 ★★★ 相互作用は ei∫Lint\mathrm{e}^{\mathrm{i}\int\mathcal L_{\mathrm{int}}} の展開、自由な部分は Gauss 積分。2つを Wick の定理でつなぐと Feynman 則になり、図のループの数が ℏ\hbar の次数になる

この章では、ϕ4\phi^4 の相互作用を持つ Lagrangian 密度 (5.7.1) に源 JϕJ\phi を足し、生成汎関数 Z[J]Z[J] を経路積分で書いた。自由な部分は Gauss 積分で、平方完成すると Z0[J]=Z0[0]e−12JDFJZ_0[J]=Z_0[0]\mathrm{e}^{-\frac12JD_{\mathrm F}J} になり、2次の作用の逆として Feynman 伝播関数 DFD_{\mathrm F} が出た。DFD_{\mathrm F} の k0k^0 積分で iϵ\mathrm{i}\epsilon が極の避け方を決め、結果は第5部第2章の真空の相関 D(x)D(x) を時刻の順に並べ替えたものになった。相互作用の因子 ei∫Lint\mathrm{e}^{\mathrm{i}\int\mathcal L_{\mathrm{int}}} を展開すると、各項は Gauss 分布の多項式の平均で、Wick の定理によって2つずつ組にする組み方の和になる。組にした2点を線で結んだ図が Feynman 図で、係数は図の対称因子だけで決まり、真空の泡は分母と打ち消し、ln⁡Z\ln Z には連結な図だけが入る。最後に ℏ\hbar を戻すと、図のループの数が ℏ\hbar の次数を決め、ループの無い図は古典の場の方程式の解に、1ループは Gauss の揺らぎに当たることを見た。λ\lambda の級数は、負の λ\lambda で理論が存在しないことから収束半径が 00 で、漸近級数としてだけ意味を持つ。

第1部の言葉で言えば、作用 S[ϕ]S[\phi] を2次の部分とそれ以外に分け、2次の部分の停留点のまわりで Gauss 積分を正確に行い、残りを展開したことになる。第4部第7章では1自由度の停留位相を、第4部第8章では経路積分の停留位相を扱った。この章はそれを場の無限個の自由度に広げ、停留点のまわりの展開を図で書く方法を作った。第5部第8章では、ループの図の運動量の積分が発散することと、その発散の強さを数える方法を扱う。第5部第9章と第5部第10章では、その発散を正則化し、くりこみで物理量の関係に書き直す。

総合問題 静的な2つの源のあいだの力:木の図と古典の場 ★★★

オリジナルこの問題では ℏ=c=1\hbar=c=1 とする((5) だけ ℏc\hbar c を使って SI に戻す)。自由な Klein–Gordon 場(λ=0\lambda=0)に、2点 x1\bm{x}_1, x2\bm{x}_2 に置いた静止した点源J(t,x)=g δ(3)(x−x1)+g δ(3)(x−x2)J(t,\bm{x})=g\,\delta^{(3)}(\bm{x}-\bm{x}_1)+g\,\delta^{(3)}(\bm{x}-\bm{x}_2) を長い時間 TT だけつなぐ。r=∣x1−x2∣r=\lvert \bm{x}_1-\bm{x}_2\rvert とする。

  1. (1) 作用 S0[ϕ]+∫JϕS_0[\phi]+\int J\phi の停留点 ϕcl\phi_{\mathrm{cl}} が ϕcl(x)=∫d4y iDF(x−y)J(y)\phi_{\mathrm{cl}}(x)=\int\mathrm{d}^4y\,\mathrm{i} D_{\mathrm F}(x-y)J(y) であること、停留点での値が S0[ϕcl]+∫Jϕcl=i2∫d4x d4y J(x)DF(x−y)J(y)S_0[\phi_{\mathrm{cl}}]+\int J\phi_{\mathrm{cl}}=\frac{\mathrm{i}}{2}\int\mathrm{d}^4x\,\mathrm{d}^4y\,J(x)D_{\mathrm F}(x-y)J(y) であることを示せ。(使う道具:5.7.2節・第2部第5章の場の Euler–Lagrange 方程式)
  2. (2) ∫−∞∞dx0 DF(x0,r)=−i e−mr4πr\int_{-\infty}^\infty\mathrm{d} x^0\,D_{\mathrm F}(x^0,\bm{r})=-\mathrm{i}\,\frac{\mathrm{e}^{-mr}}{4\pi r} を示せ。(使う道具:5.7.3節の式 (5.7.11))
  3. (3) Z0[J]/Z0[0]Z_0[J]/Z_0[0] のうち rr に依る部分が e−iE(r)T\mathrm{e}^{-\mathrm{i} E(r)T} の形になることを示し、2つの源のあいだのエネルギー E(r)E(r) を求めよ。力は引力か斥力か。(使う道具:5.7.2節の式 (5.7.9)・第5部第1章の e−iHt\mathrm{e}^{-\mathrm{i} Ht} と基底エネルギー)
  4. (4) 同じ E(r)E(r) を、静的な古典の場の方程式 (−∇2+m2)ϕ=J(-\nabla^2+m^2)\phi=J を解いてエネルギー ∫[12(∇ϕ)2+12m2ϕ2−Jϕ]d3x\int\bigl[\frac12(\nabla\phi)^2+\frac12m^2\phi^2-J\phi\bigr]\mathrm{d}^3x を計算することで求めよ。この結果を、5.7.5節の ℏ\hbar の数え方で説明せよ。(使う道具:5.7.5節・第2部第5章)
  5. (5) 場の粒子が π\pi 中間子(mπc2=139.57 MeVm_\pi c^2=139.57\,\mathrm{MeV})のとき、力の届く距離 1/m1/m を SI で求め、r=1,2,3 fmr=1,2,3\,\mathrm{fm} での因子 e−mr\mathrm{e}^{-mr} を計算せよ。(使う道具:第5部第2章の単位の戻し方)
解答

(1) S0+∫Jϕ=∫[12ϕ(−∂2−m2)ϕ+Jϕ]S_0+\int J\phi=\int\bigl[\frac12\phi(-\partial^2-m^2)\phi+J\phi\bigr] を ϕ\phi で変分すると −(∂2+m2)ϕ+J=0-(\partial^2+m^2)\phi+J=0、すなわち (∂2+m2)ϕcl=J(\partial^2+m^2)\phi_{\mathrm{cl}}=J。式 (5.7.8) から (∂2+m2) iDF=δ(4)(\partial^2+m^2)\,\mathrm{i} D_{\mathrm F}=\delta^{(4)} なので ϕcl=∫iDFJ\phi_{\mathrm{cl}}=\int\mathrm{i} D_{\mathrm F}J がその解である(iϵ\mathrm{i}\epsilon は境界条件を選ぶ)。停留点では ∫ϕcl(−∂2−m2)ϕcl=−∫Jϕcl\int\phi_{\mathrm{cl}}(-\partial^2-m^2)\phi_{\mathrm{cl}}=-\int J\phi_{\mathrm{cl}} なので、値は −12∫Jϕcl+∫Jϕcl=12∫Jϕcl=i2∫ ⁣ ⁣∫JDFJ-\frac12\int J\phi_{\mathrm{cl}}+\int J\phi_{\mathrm{cl}}=\frac12\int J\phi_{\mathrm{cl}}=\frac{\mathrm{i}}{2}\int\!\!\int JD_{\mathrm F}J。ei(⋅)\mathrm{e}^{\mathrm{i}(\cdot)} をとると e−12JDFJ\mathrm{e}^{-\frac12JD_{\mathrm F}J} で、式 (5.7.9) の指数と一致する。Gauss 積分では停留点の値が正確な答えである。

(2) 式 (5.7.11) を x0x^0 で積分すると ∫dx0e−ik0x0=2πδ(k0)\int\mathrm{d} x^0\mathrm{e}^{-\mathrm{i} k^0x^0}=2\pi\delta(k^0) で k0=0k^0=0 になり、k2=−∣k∣2k^2=-\lvert \bm{k}\rvert ^2 なので

∫dx0 DF=i∫d3k(2π)3eik⋅r−∣k∣2−m2=−i⋅12π2r∫0∞ksin⁡krk2+m2dk=−i e−mr4πr\int\mathrm{d} x^0\,D_{\mathrm F}=\mathrm{i}\int\frac{\mathrm{d}^3k}{(2\pi)^3}\frac{\mathrm{e}^{\mathrm{i}\bm{k}\cdot\bm{r}}}{-\lvert \bm{k}\rvert ^2-m^2}=-\mathrm{i}\cdot\frac{1}{2\pi^2r}\int_0^\infty\frac{k\sin kr}{k^2+m^2}\mathrm{d} k=-\mathrm{i}\,\frac{\mathrm{e}^{-mr}}{4\pi r}

(iϵ\mathrm{i}\epsilon は k0=0k^0=0 では要らない。最後の積分は π2e−mr\frac{\pi}{2}\mathrm{e}^{-mr})。

(3) JDFJJD_{\mathrm F}J の二重積分のうち、x1\bm{x}_1 の源と x2\bm{x}_2 の源をつなぐ交差項は2つあり、時間の積分は長い TT では T∫dx0DFT\int\mathrm{d} x^0D_{\mathrm F} になるので

−12⋅2g2T⋅(−ie−mr4πr)=i g2e−mr4πr T≡−iE(r)T,E(r)=−g24πre−mr.-\frac12\cdot2g^2T\cdot\Bigl(-\mathrm{i}\frac{\mathrm{e}^{-mr}}{4\pi r}\Bigr)=\mathrm{i}\,\frac{g^2\mathrm{e}^{-mr}}{4\pi r}\,T\equiv-\mathrm{i} E(r)T,\qquad E(r)=-\frac{g^2}{4\pi r}\mathrm{e}^{-mr}.

自分自身とつなぐ項は rr によらない(源1つ分の自己エネルギーで、点源では発散する)。Z0[J]/Z0[0]Z_0[J]/Z_0[0] は源がある間の真空から真空への振幅で、長い時間ではe−iE源ありT\mathrm{e}^{-\mathrm{i} E_{\text{源あり}}T} に近づくので、E(r)E(r) は源を置いたことによる真空のエネルギーの rr に依る部分である。E(r)E(r) は rr が小さいほど低いので、力は引力である。同じ符号の源どうしが引き合うことは、スカラー場(スピン 0)の交換による力の特徴である。m→0m\to0 では Coulomb と同じ 1/r1/r の形になる。この E(r)E(r) は、第5部第5章の式 (5.5.20) を木の図から出し直したものである。

(4) 1つの点源 gδ(3)(x−x1)g\delta^{(3)}(\bm{x}-\bm{x}_1) の解は ϕ1=g e−m∣x−x1∣4π∣x−x1∣\phi_1=\frac{g\,\mathrm{e}^{-m\lvert \bm{x}-\bm{x}_1\rvert }}{4\pi\lvert \bm{x}-\bm{x}_1\rvert }(r>0r>0 で (−∇2+m2)ϕ1=0(-\nabla^2+m^2)\phi_1=0、原点を囲む流束が gg)。方程式を満たす ϕ\phi では部分積分により ∫[12(∇ϕ)2+12m2ϕ2]=12∫Jϕ\int[\frac12(\nabla\phi)^2+\frac12m^2\phi^2]=\frac12\int J\phi なので、エネルギーは −12∫Jϕ-\frac12\int J\phi になる。ϕ=ϕ1+ϕ2\phi=\phi_1+\phi_2 の交差項は−12[gϕ2(x1)+gϕ1(x2)]=−g2e−mr4πr-\frac12\bigl[g\phi_2(\bm{x}_1)+g\phi_1(\bm{x}_2)\bigr]=-\frac{g^2\mathrm{e}^{-mr}}{4\pi r} で、(3) と一致する。5.7.5節の数え方では、源2つと線1本の図は nI=1n_I=1、nV=0n_V=0、nJ=2n_J=2 で ℏ1−0−2=ℏ−1\hbar^{1-0-2}=\hbar^{-1}、ループの数 00 の木の図である。ln⁡Z\ln Z の中の ℏ−1\hbar^{-1} の項は iℏ×\frac{\mathrm{i}}{\hbar}\times(古典の作用の値)なので、古典の場の計算と一致する。λ\lambda の1次で源4つを1つの頂点につなぐ図もnI=4n_I=4、nV=1n_V=1、nJ=4n_J=4 で ℏ−1\hbar^{-1} の木の図であり、方程式 (5.7.2) の ϕ3\phi^3 の項を1回だけ逐次に入れた古典の補正に当たる。量子の補正はループの図から始まる。

(5) 1/m1/m は SI で ℏ/(mπc)=ℏc/(mπc2)=1.414 fm\hbar/(m_\pi c)=\hbar c/(m_\pi c^2)=1.414\,\mathrm{fm} で、第5部第4章の例題 5.4.1 で求めた値である。e−r/1.414 fm\mathrm{e}^{-r/1.414\,\mathrm{fm}} は r=1 fmr=1\,\mathrm{fm} で 0.4930.493、2 fm2\,\mathrm{fm} で 0.2430.243、3 fm3\,\mathrm{fm} で 0.1200.120 である。湯川は1935年に、核力の届く距離が原子核の大きさ程度であることから、この形のポテンシャルを使って中間子の質量を逆算した1H. Yukawa (1935), Proc. Phys.-Math. Soc. Japan 17, 48。下の脚注へ。

1 H. Yukawa (1935), Proc. Phys.-Math. Soc. Japan 17, 48。

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