この章のまとめ
AI 生成・木下が未勉強
量子力学の様々な構成方法 第11部 第1章 §11.1.7 ★★★ 9つの構成は基準を経由して予言が一致し、同値の範囲の前提と共通例題の答えが部をまたいで一覧になった
この章では、第1部第1章の同値性の地図を、第2〜10部で証明した橋の索引として描き直した(図 11.1.1)。橋の強さは、両向きの同値・前提を限った同値・片向きの合流・ の近似の4段階に分かれる。基準と主流の5つの構成の橋(表 11.1.1)は、ほとんどが両向きの同値で、前提は有限自由度と演算子の自己共役性に集まる。外側の4つの構成の橋(表 11.1.2)は前提を限った同値が多く、前提は構成ごとに違う。同値が終わる所は表 11.1.3 にまとめた。Bohm の軌道と Nelson の過程では、基準との同値が測定の統計までで、測らない2時刻の相関は基準の対称化した相関と一致しない(図 11.1.2)。
共通例題①②③の答えは、表 11.1.4・11.1.5・11.1.6 のとおり、扱った全部の部で正答と同じ形に出た。共通例題①の零点の は演算子の並べ方の約束(Weyl 順序)から決まり、正規順序・反正規順序では準位が定数だけずれるが、 と は変わらない。共通例題②では、量子ビット1つの緩和の写像について正値性と完全正値性が同じ条件 になる。橋の節では、熱平衡の振動子の を密度行列・位相空間・虚時間の経路積分・KMS 状態の4つの言葉で書いた式が等しいことを示した(命題 11.1.1)。どの問題をどの構成で解くかは、次の第11部第2章で扱う。
総合問題 熱平衡の振動子を6つの部の言葉で解く ★★★
オリジナル角振動数 、質量 の調和振動子が、 の熱平衡にある。各部の言葉で次を求めよ。
- (1) 密度行列の固有値 、分配関数 、平均の量子数 、von Neumann エントロピー 。(使う道具:第4部第4章の熱平衡状態)
- (2) 熱平衡の Wigner 関数の原点の値 と純粋度 、。(使う道具:第5部第2章のトレースの公式・第5部第5章の熱平衡の ・この章の命題 11.1.1)
- (3) 虚時間の経路積分で、Mehler 核のトレースから を、Matsubara の和から を出し、(1)(2) と比べよ。(使う道具:第3部第6章・この章の11.1.6節)
- (4) KMS 条件が選ぶ Gauss 状態の を求め、特性関数 を書け(状態を と書く)。(使う道具:第8部第4章の共通例題①)
- (5) 位置の分布を (2) の に合わせた Ornstein–Uhlenbeck 過程の角振動数 と、その過程を Nelson の過程として読んだときのエネルギー を求め、熱平衡の と比べよ。(使う道具:第7部第5章の浸透速度と )
- (6) 半形式補正のない正則偏極の準位 で と を求め、(1) と比べよ。(使う道具:第10部第4章の命題 10.4.4・第10部第5章・この章の11.1.4節)
解答
(1) なので 。 で、 から 。。()。
(2) で、。純粋度は で、 に一致する(Gauss の で )。()。
(3) Mehler 核を に延ばしてトレースをとると で、(1) と同じ になる(第3部第6章の例題 3.6.1)。Matsubara の和は命題 11.1.1 の (c) で、 となり (2) と一致する。
(4) で、。 で2回微分して 、 で2回微分して を得る(第8部第4章の例題 8.4.3)。
(5) Ornstein–Uhlenbeck 過程 ()の定常分散は で、これを に合わせると 。この過程は角振動数 の振動子の基底状態の Nelson の過程で、速度場 、浸透速度 である。 なので
一般には で になる。熱平衡の より小さく、位置の分布を合わせても運動量の分布が合わない。1つの定常な Nelson の過程で熱平衡が書けないことの具体例である(第7部第5章)。
(6) 、。 は (1) の の 倍で、 は同じである。半形式補正を足すと準位が 上がり、 は に戻る(第10部第5章の命題 10.5.3)。(1)〜(4) と (6) の補正後では ・・ が同じになり、(5) だけが熱平衡のエネルギーを再現しない。
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